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\医師に質問/美女組も悩んだ! 更年期のあれこれ【美女組白書 Vol.5_④】

美女組メンバーが本音で語る美女組白書。第5回のテーマは「更年期」。Vol.5_④では、40代50代になると突然訪れるつらい更年期症状に対して、どういった病院で、どんな治療をすべきなの? おうちでできることはない? など、美女組から多数集まったあるある悩みについて、泌尿器科・婦人科・性機能に関する専門医の二宮典子先生にうかがいました。

\今回のテーマは更年期症状&対策について!/

更年期症状についての質問にお答えいただく二宮先生

|PROFILE|

医療法人 心鹿会 理事長 二宮 典子 医師

女性泌尿器科医。漢方医。2015年から女性医療に特化したクリニックの院長として泌尿器科・婦人科・性機能に関する専門的診療に従事。医療者向けの講演会や一般向けのYouTubeなど幅広い活動を行う。2021年にNINOMIYA LADIES CLINICを開院し院長に、2023年には医療法人 心鹿会の理事長に就任。自院では、医療者にしかできない誠実で安全な美容を提供するべく、アートメイクや女性器治療にも注力する。また、5万人以上の登録者数を持つ下ネタ医療系 YouTuberとしての顔も持ち、若い世代からシニアまで幅広い層のファンを持つ。
NINOMIYA LADIES CLINIC:https://ninomiya-lc.jp/
YouTube:ココシカ診療所 https://www.youtube.com/@user-xw1gq1lv9s

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更年期症状のイメージカット

|質問|最近、なんだかイライラするし、体調もパッとしないんです。これって更年期症状が出てきたということですか?

「『更年期世代だから』と思わず、体や心に異変を感じたり、困ったことがあったら、迷わず病院に行ってください。40代前後になると『更年期?』と疑ってしまいがちですが、更年期障害と勘違いされやすい甲状腺疾患や代謝性疾患など、ほかの疾患が隠れていることもあります。何か体に変化を感じたら“病院”。これを忘れないでいただきたいです。

例えば、育児や仕事、介護などでイライラすることは普通なんです。ただ、あとから振り返った時に、いつもの自分なら制御できているはずなのに、最近、制御できていないなと感じた時にはじめて『更年期かもしれない』となる。これは疲れや不眠なども同じです。

病院は相談する場所ですから、不安を抱かずに、気になることがあればすぐ受診していいんですよ。どの科かというと、婦人科で大丈夫。婦人科は卵巣や子宮、更年期症状についてだけではなく、女性のライフステージの中で何かトラブルになりそうというのを受け止めてくれる場所です。婦人科で診られるものは診ますし、もしその他の科に行く必要があるなら、どの医師も案内してくださるはずです。

何度もお伝えしますが、振り返ってみること。そして、いつもと違うと思ったら、病院にすぐにかかってくださいね!」



|質問|「更年期症状かな?」と思った時、どのような検査を受けると更年期かどうかがわかりますか?

更年期症状が起こる原因は卵巣機能の低下です。例えば、ホルモン値や、卵の数を調べる検査は、副次的な後付けというか、『更年期ですよ』という確証を持ちたいかたが受けるのにはいいかと思います。

ただ、更年期症状が出ないかたもいらっしゃいますし、検査結果で値が低くてもドクターが総合的に判断をして、まだ治療が不要というかたや、薬を服用しても効かないかたもいます。更年期の症状も対処法もさまざまですので、その検査結果で一概に『更年期です』とすぐには判断しません。また、更年期症状以外に甲状腺など他の疾患がある場合にホルモン治療をしてもリスクがないか判断する材料として検査を用いることもあります。


ですので、更年期症状かどうかはご自分を振り返ることが大切で、検査は補助的な位置付けで、更年期症状であることを確定させるための検査はいらないのではないかと思っています」

|質問|「更年期症状? ただの体調不良?」と悩む時も婦人科でいいのでしょうか。更年期症状を診てもらいたい場合、どのようなクリニックにかかるといいですか?

