ポール&ジョー ボーテ
リップスティックN 206
でも、小猿風味のワイルドな髪型に鉄板の"ふんわり女の子カラー"なぞ1㎜も似合うはずがないことを子供心にも察した私はピンクをそっと封印し、代わりに大きくなって髪の毛も伸びたら、顔にも服にも思う存分この色をまとおう、と決めたのです。なのに。ロングヘアの大人になって、折りあるごとにピンクアイテムの数々を試した私に届いたのは、浅黒めな私の肌色にピンクは鬼門、という悲報。特に白みのある淡ピンクの口紅とかをつけた日には、体調を心配されかねない不健康モードで……。よって、ピンクの封印が解けないままこの歳まできたのです。
が、先日。新作発表会にてこの可愛らしい淡ピンクリップにムラムラする気持ちを抑えきれず、塗りつけてみたところ、いつも感じる、ピンクと私の肌色がケンカする感じ、がなくて。あら? もしやこれならいける? ううん、ダメよチノ、それはあなたの勘違い! などと気持ちの悪い自問自答をしながら職場へ戻る道を歩いていたところ、途中、偶然会った知人女性から「唇、とてもいい色!」という台詞に続けて「そんな色つけられていいなぁ」というお言葉をゲッチューです。
"似合う"、どころか"うらやましい"のニュアンス!! 今風の淡色感がありながら、肌をくすませない絶妙な色出し、と思ったのは幻ではなかった! ということで苦節40年強。ついに運命のピンクを見つけましたよ! なんで、特に淡ピンクをあきらめている浅黒めの肌のかた、ぜひお試しください。
ビューティエディター・ハラチノ