坪田あさみ エディター・ライター
@asamit1201
@sundownertokyoomuretsu
「適当さ」と「しゃれ見え」のせめぎ合い。
失敗すると単なる“ご近所スタイル”の罠
今も昔もパリスナップは女性誌の人気企画。私も40代・50代のパリマダムがたくさん載っている雑誌やwebのスナップを見るのが大好き(もはやパリジェンヌではないところがミソ)。旅行に行けないからこそ今は特にうれしいですよね。
特にパリマダムに惹かれるわけは、他の都市と比べてアイテムに派手さがなく、むしろ地味でベーシック、でもとてもしゃれているし、こなれ感があるのが魅力。これからさらに年を重ねた自分がどうおしゃれをすればよいかを考えるお手本になります。
職業柄トレンドはもちろん気になるし、新しいものも大好き。でも、20代の頃からずっと変わらず好きな配色やアイテム、スタイルがあり、私の場合それは地味色同士の組み合わせやメンズライクな着こなしだったりします。家にある目に付いたものをパッと着てきただけ、という風情なのに「しゃれてる」という印象だけが残る、そんな感じが理想です(なんだかこう書くと面倒くさい人ですね)。
まだまだ修行が必要で理想にはほど遠いのですが、長くお気に入りの服を着続けるためにも「なんちゃってパリマダム」気分な着こなしを時々楽しんでおります。
今回は私なりの「なんちゃってパリマダム」風で意識していることと、着こなしをまとめてご紹介します。
1 基本定番色しかコーディネートに入れない
ミラノマダムだと華やかな色も入ってくるのですが、やはりパリは地味なベーシックカラーだけでまとめたい。そして力が抜けていることが重要。
2 メンズアイテムをひとつ入れる
今ならジャケットやミリタリーパンツ、MA-1、ローファー、ブーツなど。スカートでもメンズライクな着こなしに仕上げます。
3 どこかに女っぽいポイントを入れる
地味色やメンズアイテムばかりだと女らしさが足りなくなりますが、パリマダムは女っぷりが高いのも特徴。ちょっとしたシャツの開きだったり、足の甲の見せ方だったり、じゃらじゃらしたバングルやブレスのあしらいだったりを意識して。
4 上質なものをひとつ入れる
地味色・メンズライクだからこそプラス1の上質さが重要。例えばエルメスのスカーフ、シャネルのバッグ、ダイヤのジュエリーなど長年大事にしているものをポイントに効かせて。
5 ヘアメイクは無造作でかっこよく見せる
日本で「マダム」というとラグジュアリーでコンサバなイメージがありますが、パリマダムはカジュアルでナチュラル。無造作ヘアに赤いリップは永遠の憧れです。
実は上記に挙げた5つの「なんちゃってパリマダム」スタイルにとって「髪の色」はとても重要で、地味色のコーディネートには金髪や栗色、グレイヘアなどの髪色があるからこそ成立している場合が多いのです。ここは我ら日本人には辛いところ。なので髪色は今後の課題です。以前これを解決するためにハイライトにしてみたのですが、暗めの肌色の問題もありサーファー感が出てしまい、これはちょっと違うなとダークヘアに戻しました。
今の若者のヘアトレンドを見ていると、明るいカラーを自由に楽しんでいる人が多く羨ましい限り。私も若かったら絶対にやりたいですが、今だと髪がボロボロになって回復できなさそうでさすがにトライできません(涙)。
そして最後にパリマダムの最大の魅力は「チャーミングさ」だと思います。ナチュラルでラフ、カジュアル、そしてチャーミング。そんなムードをまとった大人を目指して日々精進したいところです。でもチャーミングって一番難しいかもですね。年を重ねてもフレンドリーで可愛げのある人。そんなチャーミングな大人でいたいものです。
今回も読んでくださりありがとうございました!