強風の8月のあの日、初台にある東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の「ライアン・ガンダー われらの時代のサイン」へ行ってまいりました。
絶対「ザコシショウ」て感想があふれてるはず、と思い込んでいたのですが、ネットにあまりそんな感想が落ちていなくて自分の浅はかさに泣きたくなりました。
コロナのために1年延期されたこの展覧会。ネズミどんにひかれて参戦です。
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
住所:東京都新宿区西新宿3-20-2
電話番号:03-5353-0756
開館時間:11:00〜19:00
休館日:月(祝日の場合は翌火曜)、8月7日
料金:一般 1400円 / 大学・高校生 1000円 / 中学生以下 無料
「もし3日後に死ぬとわかったとき、わたしたちはインスタグラムを見て過ごすだろうか。」
自分のみならず、近しい人間の死を意識したとき、時間はとてつもないスピードで目の前を通り過ぎてしまう。何かやれることはないか、やりたいことをやらなきゃ、まだあの景色を見られていない、まだあの人に、ありがとうと伝えていない……。気持ちが急くほどにやりたいことが出てくるのに、死を意識することがない限り、明日は当たり前にやってくると思っているような……私などそうかもしれません。いや、そう。
そんな楽観的な人間の愛しさと愚かさを、ガンダー作品は「時間」を通して問いかけます。普段SNSを見続けている時間を、少し違うものに変えてみる。SNSが悪なのではなく、費やし続けた時間を、リアルを見つめる時間にしてみるだけで、普段想像する物事への見方が変わるかもしれません。
他にも、「時間」を感じる作品がちりばめられている本展。よく見てみないと気が付かないこと、全体を見てみて初めて気が付くこと……ガンダーの遊び心の中に見られる時間への問いに、自分で考えることで答えを模索します。