「更年期症状を診てもらえるクリニックかどうかがわからない場合は、公式HP(ホームページ)に更年期についての記載があれば、確実に相談にのってもらえます

ただ、不妊治療専門のクリニックは避けたほうがベター。専門分野が異なるので、あまりおすすめはしません。

今回、美女組メンバーからの質問の中に、お住まいが地方で更年期症状を診てもらえるいい先生と巡り会えなくて悩んでいるという声があったそうです。その場合は、オンライン診療を利用するのも手です。最初は先生と対面して、必要な検査等を受けることを必須とするクリニックも多いかとは思いますが、その後はオンラインで診療や処方を受けられるところもあります。中には、初診からオンライン診療でOKというクリニックもありますので、お探しになるのもいいかと。

そして最近では、内科医でも更年期症状に合わせた薬を処方できるよう、医師向けのeラーニング(CareNet)で啓発活動を行っていますので、婦人科に一度足を運び、その後は、ご近所のかかりつけの内科医に薬を定期処方してもらうことも可能になってきていますので、婦人科でご相談いただくのもいいかと思います。

婦人科に診てもらう際は『◯◯◯◯が最近ツラいと思っていて、更年期が心配です。必要であれば検査して、治療を受けたいです』というように話していただけるとスムーズです。その後は先生の判断に委ねて、必要な検査や治療を受けてください」

オンライン診療のイメージ

|質問|更年期を遅らせたり、更年期症状を少しでも軽くしたりすることはできますか? もしできるなら、何をしたらいいですか?

卵巣の機能は個人差があって、遺伝子に刻み込まれたものですので、努力しても早く閉経するかたもいますし、努力しても意味がないこともあるという前提でお話ししますと……。

一般的ではありますが、やはり生活習慣を整えることが重要ですね。規則正しい生活を送りながら、精神的なストレスを分配するように心がけていただきたいなと思います。ストレス回避と皆さんおっしゃいますが、ストレスは回避できないからストレスになっているんです。なので、オンとオフをしっかり切り離すことを意識してみてください。エビデンスはありませんが、私の今までの診察による肌感でお話ししますと我慢していることが多いかたほど更年期が早い傾向があります。好きな場所に引っ越すと更年期症状が緩和したということもよくある話です。自律神経に関わっているので、我慢は良くないんですね。

それから圧倒的に大事なのは定期的な運動です。筋トレであれば週2回10〜20分。強度の目安は次の日に筋肉痛を感じる程度。よく運動というと『毎日歩いています』というかたもいるのですが、徒歩は基本行動で運動ではありません。基本的には心拍数が上がって小汗をかくぐらいを意識して、筋肉を保つ運動をしてみてください。筋肉からホルモンは出ますし、質のよい睡眠にもつながりますので、“筋肉を保つ”ということはとても大事なんです。

あとは脂肪からもホルモンが出ますので、痩せすぎもNGです。女性で体脂肪率が10%前後はかなりの痩せ型なのでご注意を」

運動をしている女性のイメージカット

|質問|プレ更年期からできる更年期症状対策はありますか?

更年期の体や心のゆらぎをケアしてくれるといわれている、女性ホルモンに似た“エクオール”という成分があるのですが、これをサプリメントで取り入れるといいと思います。エクオールは納豆や豆腐など大豆食品に含まれる大豆イソフラボンが腸内細菌によって変換されて産生される成分なのですが、それを産生できる日本人は約半数と言われています。ですので、その変換ができないかたは手軽なサプリメントでエクオールを摂取することをおすすめします。ご自分がエクオールを産生できるかを知りたい場合は、検査キットが販売されていますので調べてみてください。プレ更年期から活用するのもとてもいいと思います。

そしてサプリメントを購入する際は、金額を比較して安いところを探すのではなく、必ず正規ルートで購入してください。実は最近、健康食品の偽物の販売に関する注意喚起が消費者庁からも出ていて、エクオールのサプリメントも偽物が出回っているという話を耳にします。困ったことに、パッケージだけでなく、中身の粒の見た目にも違いを見分けるのが困難なケースもあるのだとか。直接口にするものなので気を付けてほしいですね。個人的には、メーカーの公式通販サイトか、実店舗を構えたクリニックや調剤薬局などで購入するのが安全だと思います」

