今回訪れたのは、東京は新小岩にある「貴州火鍋」。
『孤独のグルメ』で放映されたということもあってか
土曜とはいえ、18時には満席でした。
あまり大きな店ではないので、事前予約が無難です。
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五郎さんこと松重豊さんのサイン。
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久住昌之さんのサイン。
貴州とはどこぞ。
ご覧のとおり内陸に位置し、最寄りの大都市は重慶市。
平均海抜が1000メートル程度と高めで、
人口の4割を少数民族が構成しているのが大きな特徴です。
(Wikiからの受け売りです)
とにもかくにも、辛いこと。
高地なので手に入る野菜が限られているからか、
基本どの料理にもビタミンC豊富な唐辛子が必須で入ります。
唐辛子はそのまま使うのではなく、
さまざまな方法で発酵させて
異なる味わいの唐辛子調味料にするそうです。
そう、貴州は発酵食材の宝庫でもあるのです。
「貴州火鍋」では、自家製の
5種類の唐辛子調味料を使っています。
では、いただきまーす。
●お通しの冷やっこ
このタレがいきなり激辛!!!
ほんの少し舐めただけで、口中が燃えるようです。
「うちの店に来たってことは
こういう辛さに耐える覚悟があるんだろうな?」
と、こちらの心構えを問うかのような、初っ端のパンチです。
●前菜三種盛り
ジャガイモがいちばん口に合ったのですが意外に一番辛く、
こんにゃくは日本料理にも通じる醤油味で、食べやすい辛さ、
玉ねぎかラッキョウ的なものは、いちばん辛くなかったのですが
わたしが生のネギ系が苦手なので、味をレポートできないっていう……。
●厚揚げの回鍋肉(貴州家庭式)
ほわほわの厚揚げと豚肉を炒めて、
唐辛子調味料のタレを絡めてあるのですが、
豚肉は(後から調べたら)一度皮を真っ黒に炙ってから、
焦げた部分を取り除いて茹でたものを炒めているそうで、
脂が多いのに、とても食べやすいです。
でもこれも結構辛い!
最初は豚肉と豆腐のおかげで
あれ、まろやか?って思うのですが
後からジワジワと強い辛さが主張してきます。
それに加えてほんのりした酸味もあって、
口の中が大騒ぎです。
●ドクダミと干し肉の炒めもの
道端でおなじみの葉っぱではなくて、地下茎を食べます。
ドクダミ茶は飲んだことあるけど、ドクダミをそのまま食べるのは初めて……
と胸躍らせてひと口食べると、
く、く、くさ~~~~~~~~い!
パクチーやセリの根のような味を想像していたのですが、
なんというか、ドクダミそのもの!!!
初食では素直に美味しいとは思えなかったけれど、
慣れたらやみつきになる系なのかも……。
これはぜひ、違う料理で再度チャレンジしてみたい。
●発酵野菜入りポテトサラダ炒め
これは「ふらっとQUSUMI」で久住さんが食べていた料理。
見た目も味も、炒飯のマッシュポテト版って感じ。
でもこれも容赦なく辛い!!
貴州の子どものおやつ的存在らしいのですが、
こんな辛いものを食べているのか、君らは……。
でも、まったりとしたマッシュポテトの中に
漬物の酸味と歯ごたえが、とてもよいアクセント。
これほど辛くしなくてもいいけど、
ポテトサラダに漬物を入れるのは
今後、自宅でもありかもしれない。
よく漬かった”すぐき”とか、ザーサイとか合いそう。
口の中がヒーヒーですが、
ここでようやく真打ちの登場です。
●豆鼓火鍋
こちらでは、日本の納豆を天日干しにしたものを使っているのですが、
本場の豆鼓とそっくりの味なんだそうです。
お鍋に限らず、他の料理も全部そうなのですが、
見た目も味も濃いけれど、塩分控えめなのがありがたい。
貴州は内陸の高地という土地柄、かつては塩が手に入りづらかったそう。
塩が少なくても旨味を引き出せる発酵の技術が発達したのは、
そんな事情の賜物かもしれませんね。
200円くらいの追加料金がかかってしまいますが
つけダレを注文するのを強くオススメ!
このタレもかなり辛いので、ヒーハーになりますが、
野菜やお肉をつけると、旨味が倍増します!
鍋とタレの往復が止まりません。
「四川人は辛さを恐れず、湖南人は辛くとも恐れず、貴州人は辛くないのを恐れる」
どの料理も辛かったのですが、
それ以上に、発酵の複雑さや
食材のユニークさが強く印象に残った
初・貴州料理体験でした。
このお店、店員さん全員、
とても感じがよくて、気持ちよく食事ができました。
特に、若い女性の店員さん(中国の方?)が
ハキハキして、よく気がついて、
パーフェクトを超えた接客でした!
外食は店員さんの応対も、満足度を左右する要素なので
その点、このお店は本当に素晴らしかったです。
みなさんもぜひ食べに行ってくださいね!
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