私事ですが1週間夏休みをいただき遊びほうけておりました。
兵庫県へ宝塚公演を見に行く予定でしたが諸事情から公演中止が発表されてしまい、かといって飛行機もホテルもキャンセル料が発生してしまうタイミング。
ひとまず、失意はあれど夏の思い出作りということで、友人と関西へ出陣。
1泊2日を関西で過ごすにあたり、1日目は2021年に竣工したばかりの大阪中之島美術館へ。
奇しくも岡本太郎の個展を開催中でした。
展覧会 岡本太郎
会期:2022年7月23日(土)~10月2日(日)
休館日:月曜日(9月19日を除く)
※災害などにより臨時で休館となる場合があります。
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
<巡回情報>
東京展
会期:2022年10月18日(火)~12月28日(水)
会場:東京都美術館
愛知展
会期:2023年1月14日(土)~3月14日(火)
会場:愛知県美術館
実は私もその一人でして、遠足といえば川崎市岡本太郎美術館、図工の時間はまずは太郎のドキュメンタリー視聴……という洗礼を受けてきましたが、結果的に「芸術が爆発している、なんか変なおじさん」くらいにしか思っていなかったわけです。
しかしだんだんと年を取るうちに、いかに岡本太郎が他に類を見ない特別な人間だったかを痛感するようになりました。
こんなにも協調しなければならない世の中で、自分を貫くということがどういうことか。
常に社会に疑問を抱え、誰かの悲鳴をくみ取り芸術にぶつけ続けた人生を送るとはどういうことなのか。
珍しいものをみる目で面白おかしく扱われても、発言を止めたり、主張を曲げたりせずに、そこに存在し続けるという意志。
現代に太郎が生きていたなら今、何を思うのか。そんなことを想像しながら鑑賞していくと、太郎の叫びに呼応して自分の内なる叫びも聞こえてくるかもしれません。
ピカソの絵に衝撃を受けた20代頃の作品では?とのこと。
20代と言えば周りの人間すべてが大きく輝いて見えて妙な焦りがある、ただでさえ苦しい年代。何を考えながら描いていたんでしょうね……。
「大衆の中に芸術を置くこと」に重きを置いていた太郎は、生活の中に自分の作品が目に触れることに意味があると考えていました。これは逆をいえば、大衆にとっても芸術が開かれたということ。
こういった展示の数々からも、岡本太郎とはどんな人物だったのかを感じられる、貴重な展覧会でした。
-
生命の樹 全景模型(2017)
-
河童像(1981)
-
こどもの樹(1985)
夏休み編、ぼちぼちとアップする予定ですので、お手すきの際には思い出してみてください。