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一番の女、二番目の女…… あなたは何番目の女になるのか?

本誌で好評連載中の、美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんから悩める40歳へおくる、美と人生への処方箋。今回は、"賢い女のさじ加減"について
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撮影/John Chan スタイリスト/郡山雅代(SIGNO)

二番目の女は、バランスのとれた賢い女

 なぜならば、二番目の女には人の世の機微のわかる、バランスのとれた女が多いからなのだ。ある意味、ワガママでは無いから二番目になる。私が私が、という押し出しが強くないから、二番目になる。男の場合を見ても、女にとって危険な男は一番で、人望が厚い〝いい人〟は、どんなにいい男でも、 なんだか二番目になる。義理人情には厚いけれど、ちょっと不器用だったりするから、二番目になるのだ。けれども見逃してはならないのが、一緒に生きれば生きるほど、相手の心にまとわりついて行くのも、また二番目の女であるということ。むしろ後を引き、決して別れられないのは二番目の女なのではないかと。だから結果として幸せになるのは二番目の女。二番で充分、二番でいい、二番がいい。
 クラスでも一番の美人より、何となく二番目の方が人気があった。妬まれない分、好感度が高い。むしろ女は二番目を狙ったほうが得をするくらい。例えば同窓会でも、一番激しく見違えてすっかり変わった女や、一番若くて目を引く女は、どうしても要らぬ違和感を放ってしまい、何かストレートに評価されないような傾向にある。二番目位に目を引き、二番目位に若い、そのくらいがちょうどいいのである。大人のバランス感覚として、そのぐらいの女が実は一番評価が高いのだ。だから、あえてやり過ぎないよう二番目を狙う。賢い女のさじ加減である。 
 しかも、二番目の女が時々ぱっと目を引く存在感を見せつけると、これはもう誰もかなわない。例えば日ごろはナチュラルメイクなのに、時々赤の口紅をつけてくるような。幸い、今シーズンは、透明度の高い、少しだけ控えめな赤が豊富である。いつもいつも自己主張はしないのに、時々ふっと息を飲むような煌めくような存在感をのぞかせる。二番目の女の控えめな主張こそ最強だということ、この機会に知って欲しい。人に道を譲る、一番を譲る、一人だけおいしい思いをせずに立場を譲る、そういうゆとりと賢さが勝つのが大人だって、知って欲しい。
(Marisol 2017年9月号)
齋藤薫 Kaoru Saito
美容ジャーナリスト、エッセイスト。美容やファッションの潮流に社会的な視点を加え、美しくありたいと願うアラフォーの未来を照らす。新刊『されど“男”は愛おしい』(講談社)をはじめ、著書多数

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