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「もともと好きな女性らしさをベースに進化したシンプルフェミニンの達人」 スタイリスト 松村純子さん 前編【私のおしゃれフィロソフィ Vol.12】

人気ブランドを牽引するデザイナーやディレクターにインタビューを重ねてきたこの連載にスタイリストが再び登場。彼女たちの生き方やファッション、仕事での努力を取材した。
自身でディレクションしたM7daysのオールインワンを着こなす松村純子さん
マリソルをはじめ、多くの雑誌やカタログなどでスタイリストとして活躍する傍ら、マリソルのオリジナルブランド「M7days」とのコラボが好調な松村純子さん。努力家の彼女の流れを引き寄せる力と、プライベートでは1歳の女の子を育てる超多忙なママでもあるのにあくせくしているように見えない、その魅力を探る。
______OLからスタイリストに?
英語が好きで大学では英文学を専攻。卒業後は英語を生かす仕事がしたくて貿易関係の会社でOLをしていました。でも仕事に慣れてくると、他に自分を生かせる仕事があるのではないかという思いが強くなり、まずは働きながら専門学校へ行ってみようと。昔から雑誌が好きだったので、そこを軸に学校探しをしたため編集者向けの講義を聞いたこともあったんですよ。でもある時、雑誌好きに加えて、昔から電車に乗ると“この人、前髪を作った方が素敵になりそう”とか“もっときれいな色を着たら似合うのに”と妄想するのが好きだったことに気づいてスタイリスト科を訪ねて話を聞いてみると、すごくしっくりきて。これだ!と思いました。
______スタイリストという仕事につくきっかけは?
同じ専門学校を出た先輩が独立するにあたって後任のアシスタントを探していて、縁あって村山佳世子さんのアシスタントにつきました。もやもやした気持ちで続けた2年間のOL生活でしたが、社会人としての基礎や心がけが学べたことはよかったと思っています。
______アシスタント時代に学んだことは?
一番大きいのは、いいもの、上質なものを見極める力でしょうか。いいもの=ハイブランドのものだけに限らず、数ある服の中から村山さんがチョイスしてきた服や小物を間近で見ることで目が養われたと思っています。シンプルなのにおしゃれで記憶に残るコーディネートに数多く触れられたのは貴重な経験でしたね。
______ひとり立ちして感じたことは?
4年間のアシスタントを経て、29歳で独立。その後はアシスタント時代にご一緒した編集やライターの方から声をかけていただいたおかげで、スタイリストとしての仕事を順調にスタートすることができました。これももちろん村山さんのおかげ。感謝しています。
それからは、がむしゃらに働きましたね。独立から4~5年経ったころ、自分らしいスタイリングって何だろう、という壁にぶつかって悩みました。雑誌を見ていると“これは○○さんのスタイリング”とすぐに分かるのに、自分にはそういうカラーがあるのかな? と。
______どうやって乗り越えた?
海外スナップやピンタレストでいいなと思う着こなしを探しては保存して、自分はいったいどういうおしゃれが好きなのかを視覚化して分析しました(笑)。それから私のプロフィールに「シンプルフェミニンの達人」とライターさんが書いてくださったことも、自分を客観的に見るきっかけになりましたね。
______自分らしさはどう培われた?
小さいころの夢は洋服屋さん。子供のころから着せ替え遊びと、女の子っぽい服が大好きでした。これはもう完全に母の影響ですね。母もワンピースやスカートにヒールをはくおしゃれが好きだったので、私自身も女らしさのない服はどこか落ち着かなくて。大学生のころを振り返ると、コンサバフェミニンで巻き髪でした。アシスタントとして働き出してすぐの撮影日にひざ上丈のスカートをはいていって村山さんに「撮影の日にスカートは、はいてこないでね」と注意されたのも今では思い出。でもその時はそれが自分の中での目いっぱいのおしゃれだったんです(笑)。
フェミニン一辺倒だった私ですが、自分の好きな女性像を突き詰めた結果、カジュアルやメンズライクな服を着ている時でもヘアメイクや小物で女性らしいニュアンスを出したり、逆に甘い服の時は引き算したりと、トータルバランスで洗練されたフェミニンさを感じるのが理想だなと考えるようになりました。ですので私のスタイリングを「シンプルフェミニンの達人」といっていただけることはすごく光栄です。
______ママでもある松村さん。仕事と家庭、育児のバランスを取るのは難しくない?
もう少し若いころに出産するという選択もあったと思いますが、今でよかったのかなと。2021年の8月に出産しましたが、7月までは仕事をしていました。すぐに復帰したいという焦りはありましたね。お休みが長いと忘れられてしまいそうで(笑)。夫や母、アシスタントに助けてもらいながら、10月ごろには打ち合わせに参加していました。今でも毎日が精いっぱいですが、みんなに支えられているから頑張れるということを日々、実感しています。
(後編へ続く)

▼後編では、マリソル春夏号で松村さんがM7daysとコラボしたアイテムをセルフコーディネート!

▼松村純子さん×M7daysコラボアイテムをチェック!

 

  • M7days

    M7days

    より魅力的な自分であるために、上質でシンプルなアイテムを追求し、 体型コンシャスのこだわりと着ているだけで華やぐ 女っぷりを大切にしたMarisolオリジナルブランドです。 いまの気分をとりいれたディテールはちょっと欲張りな アラフォー世代の毎日にかかせない通勤スタイルから 様々なシーンにプラスオンできるワードローブを提案します。

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