星組 紅ゆずるさんのお気に入り『置かれた場所で咲きなさい』【宝塚スターのマイフェイバリット】

2016年8月12日
夢の舞台に立ち続ける男役スターたち。彼女たちの「今のお気に入り」を通じて、その素顔を少し、拝見!

『置かれた場所で咲きなさい』

危機を救われた一冊。 読むたびに気づきがあり“咲く”の意味を考えます

観る人をたちまち“つかむ”男役スターだ。静かにたたずむ姿は妖艶で実にミステリアス。かと思うと、コメディで笑いの渦を巻き起こし、ショーではパッショネイトに劇場全体を熱くする。二枚目的な面と三枚目的な面の絶妙なバランスがこの人ならではの魅力。

 そんな紅さんのマイ・フェイバリットは、ノートルダム清心学園理事長・渡辺和子さんのエッセイ集『置かれた場所で咲きなさい』。

「初めて読んだ時、ものすごく心に響いた言葉があったんです。“人生にポッカリ開いた穴からこれまで見えなかったものが見えてくる”という言葉。実はそのころ、体調をくずして休演して、私自身の心の中にもポッカリ穴が開いたような状態でした。そんな2014年の年末、母がこの本をくれたんです。“これを読んでがんばりなさい”ではなくて、“読んでみたら”という感じで。本をよく読む母は、おそらく、その時の私にフィットしそうな本をさりげなく渡してくれたのだと思います。この本のおかげで、私は、それまでの自分が傲慢だったことやまわりの人がこんなにも自分のことを思っていてくれたことに気がつきました。あの時、この本に出会って、本当によかったと思います」

 以来、寝る前に読み、バッグに入れて劇場にも持っていき、数えきれない回数、読み返しているそう。

「読むたびに違う発見があるのは、あなたはどう考えますか、と本から問いかけをされるから。今週、ハッとしたのは〝時間の使い方は、そのままいのちの使い方になる〟という言葉。本当にいい本なので、星組のみんなにすすめて、今や、星組の愛読書になってます(笑)」

 そして、紅さん自身が思う“置かれた場所で咲く”の意味は。

「咲くといっても、自分だけ大輪の花として咲き誇ろうとするのは裸の王様で、そうはなりたくない。宝塚という場所で私が“咲く”ということは、自分がこれまで経験したことを下級生に伝えるという使命を果たすこと。組のみんな、スタッフ全員、それぞれが自分の力を出しきって輝くために、私も自分のできることを精いっぱいやり続けることが私の“咲く”なのかなと思います」
Profile
くれない・ゆずる
大阪府出身。2002年、星組に配属。主な出演作に『風と共に去りぬ』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』『ガイズ&ドールズ』『こうもり…こうもり博士の愉快な復讐劇…』などがある



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©宝塚歌劇団

★グランステージ『桜華に舞え』-SAMURAI The FINAL-

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幕末の動乱期、薩摩藩の桐野利秋は人並みはずれた度胸と剣の腕で明治維新の立役者のひとりとなる。維新後、敬愛する西郷隆盛とともに西南戦争へと身を投じた彼が命がけで守り抜こうとしたものは……。紅さんは利秋の親友・衣波隼太郎役で出演。主演:北翔海莉 妃海 風 
8/26~10/3:宝塚大劇場 
10/21~11/20:東京宝塚劇場

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