伊藤真知・エディター
今回、全部で4アイテムを作らせていただいたのですが、制作がスタートしたのは昨年の秋。正直言って、この春の流行なんてまだわからないし、ここはもう自分が着たいものを作るしかない! そこでまっ先に思い浮かんだのが、カーディガンでした。まだまだ肌寒い春先や梅雨どきの羽織りとして、夏は日よけや冷房対策としても絶対必要だし……ということで、ストール感覚でさっと羽織れるような、薄手で軽くて持ち運びしやすいものをめざしました。それがこちらです。
色はグリーンとピンクの2色。こうやって並ぶと派手に感じるかもしれませんが、グリーンは黄みも青みも存在するので比較的どんな方にも取り入れやすい色ですし、ピンクも少しオレンジ味があって強すぎないコーラル。そして何といってもビビッドカラーは今季のトレンドであり、顔色をパッと明るく見せてくれるので大人向き! トップスで取り入れれば目線も上がるので、スタイルアップにもひと役買ってくれます。
私自身、年々下半身にはしっかりお肉がついてきましたが、胸もとは痩せて(削げて?)きたので、首まわりは開きの少ないクルーネックに。とはいえニットを着るときは白Tと重ねることが多いので、重ねたときに“いい感じ”に白が見えるような開きにもこだわりました。そしてとても細かいのですが、ボタンは小さめ&生地と同じ色に。こういうきれいな色に白のプラスチックボタンがドンと乗っていると、どうしても悪目立ちしたりチープに見えてしまうので、ここは制作の方に無理言ってお願いしたところでもありました。
▲Marisol本誌でも着ていましたが、まずはシンプルにデニムと合わせて。中に白Tをはさむだけで抜け感が出るので、強い色のニットを着る日の定番です。
素材はポリエステル52%、ウール48%。ウール混といってもいわゆる冬場のウールカーデとは違い、シャリ感があって涼やか。チクチク感もないので、私はキャミやタンクの上にそのまま着たりもしています。日差しはどんどん強くなるし、夏場はいたるところで冷房がガンガン効いていて「暑いんだけど寒いんだよな~」ということも多いので、透け感があって“涼しい長袖”は一枚あると便利なアイテムだと思います。
▲今度は一枚でピンクを着用。私としてはめずらしく白のスカートと! あいまいな色でなじませるよりも潔くて、ピンク×白も大人っぽく着られる気が。
そしてこのカーディガン……
少しでも縦長に見せたい&脇汗のストレスから解放されたくて、夏はノースリーブばかり着ているのですが、二の腕が全開になるのもイヤなので、肩巻きカーデが必須! そんなとき片腕を覆うように巻こうとすると、距離が出るぶん、ふつうのカーデでは短くて結びづらかったり、動いているうちにダラリとほどけてしまうことが多かったので、“袖が長い”とかなり便利。最近はジャケットの上にカーデを巻くなんておしゃれもあったり、地厚なワンピのときなども長さを気にせずに巻けるので、コーデの幅も広がりそうです。
▲ちなみに私は袖を一度交差した後に、もう1~2つ結び目を作ったり、ネクタイと同じ要領で結ぶのが好きです。片腕は思いっきり隠すのがマイルール。
最初にも書きましたが、とにかく色がビビッドできれいなので、“なんか今日、地味かも……”という日には、ストールのようにバッグに添えるだけでも華やかさがアップ! むずかしく考えなくてもちょっとコーデが華やいだり、サマに見えるといいなと思って作ったカーディガンでもあるので、ぜひ巻き方も使い方も自由に、皆さんならではのアレンジで楽しんでいただけたらうれしいです(^^)。ではまた~!
▲ピンクは大好きな茶系と相性がいいのも魅力。必ずしも着たり巻いたりせず、持っているだけでもポイントになりますよね。寒くなったら着ればよし!
*次回は5月1日公開予定です