撮影/John Chan スタイリスト/郡山雅代(SIGNO)
二番目の女は、バランスのとれた賢い女
しかも、二番目の女が時々ぱっと目を引く存在感を見せつけると、これはもう誰もかなわない。例えば日ごろはナチュラルメイクなのに、時々赤の口紅をつけてくるような。幸い、今シーズンは、透明度の高い、少しだけ控えめな赤が豊富である。いつもいつも自己主張はしないのに、時々ふっと息を飲むような煌めくような存在感をのぞかせる。二番目の女の控えめな主張こそ最強だということ、この機会に知って欲しい。人に道を譲る、一番を譲る、一人だけおいしい思いをせずに立場を譲る、そういうゆとりと賢さが勝つのが大人だって、知って欲しい。
(Marisol 2017年9月号)
美容ジャーナリスト、エッセイスト。美容やファッションの潮流に社会的な視点を加え、美しくありたいと願うアラフォーの未来を照らす。新刊『されど“男”は愛おしい』(講談社)をはじめ、著書多数