イ・ジャンフン監督といえば、ソウル大学コンピューター工学部卒業後、カリフォルニア州チャップマン大学で映画演出を学び、長編映画デビュー作『Be With You~いま、会いにゆきます~』で躍進という異色の経歴の持ち主。前作では「愛の不時着」や「39歳」のソン・イェジンさん、ソ・ジソプさんが主演し、胸の熱くなる演技で人々を魅了しましたが、『手紙と線路と小さな奇跡』にも、いま最も注目されている俳優たちが集結しています。まず、誰もが演技派と認める『ただ悪より救いたまえ』「地獄が呼んでいる」のパク・ジョンミンさんが、数学の天才高校生ジュンギョンを演じています。彼の子役時代を「椿の花咲く頃」「ラケット少年団」のキム・ガンフンさんが演じ、ジュンギョンの姉役がまた、注目している実力派、『感染家族』「ロースクール」のイ・スギョンさん。安定のベテラン「ミセン-未生-」「記憶~愛する人へ~」「未成年裁判」のイ・サンミンさんが二人の父親で機関士役と聞けば、観逃すわけには行きません。さらに、『EXIT イクジット』「ハッシュ~沈黙注意報~」と引っ張りだこの少女時代のユナさん、そしていま最も忙しい俳優のひとりなのではと思う「賢い医師生活」「メビウス:黒い太陽(原題)」の才能溢れるミュージカルスター、チョン・ムンソンさんまで!!贅沢なキャスティングで、楽しく笑えてそして泣ける。時間を見つけて映画館に是非です!
物語の舞台は1988年の慶尚北道の線路はあるが駅も道路もない村。線路を歩くのは危険なうえ、通学にも往復5時間かかるジュンギョンは、韓国初の民間による駅舎、”両元駅”という小さな駅を作るため奮闘するのですが、、、。前作でも廃線跡やトンネルが出て来たように、実在する両元駅をモチーフにしたこの作品にも電車好きという監督の鉄道愛も感じます。そして韓国語では「奇跡」と「汽笛」は発音が同じなのですね。