\キャリアでのターニングポイント、後編/
前編はこちら↓
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転職や起業、キャリアでのターニングポイントを教えて!【美女組座談会 Vol.02:前編】
40代がリアルに気になっているトピックスについて、美女組メンバーが本音で語り合う座談会。毎月、美容やファッション、ライフスタイルなどさまざまなジャンルから気になるトピックスを決めて、精通したメンバーを招集します。今回のテーマは“転職、起業、キャリアでのターニングポイントを教えて!”。今回は転職や起業を経験した4人のメンバーです。思いもかけないきっかけでの転職や起業など、マリソル世代のキャリアチェンジについて聞きました。
PROFILE
左から
SACHIEさん
化粧品会社に20年勤めたのちビジュアルブランディングプランナーとして起業。働く女性の自己表現をサポートするため、マインドづくりとスタイリングを融合したサービスを展開中。
しおりさん
銀行に12年勤めたのち上京。人材紹介会社のコンサルタントとして金融機関からの求人に転職希望者を紹介している。今は洗練シンプルなコーディネートが好き。
Hikariさん
専門誌の編集者として働きながら副業でPR & エディターとしても活動中。子供が小学生と保育園なのでプチプラミックスが基本。高身長をいかしてメンズも着こなす。骨格診断アナリストと化粧品検定1級の資格を持つ。
Uraraさん
アパレルに15年勤めたのち、キャリアコンサルタントとして起業。就活を控えた学生からキャリアに悩む年代まで、不安を抱えた女性にアドバイスを行っている。フリーランスでPRやSNS支援も。
■転職がきっかけで離婚の危機?
―Hikariさんは6社経験して悩んだ時期はいつですか?
Hikari |
小さな失敗はありますが、そこまで悩むことはなかったかも。漫画の編集者時代は体力的にはきつかったのですが、チームで協力してひとつの作品を作るという経験ができて、モノづくりのおもしろさを知りました。 |
SACHIE |
スタートアップ企業は大変だったのでは? 夜遅いとか。 |
Hikari |
IT関係だったので夜遅くまで働くこともありましたが、それはそれで楽しんでました。一方で家庭がおざなりになるというか、夫婦仲がちょっと悪くなりましたね。時短なので帰宅はするものの、家で仕事をする必要もあって、夫は「時短なのになんで?」と、理解できなかったんですね。それで働き方を見直しました。 |
しおり |
私も最初の転職先は夫婦ともに出張が多くて顔を合わせる機会が減って、やっぱり夫婦仲が悪くなりました。離婚しようって私が言い出すくらい。夫が「もうちょっと待ってくれ」って言ってくれて。 |
Hikari |
しんどくなっちゃったんですね。 |
しおり |
いろんな意味で残念な自分を見られたくなくて。イライラしてるし当たるのは旦那しかいないし、全部リセットしたくなっちゃったんです。 |
SACHIE |
ご主人に相談とか、頼ろうとは思わずに? |
しおり |
頼りたいとは思わなかったですね。 |
Urara |
旦那さんも大変だったから?
|
しおり |
旦那も大変だし自分も大変だし、とにかくリセットしたくて。結局、夫が別の銀行に転職して、働き方が楽になって、私も転職して。コロナの時期は怒涛の1年でしたが、あの1年があったから今の会社に感謝しかないし、前の会社については「こういう会社もあるんだな」って学びました。 |
しおり |
SACHIEさんは、ご主人の次の転勤にもついていきますか? |
SACHIE |
自分の体さえあればできる仕事を選んだつもりなので、一緒に行くことはできるんですが、子供が小学生になったので、ちょっと考えちゃいますね。もう結婚して何度引っ越したことか。ひとつの都市でも引っ越ししてるし、もうしんどいかな(笑)。 |
Urara |
子供が増えると荷物も増えるし。
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SACHIE |
もともと転勤がある仕事なのはわかっていたのですが、でも旦那の会社は住宅補助とかないんですよ。 |
一同 |
えーーー?! そこは社宅を用意してほしい。 |
SACHIE |
社宅も昔はあったけど、結婚するころになくなって。だから家探しも大変で。 |
―仕事って会社の仕組みもあると思いますが、なんだかんだ人間関係が重要ですよね。パワハラ上司とか意地悪な人とか。そういう人への対応はどうされていましたか?
Urara |
20代の時の先輩がとても厳しく怒る人で、初めて円形脱毛症になりました。その時はまわりのほかの社員が心配して声をかけてくれたので乗り越えられたんだと思います。ストレスで円形脱毛症になったことをあえてまわりに言って優しくしてもらいました(笑)。 |
しおり |
1社目の転職先は会社の仕組みがヤバかったので、人間関係でのトラブルはなかったです。いわゆるブラック企業の社員って、根はいい人なんですよ。昼間の仕事の時は怖いけど飲み会では優しいという。だから、どっちが本当の姿?とは思うことはありました。 |
SACHIE |
20代のころに、ベテランの先輩に無理難題を言われてメンタルをやられたことがあります。結局そのベテランを指導できるさらに大御所に助けてもらいました。 |
Hikari |
ぜんぜんほめない上司がいて、アイデアをだしても怒られるだけなので萎縮しちゃって意見が言えなくなったことがあります。対処法と言えないかもしれませんが、同じような局面にいる同僚と愚痴を言い合って乗り越えました。 |
―誰かに相談できる環境は大事ですね。
―転職は、キャリアをいかすか、好きなことを一から学ぶかですよね。4人は一歩踏み出す力があると思うのですが、30代、40代でキャリアに悩んでいる読者へアドバイスするとしたら?
しおり |
30代後半での転職って難しいですよね。私、銀行にいるとき営業だったんです。個人のかたに金融商品の提案をする、こういうキャリアの人って銀行にも証券にも保険にもたくさんいるので専門性がないんです。『30代後半、銀行で12年営業をやりました』って言っても「で?」って感じでした。 |
Hikari |
営業っていろんな能力が求められるからどこでも必要とされそうなのに。 |
しおり |
不動産とか住宅とかの営業はあると思うんですけど、それもしんどいなと思って。だから2度目の転職は苦労しました。
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Hikari |
私も書類でめちゃめちゃ落ちました。年齢の壁より編集でしかできないって感じだったからだと思うんですが。Webと紙では求められるものが違うし。 |
SACHIE |
私は自分を見つめる時間をしっかりとったのですが、自分を見つめるってひとりじゃ難しい。相談できる相手や新たな視点をくれる人と一緒に考えたりアウトプットしてみたりすると、違う道が開けるきっかけになると思います。 |
Urara |
今の嫌なこと、例えば“お給料が低い”を改善したとしても、アップした給料に慣れちゃうんですよね。するとまた別の不満が出る。自分自身を見つめなおして、10年後20年後にこうなっていたいから、今はこれをしたい、そういう指針がもてたら頑張る方向も腹落ちすると思います。キャリアコンサルタントに相談しなくても、ざっくばらんに話せる友達に言って凝り固まったのをほぐしてもらうのもいいと思います。 |
転職や起業は生活が大きく変わるもの。それだけに自分がどうありたいか、時間をどう使いたいか、自分自身に向き合うことが大事ですね。人材に関わるお仕事をされていてたくさんの人を見てきた4人の言葉だけに、深いものがありました。