エフォートレスが主流の今、女性たちはオフィシャルなファッションが下手になっている
そう、豊かな人生を生きている人ほど、いくつもの異なるシーンを同じテンションで生き分けている。ましてやファッションでそれを鮮やかに着分けられてこそ、それがまた人生の充実につながる。仕事、社交の日、スポーツする日、そして何もない日まで、極端に異なるいくつもの場面をぐるりと生き、それぞれをきちんと着分けたいのである。
そもそもが、今主流のエフォートレスだって、正装する日が多い人が、オフの日、力を抜くために設しつらえるナチュラルなスタイルから始まったもの。力を抜きっぱなしでは、いけない。いつもゆるゆるではいけないのだ。だからスニーカー、中ヒール、ピンヒール、最低でも3つの靴を明快に履き分けたい。それぞれガラリと違う、まるで別人のような印象を作るほど、女は存在感を増すのだから。会うたびに別人な女こそゴージャス。だから大人は、最低3つの顔を持つべきなのだ。