長谷川 この素材は、もともとはベッドカバーやキッチンウエアなどに使うインテリア用の糸が原料。それをストール用に糸の太さや密度などをモディファイすることでたどりついた素材です。まだ糸になっていない状態で日本に運び、繊維を取り出して糸にするところから作業が始まります。その後、山梨県の富士吉田の工場にある旧式のシャトル織機で熟練の職人さんが付きっきりで織りあげていきます。手間と時間がかかる織り方なのですが、大量生産のための最新式の織機だと生地にテンションがかかってしまい、目が詰まってどうしても硬い風合いに。ゆっくりと織ることで糸と糸の間にすき間ができ、空気をはらんだような特別な風合いになるんです。
大谷 色についても、ひと言で何色と表現できないようなものにしたくて。例えば、ベージュといってもキャメルからグレージュまで、色の幅は無限ですから。丁寧に織っていただいた生地は、群馬県の桐生市にある染色工場へ運ばれて絶妙なニュアンスと表面感を出す方法で染色します。その後、1枚1枚手作業でフリンジのカットを行い、やっと1枚のストールが完成するんですよ。
【後編】では、巻き方のコツや新作も加わった「推しアイテム」も登場!▼
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