2025年3月24日

パク・ボゴム＆カン・テオの話題作も！この春必見のロマンスと感動の韓国ドラマ３選

春の訪れとともに、心を揺さぶる韓国ドラマが続々登場！話題のパク・ボゴム×IU共演の感動作や、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で大ブレイクしたカン・テオ主演の王道ラブコメ、新しい家族の形を描くヒューマンドラマまで、今観るべき注目作を厳選してご紹介します。

【目次】

「おつかれさま」パク・ボゴムとIUが美しい済州島を背景に紡ぐ人生の物語
「ジャガイモ研究所」クールなカン・テオを堪能しながら、ドタバタ王道ラブコメを楽しみたい
「組み立て式家族～僕らの恋の在処～」血縁に拠らない家族が奏でる若者たちの葛藤と成長の物語

「おつかれさま」パク・ボゴムとIUが美しい済州島を背景に紡ぐ人生の物語

韓国ドラマでよく舞台とされる済州島。美しいエメラルドグリーンの海と温暖な気候で、訪れてみたいと思う人も多い場所ですね。今回ご紹介するドラマ「おつかれさま」は1960年代から現代に続く、済州島で生まれ育ったIU演じるエスンとパク・ボゴム演じるグァンシクというふたりの多難な人生を愛で支えあい成長していく物語です。

IUをご存じですか？韓国の歌手であり、自ら作詞や作曲もこなし、俳優としても人気作への出演が多数ある国民的なスターです。清純で愛らしいキャラクターで、本作でも古い風習に抗い人生を切り開く力を持った女性を演じています。パク・ボゴムについては、日本でも認知度、人気も高く、見たことがある、というかたも多いでしょう。パク・ボゴムは俳優としてキャリアをスタートさせていますが、そもそもは歌手を志しており、音楽活動も行っています。

そんな人気の高いふたりが紡ぐ物語は、1950年代に始まり現代に続く愛の軌跡。エスンは早くに父を亡くし、海女として働く母のもとで成長します。文学が好きで聡明な少女ですが、母の再婚相手からのつらい仕打ちや女性に厳しい時代の価値観の前で過酷な生活を余儀なくされます。そんなエスンをずっと見守り愛情を抱き続けるグァンシクは寡黙で誠実な青年で、いつもエスンのために生きることを選んでいきます。

子供時代のふたりの境遇や日常を美しい自然の中で丁寧に描き、序盤から涙がこぼれてしまうよなエピソードがちりばめられています。そして、過酷な毎日の中で支え合おうと寄り添うふたりの人生の背景にある社会の変化や価値観の変遷も描き出していきます。
韓国ドラマではありますが、70年にもわたるふたりの人生を取り巻く社会の変化は日本にも通じるものがあり、私たちの心にも訴えかけるもの、考えさせられる事柄が多数盛り込まれます。

幼少期は子役、中高年期は別の俳優陣がエスンとグァンシクを演じることになりますが、物語に力があり、青年期から大人になるまでを演じるIUとパク・ボゴムの繊細な演技を中心に、試練を乗り越えて思いあうふたりの行きつく先にある愛の温かさを見届けてほしい一作です。

「ジャガイモ研究所」クールなカン・テオを堪能しながら、ドタバタ王道ラブコメを楽しみたい

突飛なタイトルが目を引く作品ですが原題をそのまま日本語訳したものです。では何故「ジャガイモ研究所」なのか？本作の主人公は江原道にある食品研究所でジャガイモの研究に没頭する女性だからなのです。田舎の研究所でジャガイモ研究に没頭するイ・ソンビン演じるミギョンはジャガイモに人生を見出すようなちょっと変わった女性。彼女の勤める研究所の母体企業の合併に伴って現れたのがカン・テオ演じる新所長のベクホ。クールで原則主義のベクホとミギョンのロマンスが展開します。

「ジャガイモ研究所」　カン・テオ — Netflixシリーズ「ジャガイモ研究所」独占配信中

カン・テオは本作が除隊後初のドラマ出演。除隊後の作品選びによって、新たなイメージが生まれるのか、ファンとしては興味の尽きないところ。カン・テオは入隊前に出演した大ヒットドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」で誠実でロマンティックな男性を演じ、人気が高まっていたところなので、本作のラブコメ演技も注目しましょう。

