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「むむむ?新たなしこり?恐怖の定期健診」【ケビ子の乳がん・ニューライフ vol.30】

第30回目 「むむむ?新たなしこり?恐怖の定期健診」決着をつけてきました。

乳がん手術後、思うように体が動かないが体は寒い。そこで見つけた天然素材のあったかインナーが大活躍。こんなことまで影響があるのか。乳がん・ニューライフ (第29回はこちらから)

第30回は腹部にできた新たなしこりのようなふくらみに驚き、再発か?転移か?と真っ青になり、定期健診で先生に相談した話。

【新たなしこりか?腹部にふくらみを発見。しかも痛い】
現在は3か月に一度定期健診があり、そこで現在の体調を確認してホルモン治療薬の処方をしてもらっている。
変な話だが、ケビ子はこの定期検診をとても楽しみにしている。薬の残りが少なって来たなと思う頃には次の診察で何を聞こうかな、とウキウキする。自分のケアをしてもらうことがとにかく好きなのだ。


前回の定期健診は2022年11月だったのだが、その少し前にしこりと言うにはやわらかく、ミミズばれのような長い形状のふくらみが皮膚の下にあることに気づいた。場所はみぞおちの左側付近。


なぜ気づいたかというと、毎朝のルーチンで行っている腕のストレッチで左腕を上げる動作をしたときにひきつるような痛みを感じ、触ってみたところふくらみを見つけた。
この時の驚きと恐怖はエステで激痛を感じて自宅でセルフチェックしたときにしこりを見つけて「乳がんかもしれない」と感じたものと同じ類のものであった。
血の気が引いて呼吸を数秒忘れ動けなくなった。


乳がんになってから少しの体調不良がとても怖い。再発か!転移か!頭によぎるのはこの二つ。ただの疲れや風邪でも病院に行きたくなってしまう。そんなわけで今回のふくらみの発見も11月の検診時に担当医師にすぐに相談した。


「むむむ?新たなしこり?恐怖の定期健診」【ケビ子の乳がん・ニューライフ vol.30】_1_1
【検診当日には引っ込んでしまったふくらみ】
ところが、定期健診の直前までは確かにあったのに当日は痛みもふくらみもない。「確かにここにいました!」と先生に無理やり触ってもらうが何もない。痛みもないので場所も不確かになってしまった。それでもしぶとく粘って何等か検査か診断が欲しいために先生に経緯を話したが「今は何もないね。何かあったらすぐに私のところに来てください」と言われて終わり、徒労であった。


タイミング悪いと思いつつ仕方がない。病気からの不安で虚言まで出るようになったと思われたら心外なので「何かあったらすぐ来ます」と引き下がった。
そんな前回あっての今回2月の検診である。タイミングよく腹部に痛みとふくらみがある。これでこの現象に決着を付けられるなと痛みを感じながらもストレッチをしてはしめしめであった。


ところが検診前夜にふくらみの確認をするとまた消えた。痛みもない。
しばらく痛みが続いていたので場所は明確になり何度も探すがやわらかい脂肪平野が続くのみである。
「頼む、明日は現れておくれ!」と妙なお願いをしながら翌朝を迎えた。



【梅干しとタコとモンドール】
朝一の予約のため待ち時間もなく快適な定期健診。


先生「お元気でしたか?体調はどうですか」
ケビ子「元気でしたけど、前回相談したお腹のしこりというかふくらみなんですけど、昨日の朝までいたのに今日に限ってあいつは居ないんです。」
先生「あいつって面白く言わなくて良いですよ。じゃ横になってください。ついでに手術痕も見せてね」
傍らのベッドに横たわり触診。あいつはやはり居ない。
手術痕は先生的に満足だそうだ。


先生「痛みはどういう痛みなの」
ケビ子「結構痛いんです。ストレッチして伸ばすとうううって身体が突っ張るような引き攣るような痛みです。食器を棚に戻す時に手を伸ばしても痛くて」
先生「そうすると優しいご主人が助けてくれる、と。あのね、この人の旦那さんはもうすごいんですよ」
隣にいた新顔の看護師に夫の話を始めた。
これは定期健診で毎回行われるルーチンである。


先生「ご主人はね、ケビ子さんを大事にしててすごいんですよ。手術の時に僕に言いましたからね『大事な妻なんで』ってね、すごいでしょ?」
看護師「え~優しいですね」
ケビ子「そんなんじゃないです。梅干しみたいな男です」
先生「梅干しって何ですか。いつも心配してくれて優しいご主人じゃないですか。私はご主人のファンですよ」
ケビ子「しわの入り具合が梅干しみたいってことです。うちのは心配し過ぎなんです。先日も夫が用足しに出てる間に私が近所に買い物に出かけて戻ったときには夫が先に帰宅していたことがあったんですけど、そしたら『君がいなくて探し回っちゃったよ。心配したよ』って何が心配って近所のスーパーじゃんって感じです」
先生「心配されるような行動を日々しているとか」
ケビ子「そんなことはないですけど、『糸の切れた凧』って言われてます」
先生・看護師「笑」


先生「梅干しとタコね・・、で、痛みの症状と話を聞いて私はピンと来ましたよ。これはモンドール氏病ですね」
ケビ子「モンドール氏病」
先生「胸に出来る場合がほとんどなんですけどね、お腹にもできるんですよ。静脈に血栓が起きてるんですね」
ケビ子「え!血栓!しかし再発とか転移ではなさそうってことですか」
先生「ケビ子さんの乳がんのタイプからして再発転移はそうそうないかなと思いますよ。あるとしても5年後7年後そういう感じかな。」
ケビ子「はい……モンドール病は検査とか治療とかしないんですか? 念のためまたふくらみが出たら来ましょうか?(来たい気持ちで聞いた)」
先生「来なくていいです。治療はしなくてもそのうち治るものなのでね。」
ケビ子「そのうち治るんですか。チェーつまんないの」
先生「心配してるだろうから早くご主人に報告してくださいね」
ケビ子「へい」
先生「次回は5月の連休明けかな」
ケビ子「あ!連休明けだとマスク取っても良い時期ですよね!じゃ次回は顔丸出しかな」
先生「そういう事を気にせずに病院にはいろんな方が見えますからね、マスクした方が安全かもしれませんよ」
ケビ子「あ、確かに」


ケビ子の腹部の痛みを伴うあいつはモンドール氏病であった。先生曰く、CTやMRIには映らない上に治療も特になくそのうち治るものだそう。締め付ける下着やストレス疲れが原因の多くと言っていたので、身に覚えがあるか聞かれたが、骨盤を締めるパンツは履いているが場所が遠いので影響あるのか、というところ。
いずれにせよ労わって来た身体をさらに労わってということなので無理は一切しないことを誓います。


ひとまず安心して夫に電話で報告したら帰りにシュークリームを買ってきてくれた。
悪くないだろう。




つづく


※次回【Vol.29】は2023/3/10公開予定です。




※この記事はケビ子さんの体験に基づいて書かれており、2021年12月当時の情報をもとにしています。
治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありません
カモチ ケビ子
43歳で結婚、47歳で乳がん。
心配性の夫、奴さん(やっこさん)はなぜか嬉しそうに妻の世話を焼いている
Instagram(@kbandkbandkb)ピンクリボンアドバイザー(初級)資格保有

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