錦糸町のひやむぎ専門「きわだち」で、夏の名残りを涼しく味わってきた。

モツ煮に始まり、小麦のなんともいい香りがする“ひやむぎせいろ”に至るまでの、贅沢＆お得なランチコース。

突然ですが、ひやむぎって普段食べますか？

私はなぜだかこれまで一度も食べたことがなく、
スーパーの乾麺コーナーに売ってるんだろうけど、
見た覚えもない。

でも、『ドラえもん』みたいな昔の漫画に
夏の昼ご飯にママがひやむぎを茹でてくれる、
みたいなシーンが頻繁に出てきた記憶はあって、
「ひやむぎ」って響きがやたら美味しそうだったけれど
一度も口にする機会がなく、今に至りました。

そんな憧れだけど謎の食べ物「ひやむぎ」を
齢約半世紀にしてついに食べたぞ！
しかもおそらくひやむぎ界最高峰のお店で！
というわけで、今日はその報告をします。

お店の名前は

『特撰ひやむぎきわだち』

最寄駅は錦糸町ですが、徒歩13分かかるので、
バスで最寄りの停留所「太平一丁目」まで
行くことをオススメします。

錦糸町のひやむぎ専門「きわだち」で、夏の名残りを涼しく味わってきた。_1_1 — すぐそばに東京スカイツリーが！下町風情たっぷりです。

予約したランチコースは、
税込み2450円でこちらの内容：

・スジもつ煮
・おつまみ3種盛り
・スジハラミ天＋天ぷら３種盛合せ
・2種のひやむぎ食べ比べ
　①かけ
　②せいろ

ランチ予約できるのは12時のみ。
店主の方が一人で切り盛りされていて、
予約客が全員カウンターについたら
一斉にお楽しみのはじまりです。

ではランチコースの全貌をご覧ください。

まずは「スジもつ煮」。
こちら、夜は居酒屋になるらしく、
一発目がいきなりモツ煮！
白昼堂々モツ煮だなんて、
なんだかイケナイことしてるみたい……。
濃厚な出汁にプルプルのモツ、最高です。

つづいて「おつまみ3種盛り」。
この日は、ミョウガの和えもの、
おつまみキツネ、それにひやむぎの刺し身！

薄くスライスしたミョウガはシャキシャキ、さっぱり。
おつまみキツネは、噛むと優しい出汁がジュワッ。
そして、わさびを付けていただくひやむぎの刺し身が
唇の間でつるつる、ぷるぷると踊ります。

3種盛りの内容は、季節によって異なるそうなので
また食べに来ないと……！

こちらも季節によって異なる「野菜の天ぷら3種」。
この日は、ししとう、ナス、舞茸の天ぷらを
お塩でいただきます。
カラッと揚がって、中はしっとり。
特に舞茸が香り高くて絶品でした。

そして「スジハラミ天」。
先ほどのモツ煮もだけど、
こういうガツンと系がでてくるところが
こってり派の私にはたまりません。
下味が付いていますが、さらに特製のお味噌をつけて
よりジャンキー（いい意味）にして食べます。

そしてついに主役のひやむぎ登場。
まずは温かい「かけ」。

うどんよりもかなり細く、
生麺特有の儚さもあるひやむぎに
上品そのものの出汁が合う！
全粒粉を使っているからか
小麦のいい香りがほわんと漂います。

そしてフィナーレでありクライマックス、
「ひやむぎのせいろ」。

あまりの美しさと、見た目で分かるみずみずしさに
思わず歓声が上がりました。

錦糸町のひやむぎ専門「きわだち」で、夏の名残りを涼しく味わってきた。_1_9 — 違う角度からもどうぞ。

せいろはかけよりももっと全粒粉の香りが高く、
コシもあってツルツルと一気に食べてしまいました。
つゆに付けても美味しいけれど、
塩で食べると、麺そのものの味が感じられます。

ひやむぎって、うどんとそうめんの間を取った
中途半端な太さの麺だな、と思ってたのですが、
とんでもないですね。
この太さと厚みだからこその味と食感。
さすが専門店、有無を言わせない説得力がありました。