６年前に当時の恋人に裏切られて会社を辞めて転職した経緯があるミギョンにとって、まさか現在の勤務先の吸収合併で元の会社に戻ることになるとは、という事態。おまけに研究所にはクールで原則主義の新所長ベクホが着任。ベクホは赴任した研究所新所長として仕事をするために、ミギョンのゲストハウスに滞在するが、そのことは会社には秘密にしようと決めるふたり。近隣の村民も巻き込んでベクホに嫌がらせをしたり、地域のイベントにふたりで協力して参加することになったり、会社の思惑を背景にギクシャク、ドタバタと関係が深まっていく様子が、まさにラブコメ王道の展開です。

「ジャガイモ研究所」　カン・テオとイソンビン — Netflixシリーズ「ジャガイモ研究所」独占配信中

コメディ仕立てのドラマなので、テンポよくエピソードが続きます。水と油のようなふたりがどのように距離を縮めていくのか？お決まりの気持ちのすれ違いと相手に関心が芽生えることや理解をし始める自分に戸惑う様子など、観るものがクスクス笑えたり、胸がときめいたりするような気楽な楽しさが本作の醍醐味とも言えます。クールで洗練された新所長を演じるカン・テオが大人の男性の魅力を放って輝いているのも見どころです。

ミギョンの元恋人でベクホの上司の存在もラブコメのお約束のようなキャラクターで物語の起伏を作ります。この春はジャガイモをめぐる軽快な恋のお話をポテトチップス片手に楽しんでみてはいかがでしょうか？

「組み立て式家族～僕らの恋の在処～」血縁に拠らない家族が奏でる若者たちの葛藤と成長の物語

本作は中国の人気ドラマの韓国リメイクなのですが韓国のリメイク版「組み立て式家族～僕らの恋の在処～」は、オリジナル40話を上手く16話にまとめています。カルグクス屋を営む父ジョンジェと娘のジュウォンは、弟の不慮の死で母との関係が壊れ、自らも責任を感じて苦しむサンハとその父デウクを家族のように迎え入れることに。そこに父ジョンジェの過去の見合い相手が突然姿を消した後、母の弟に預けられていたヘジュンまで連れてきて、いつしか家族のような生活が始まります。それぞれ、過去に傷つき、乗り越えるべき人生の課題を抱えた子供と不器用な大人の関係が、子供たちの成長とともに変化し、血は繋がらなくてもお互いを思いやる日々の出来事が心を温めてくれる作品となっています。

複雑な人間関係を抱えて葛藤を乗り越え成長していく子供たちを期待の新人俳優3名がそれぞれ演じます。カルグクス屋の娘ジュウォンを演じるのはアイドルグループ出身のチョン・チェヨン。ユク・ソンジェが主演を務める「ゴールデンスプーン」(2022年)にも出演しています。弟を失い、母との関係に問題を抱えるサンハをモデル出身で「なぜオ・スジェなのか」(2022年)に出演したファン・イニョプが演じ、母親から理由がわからないまま親戚に預けられてしまったヘジュンを「私たちのブルース」に出演したぺ・ヒョンソンが演じています。彼らはこれからがとても楽しみな要注目の存在です。

大人たちの事情でカルグクス屋に集まりともに暮らすようになった3子供たちですが、高校生になるとそれぞれが抱える親との過去に翻弄されることになります。それでも、カルグクス屋で父とふたりで暮らしていたジュウォンにとって、一緒にごはんを食べ、話し合い、家に誰かがいてくれる生活は幸せであり、大切なものなのです。また、子供たちを育てるジョンジェとデウクにとっても、子供たちの存在は日々を生きる励みでもありました。やがて時は流れて大人になったサンハとヘジュンはそれぞれの過去や親との関係と向き合い、受け入れられなかったこと、実の親の気持ちを知り、カルグクス屋で過ごした人たちとの関係の狭間で悩みながらも、大切な人は誰なのか？どのように生きていきたいのか？を自分に問いかけます。

「組み立て式家族」左からぺ・ヒョンソン、ファン・イニョプ、チョン・チェヨン — © SLL Joongang Co.,Ltd all rights reserved. U-NEXTにて独占配信中

真摯で一生懸命な若者の姿とそれを見守り愛するふたりの父親の存在は、物語が進むにつれて、人を思うことで葛藤を乗り越える力を得ること、愛情の大切さをシンプルに私たちに伝えてくれます。家族とは形のことではなく、人と人が寄り添い、ともに食べ、語り合うことの積み重ねででき上がっていくことをこのドラマから感じてみるのはいかがでしょうか？

文／森田稜子

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