なんと、地球へと還っていくバッグのコレクション。
役目を終えたあとに、土へと戻っていくことのできる手法でなめしたレザーで作られているそう。ハードウェア(金具の各種)も使用されていないので、それが可能に。
素材となる革も、トレーサビリティ(どこからやってきたかがしっかりと分かっていること)が確保されているものだけを手配しているそう。つまり、どこでどんな草を食べていた牛さんたちから、頂いた革であるかも分かっているということですね。
アニヤさんが2年ほどかけて開発したそうなのですが、コレクションの売り上げの一部は、「DIRT」という、土壌を健康に肥沃にしていく、循環型農業の普及に取り組んでいる団体に寄付されるのだそうです。
果物が出てくるのですが、それが自然と朽ちてだんだん土へと還っていくものへの象徴として、描かれているのです。
「自然界には捨て去るものはなにもない」ということ、すべては循環なのではないかな・・ということが、短い映像を見ることで、スッと気持ちよく心の中に入ってくるのです。
落ち葉でも、亡くなった昆虫でも、動物でも。
本来は、土の上に落ちたならば、それが形を変えながら次の生命のための土壌の一部になっていくこと。
本来は命あるものだったならば、決して無くなって終わり、ではないことを、あらためて思い出させてくれます。
使う人のイニシャルを追加して、パーソナライズも可能だそう。使い続けることによって、年々、その表情が深みを増していくのだとか・・
う〜ん、まさに自分の”分身“になってくれそうな存在感のバッグですね。
地球温暖化への対策がいろいろと議論される中で、「完璧を求めるのではなくて、できることから始めていくことが大事だと思います」というアニヤさんの言葉に、ほのかな勇気ももらえます。
余談ですが、実はもう10年以上も前。
集英社の別の雑誌に所属していたときに、お食事会で逢わせて頂いたことのある、アニヤ・ハインドマーチさん。
とても気さくで、それでいて、真摯にこちらの眼をまっすぐに見据えながら、話してくださる姿勢に心を打たれました。その日のことを、昨日のことのように覚えています。
それ以来、直観で「信頼できる方、素敵な方だな」という印象を持っています。
またいつか、お会いして”BAG愛”をお伝えしたいです!
#RETURNTONATURECOLLECTION