☆私が解説します!
横浜血管クリニック院長 林 忍先生
脚の筋肉を鍛える習慣をつけ、食事でむくみ予防成分の補給を
よく体がむくむという人は、ふだんの生活習慣に問題があるので、まずそれを改善すべき。
「脚がむくみやすい人は、運動不足などで脚の筋肉が減っている可能性大。よく歩くようにするだけでもいいので体を動かして脚の筋力を鍛えましょう。座り仕事など同じ姿勢が続く時も、時時動き回るようにしてむくみ予防を。かかとの上げ下げなどちょっとした運動でふくらはぎの筋肉が動けば、末端の血液が心臓に戻りやすくなるので仕事の合間などに取り入れましょう。マッサージをして滞った血液やリンパ液を流すのも効果的です。体を冷やさないこともむくみ予防には不可欠なので、湯船にゆっくりとつかる習慣をつけるのもよいですね」
また、偏った食事の改善も大切。脚の筋肉を鍛える習慣をつけ、食事でむくみ予防成分の補給を
「まず塩分やアルコールのとりすぎを控えましょう。ふだんから体内の余分な塩分を排出する働きのあるカリウムやカルシウム、マグネシウムを多く含む食品をとるようにするとむくみが防げます。血液の循環をよくするビタミンEが多い食品をとるのもおすすめです。また、タンパク質が不足するとむくみやすいので、ダイエット中などといった理由で肉や魚などのタンパク質を抜いたりせず、しっかりとりましょう。そもそも過度なダイエットは栄養の偏りを招くうえ、筋肉の減少も招いてむくみ体質になるのでNGです」
ストレスや睡眠不足も改善すべき。
「ストレスがたまっていたり、睡眠不足が続いたりすると、自律神経のバランスが乱れ、水分代謝機能も乱れてしまってむくみやすくなります。十分な睡眠をとるようにし、なるべくリラックスできる時間を増やしてストレスをためない工夫をしましょう」
■こんなあなたはむくみやすい!
□お酒をよく飲み、飲む量も多い
□味つけが濃い食べ物が好き
□体を動かすのが苦手で、運動をしていない
□冷たい飲み物や食べ物をよくとる
□立ちっぱなしや座りっぱなしでいることが多い
□過度なダイエットをしている
□肉や魚などは食べないようにしている
□睡眠不足が続いている
□一日に2ℓ以上、水分をとっている
□ストレスがたまっている
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☆多く当てはまった人ほどむくみやすい
上の項目は、すべてむくみを招く習慣。多く当てはまるほどむくみ度はひどくなりやすいので要注意。こんな習慣は早速今日から見直して。
POINT 1
体の「ポンプ機能」を強化する
脚の筋肉を鍛えると末端に滞っていた血液やリンパ液を心臓に押し戻す力が強まるので、左のような簡単にできる運動をこまめに取り入れて。着圧ソックスを利用するのもおすすめ。
POINT 2
24時間、体を冷やさない工夫を!
冷えはむくみのもとなので、とにかく冷え対策は万全に。冷えやすい環境で長く過ごす時は必ずはおりものなど衣類で保温を。また入浴は手っとり早く血流をよくできるので毎日の習慣に。
座り仕事が続くと脚の血流が悪くなって冷えもむくみも生じやすいので、膝かけやレッグウォーマーなどを利用して足もとの冷え対策を。冬はカイロなどを利用するのもおすすめ。
POINT3
むくみを押し出す食生活を意識!
おすすめ食材はこれ!
カリウム含有食品
カリウムが多い食品は、昆布やワカメなどの海藻類のほか、バナナ、キウイ、アボカド、じゃがいも、ほうれん草、切り干し大根、大豆、納豆、小豆など。
ビタミンE含有食品
ビタミンEが多い食品はアーモンド、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、オリーブオイル、アボカド、ほうれん草、かぼちゃ、モロヘイヤ、卵、ごま、ウナギなど。
POINT4
睡眠の質を上げる
一日、立ち仕事などをしていると重力で脚に余分な水分が停滞しがち。これを押し戻すのに睡眠は重要で、体を横にすることで下肢の水分が心臓に戻りやすくなる。脚を少し高くして寝るとさらにむくみが解消しやすくなりおすすめ。
寝る時に、座布団などを脚の下に敷いて足を高くして寝るとむくみ予防に。ただし高すぎると腰を痛めるのでNG。10〜15㎝程度の厚さの座布団などを敷くだけで十分に効果がある。
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