去年は鎌倉の明月院へ紫陽花を見に行ったので、今年は箱根にしました。
この季節に箱根を訪れるのは3年振り。
梅雨のシーズンでしたが、幸運なことに雨は降らずまずまずの天気でした。
ロマンスカーで新宿から箱根湯本へ。そこから途中下車しつつ、強羅まで箱根登山鉄道で40分ほど揺られてきました。
今回乗ったのは「モハ1形 104号」。
1919年の箱根登山鉄道開業時からの車両であるチキ1形を、1950年の小田急車両の乗り入れ開始時に改造した車両です。
見た目はコロンとした形状でオレンジ色のアクセントがレトロで可愛らしく、また、レトロなぶん、車内も冷房なし窓全開でした。
3か所でスイッチバック(険しい斜面を登坂・降坂するため、ある方向から概ね反対方向へと鋭角的に進行方向を転換するジグザグに敷かれた走行すること)しながら、80%の急勾配をゆったりと登っていきます。
新緑を駆け抜ける風が心地良く、色とりどりの紫陽花がたくさん楽しめました。
これだけの急斜面の難所に、毎年これだけたくさんの紫陽花を管理して下さっている箱根登山鉄道の方々には本当に感謝だなぁと思いました。
強羅へ行く手前でちょっと途中下車し、「蕎麦 貴賓館」でおそばを堪能。
ここは大正七年に藤田財閥2代目総帥である藤田平太郎男爵の別館として建てられた「国登録有形文化財建造物」で、目の前に広がる庭園がみどころ。
日頃都内の庭園散歩を趣味とする私にとっては、美味しいご飯と庭園鑑賞が同時に楽しめるとても贅沢なひと時でした。
館内にはそこここにお花がさりげなく活けられていて心が洗われるようです。
また、館内のお蔵を改造した小さな美術館では、山本丘人や東郷青児など日本画を代表する巨匠の作品も鑑賞できます。
初夏の箱根、とても良かったです。