先生のおすすめ。大塚製薬の「エクエル」
長年の研究から、大豆を大塚製薬独自の乳酸菌で発酵させて生まれたエクオール含有食品。年齢に伴い心身の変化が現れる「ゆらぎ期」の女性の健康と美をサポート。1日の目安4粒で10mgのエクオールを摂取可能。エクエル ¥4,320 (大塚製薬/Tel.0120-008018)

|質問|更年期症状は治療が可能と聞きます。どんな治療方法があるのか教えてください。

「はい、治療ができるので不安になることはないですよ。更年期症状の治療は、女性ホルモンの補充療法のほか、飲み薬、塗り薬、貼り薬など様々なタイプから選べますし、保険もききます。その他にも効果的といわれる漢方やプラセンタ注射も保険診療で受けられます。これらで更年期症状の大波を防ぐことができますので、医師と相談しながら取り入れてみてください。

また、保険診療外で実費になりますがエクオールのサプリは先ほどもお伝えしたとおり、とても有効。ぜひ利用してみてください」


ホルモン補充療法のイメージカット

|質問|最近、尿もれや頻尿も気になっています。これって更年期症状ですか?   困っているんですが、どうしたらいいですか?

排尿、尿路のトラブルも更年期症状です。最近、アメリカの更年期学会でGSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)として提唱されましたが、尿もれや頻尿もGSMのひとつです。

その原因は、腟のゆるみだけでなく、デリケートゾーンケアの洗いすぎでひどくなることもあります。具体的にお話ししますと、加齢によって腟まわりも細胞膜が弱く、薄くなっていきますが、頑張って洗いすぎて摩耗し、尿もれに繋がっていることもあるんです。なので、何事もですがやりすぎは注意

そして急に尿意を催すというのは、洗いすぎ以外にも乾燥も大きな原因なので、保湿も大事です。

それでも急に尿意を感じた時はしゃがみ込んだり、脚をクロスしたりすると落ち着きます。ギュッとお尻の穴を絞め、体の力を抜きながら『大丈夫、大丈夫』と言い聞かせると膀胱の筋肉が少しゆるみ尿意が落ち着きますよ。

患者さんにお伝えしている具体的なケアは、ワセリンの塗布。私は腟の中まで指を入れて保湿していますが、ワセリンを手や指に伸ばして、そのまま手を腟まわりにゆっくり押し付けて塗布するだけでもOKです。もちろん専用のクリームなどでも構いませんので、保湿を積極的に行ってみてください」


|質問|男性にも更年期症状があると聞きますが、大体、何歳ぐらいから症状がでて、どんな症状なのでしょうか? またクリニックは何科にかかるといいですか?

男性の更年期症状も個人差が大きいですね。男性ホルモンの値が低くなることによって起こるのですが、症状がまったく出ないかたもいます。

男性が更年期症状を感じた時は、泌尿器科にかかってください。鬱っぽい症状があって精神科に通ったけれど、治らないなら泌尿器科に行ってみてください。女性は平均的に45〜55歳が更年期ですが、男性は期間が限定できず70代のかたもいらっしゃいます。

男性ホルモン値が下がる原因は、まだわかっていないのですが、ストレス症状が多いと私は感じています。ですので、男性もオンとオフの切り替えを大事にしてください。そして過度な運動による疲労やお酒、タバコも良くないはず。精巣は熱に弱いので、座り仕事でPCを膝の上に置くことや、サウナに通うのもあまりおすすめできません下着も開放的なほうがいいですよ」


更年期の不調は、年齢による体調の衰えだけでなく、仕事、育児、介護などから来るストレスや自律神経など、さまざまなことが繋がって起こっています。なので、一番は体のベースを整えることが大事なようです。生活習慣を整えることや、体調全体を底上げして、更年期を楽に過ごしたいですね!

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