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ひとり遊びが得意な会社員。韓国料理を求めて新大久保に出没しています。

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身長:167cm


韓国で大ブーム!入手困難な幻のスナック菓子【モクテカン】を食べてみた。

干し鱈&青唐辛子マヨ風味のスナック菓子試食レポと、韓国人♡スケトウダラにまつわるあれこれ。
ちょくちょく大ヒットお菓子が出現する韓国ですが、
今年の話題は「モクテカン(먹태깡)」だそう。

もともと「セウカン(새우깡)」という
かっぱえびせんに似たスナック菓子があって、
こちらは1971年からある古株なのだけど、
“セウカンの弟分”として今夏発売されたのがモクテカン。
「モクテ(먹태)」というのは
干したスケトウダラのことで、酒のアテに
むしりながら唐辛子マヨネーズを付けて食べます。

その味をスナック菓子で再現しただなんて、
乾き物とジャンクフードを愛する私としては
食べるしかないっ!ムフーッ(鼻息)
しかしね、このモクテカン、
2023年9月現在、日本未輸入なので、
ソウル出張の際に買おうと思ったのに、
現地でも品薄状態でまったく手に入らないんだって。
ソウル在住の友だち数人に
「モクテカンって食べた?」と訊いても、
口を揃えて「話は聞くけど、見たことない」
と、まるでツチノコのようなことを言うので
今回の渡韓でモクテカンを入手することは
諦めていたのですが、
人間、強く願えば叶うんですね。

モクテカン、ゲットだぜ!

モクテカン
ええ、闇ルート(合法)を通じて
現地の人の視界にすら入らない
幻のモクテカンを入手しましたとも……。
闇のブローカー(合法)に感謝……。
モクテカンも、本物の「モクテ」と同様、
ビールとの相性が抜群とのことなので
今年に入ってお酒が一切飲めなくなった私は
ノンアルビールといただくことにします。
モクテカン
味のイメージ図。サクサクの干し鱈風味スナックに、青唐辛子を混ぜたピリ辛マヨネーズを付けて。
モクテカン
モクテカンのサイズは
かっぱえびせんを二回りほど大きくしたくらい。
持った感じ、かっぱえびせんより密度低そう。

香りはまずマヨネーズが強くて、
その奥に干し魚の独特の香りが潜んでいます。

一口食べると、干し鱈だから当然しょっぱいと思いきや
意外や意外、甘い!
魚の香りがほんのりするので、
全体的には甘い系の干物を彷彿とさせます。
日本の甘いカワハギの干物とか
みりん干しの味と近いかも、と思いました。

と、そこに追いかけてくる刺激。
チョンヤン唐辛子という、
強い辛みと清涼感が特徴の青唐辛子が
まぶされてて、なかなかの辛さ!
ピリピリする口の中をビールで冷やします。
それにしても甘いのが想定外なんけど、
そもそもモクテって甘いんだっけ……?
そもそも私モクテって食べたことあったっけ……?
と首を傾げながらも、気がついたらパクパクと
袋の半分以上平らげてました。
モクテカン
口当たり軽いからカロリー少なそう。
ところでこのモクテの正体であるスケトウダラですが、
韓国人とスケトウダラの蜜月関係というのが
ちょっと面白いので、掘ってみようと思います。
(また長文ブログになる予感)
しばらく前に、日本で「プゴクッ(북어국)」が
流行ったのを覚えてますでしょうか?
プゴクッは、プゴ(북어)=干し鱈のスープでした。
プゴクッの鱈もスケトウダラなので、
モクテも、プゴも、どちらも干したスケトウダラ。
ん?じゃあ何が違うの?
付け焼き刃の知識で解説しよう!

そもそも生物のスケトウダラのことは
韓国語でミョンテ(명태)というのですが、
これは漢字で「明太」と書きます。
そう、みんな大好き「明太子」の語源がミョンテ。

このミョンテが、加工方法や漁獲方法、漁場、
どの季節に漁獲するか等々によって
韓国語は全部呼び方が異なります。
モクテもプゴも、そのバリエーションの一つ
というわけなのでした。

生活での重要度が高い事柄ほど
ボキャブラリーが豊富だから、
例えば日本語には雨を表す単語が、
アラビア語にはラクダを表す単語がそれぞれ数百ある、
っていうやつの韓国語版がスケトウダラなのでしょうか。

せっかくなので今回は、
韓国の食堂や居酒屋などで特に頻繁に見かける
スケトウダラのバリエーションを
羅列してみました。
ミョンテ ファンテ モクテ
日常的に目にする単語だけでもこれだけありますが、
他にもいろいろあるらしい:

ナクテ 낙태:干しているときに落ちてしまったファンテ。
チャクテ 짝태:1ヶ月だけテントの中で干したファンテ。
ペクテ 백태:気温が低すぎて白っぽく乾いたファンテ。
カンテ 깡태:凍らずに乾いて硬くなったファンテ。
エテ 애태:タラの稚魚。
カンテ 강태:江原道(韓国の地方)で獲れたタラ。
ナクシテ 낚시태:釣りで獲ったタラ。
マンテ 망태:網で獲ったタラ。
チュテ 추태:秋に獲れたタラ。
チュンテ 춘태:春に獲れたタラ。
(以上すべて出典:NamuWiki)
このようなスケトウダラの呼び方は50種類以上。
各地の方言を加えたら、いくつあるのか分からないそう。
思わず我が内なるアンミカが発動しそうになったわ。
ちなみに以前ご紹介したソウル・三角地の
絶品タラ鍋「テグタン」のテグ(대구)は
スケトウダラではなく、マダラ。
ああ、ややこしいね!
(そのブログはこちら↓ここは名店です!)
韓国の国民的魚といって過言ではないほど
愛されているスケトウダラですが、
昔は近海でいくらでも獲れていたのが
乱獲と気候変動により生息数が激減し、
現在では国内消費量のなんと100%を
冷凍での輸入に頼っているそうです。
(2022年の輸入量は約33万6000トン)

国民的魚が輸入頼みではねぇ、ということで
資源回復プロジェクトが進行中ではあるけれど、
韓国産スケトウダラが食卓に上がるには、
まだまだ時間がかかりそう。
とはいえ、韓国のスケトウダラ料理は
とても美味しいし、プゴクッ以外は
日本ではあまり食べられないと思うので 
韓国に行く機会がある方にはぜひオススメします 

特にスケトウダラ加工の最高峰であるファンテ(황태)は
江原道というソウルの東に位置する地域の山奥で
零下10度を下回る厳しい寒気と雪に数ヶ月晒されながら
凍ったり溶けたりを繰り返して熟成する干し鱈で、
まさに韓国の自然の恩恵といえる珍味なので
見つけたら絶対食べてほしい!っていうか私が食べたい!

ファンテをコチュジャンで焼いたファンテグイ(황태구이)と
ファンテの旨味で白濁したスープのファンテグク(황태국)が
二大ファンテ料理なので、韓国に行かれる方はぜひ〜!
モクテカン
私はしばらく渡韓の予定がないので、モクテカンの残りをチビチビ食べます。

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