心のどこかでひっかかりがあったのと、パンダさんの人柄とコロッケの味を反芻し、数日連絡がなかったLINEにたわいもない内容を送ってみた。聞いている予定だとちょうど出張に出かける道中、空港あたりにいる時間だ。
ここからは妄想の域を出ないのだが、おそらく空港のラウンジでそこそこ酔っぱらっていたパンダさんは数回会ってやっただけの感じ悪い女からご機嫌伺いのLINEが来て「ほら見たことか」的なしたり顔で指先が饒舌になっていた。
私は知っている。出張前のラウンジというのは、誰かと一緒にいても誰かとつながりたい不思議な場所。
自分も出張前はラウンジで生ビールとトマトジュースをもらってきて、レッドアイを作って飲む。なんだかわからんがその時はSNSの更新やLINEや電話をしたくなったり、誰かと約束をしたくなる気持ちも高まる。不思議なものだ。
「帰国したら、」これが、言いたい。そして「私を忘れないで、」なセンチメント。多分。