描き方を変えるだけで、顔の雰囲気が一変する眉。大人なら"抜け感"と"上質感"の2つの眉を使い分けたい。そのテクニックを、ヘア&メイクアップアーティスト、千吉良恵子さんが伝授。
ヘア&メイクアップアーティスト 千吉良恵子
■上品眉
キリリとしていて、意志が強そう。すっきりあかぬけた眉で余裕を感じさせて。
上品眉のオキテ
・グレイッシュカラーでシャープに
・直線的かつ、やや細めに仕上げる
・眉じりのエッジをはっきりと
・眉頭の毛は勢いを出して、若々しく
グレイッシュカラーでキリリ、形や毛流れで今年らしさを
一方、キレよく、涼やか、意志の強さを感じさせるのが上品眉。アイブロウというとブラウン系のカラーが主流だが、この眉で使うのは、あえてのグレイッシュカラー。
「眉色より2トーンくらい下、暗めの色のペンシルをメインに、リキッドペンシルやマスカラを駆使。色にインパクトがあるぶん、抜け感眉よりは細めに、また、眉頭も眉じりもエッジをきかせてシャープさを出します」と千吉良さん。濃い色を使っても古くさくならないためには、「眉の上下は“なだらかに平行”を意識して、アーチ形にしないように。さらに眉頭の毛を立ち上げて勢いを出し、少しのワイルド感をプラスして」
スッと切れ長、シャープなムードの
上品眉 の作り方
いかにも仕事ができそう!? 大人の優雅さ漂う上品眉は、エレガントだけど、やりすぎにならない計算が決め手。
1.まずは眉の設計図で、全体のフォルムを確認
眉じりと眉頭の位置は、抜け感眉と同じ。眉じりの角を抜け感眉より少し外側にし、直線的なラインを描くように。眉頭も丸みを出さず、ストレートに。
2.下のラインを先に描けば、フォルム決めがラクになる
①のグレイッシュブラウンのペンシルで、眉下の眉頭より1/4の地点から眉じりまでラインを引く。「上端は下のラインに平行に」と意識すると形が取りやすい。
ナチュラルに仕上げるため、眉頭1/4にはラインを引かない。眉じりは、設計図どおり、口角と目じりの延長線上にくるように。
❶極細芯なのにクリーミーなテクスチャーだから、描き心地抜群。一本ずつ毛が生えたようなデリケートな線が引ける。フィックス感が高く、汗にもくずれレス。マイクロ ブロー ペンシル 05¥3,960/ボビイ ブラウン
3.眉頭¼→眉じり、眉頭の順にペンシルで埋める
眉の中を①のペンシルで埋める。眉頭1/4地点から眉じりに向かって進み、眉じりのラインは眉の下のラインと45度に。続いて眉頭部分も描く。
埋める時はペンシルを左右にジグザグに動かす。描いた後、眉の下と肌の境目に②のスクリューブラシを当ててぼかすと、余分な色もなじんですっきり。
❷毛質にハリがあり、さっととかすだけですぐ色がなじむスクリュー。カットに工夫ありのアイブロウブラシとのペア。デュオブラシ¥4,620/アナスタシア ミアレ
上端は「プロセス2のラインに平行」を意識しつつペンシルをジグザグ動かして描く。「線を一本引いて終わり」は厳禁。
4.毛がない部分をリキッドペンシルで補う
毛がない箇所は、③のグリーン系のリキッドペンシルで描く。毛を抜きすぎて、眉山の下のカーブがえぐれている人が多いので、その部分から。
眉じりは毛を一本ずつ描く気持ちで。毛流れに沿って、斜め45度にサッサッと軽やかにペンシルを動かして。
❸ほんのりグリーンがかったカラーで、凛とした眉に仕上がるリキッドペン。筆先が細く、発色が淡く、肌になじみやすい。アイブロウ リクイッド GR45¥3,300/エレガンス コスメティックス
5.眉マスカラで眉頭に勢い。このひと手間で若返る
眉頭の毛が上向きだと若々しく見えるので、最初にその部分に④のマスカラをつける。ダークブラウンのカラーで強さを出して。
眉頭につけた後、抜け感眉と同様に、眉頭→眉じり、眉じり→眉頭から1/4、眉頭から1/4→眉じりと繰り返して、しっかりと色をのせる。
❹思いどおりに整えられる、軽い質感+小ぶりなブラシの眉マスカラ、キリリとしながらも、眉だけが目立たないリッチブラウン。ルジェル スルスィル 370¥4,620/シャネル
6.眉じりをシャープに仕上げるコツはコンシーラー使い
⑤の筆ペンタイプのコンシーラーを、眉じりの上下を囲むようにのせて、エッジをきかせる。コンシーラーは薄づきで肌色と同色のものを。
コンシーラーを塗ってからスポンジでぼかして、ファンデーションとの境目をなくす。
❺薄づきで、カバー力もあるのが自慢。微妙な光を含み、のっぺりしないのもいい。ルミナス ペンブラッシュコンシーラー SPF15・PA++ 02¥3,850/RMK Division
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