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40代を境に、分かれていく人生の目的。世のため人のため、役に立ちたいと思い始める女たち【齋藤 薫エッセイ】

本誌で好評連載中の、美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんから悩める40歳へおくる、美と人生への処方箋。今回は、“40代で変化する、人生の目的”について。

正義感とともに必要なのが、行動力

齋藤薫の大人キレイの処方箋
(左)小じわや乾燥などエイジングサインから目もとを守る。アドバンス ナイト リペア アイ SR コンプレックス 13g¥7,500/エスティ ローダー・(中)ふっくらとした立体的な顔だちを目指す。ミルク+クリームのダブル機能。V リゾネイティッククリーム 50g¥58,000/ポーラ・(右)スキンケア後のようなツヤ肌を演出。クレ・ド・ポー ボーテ タンクッションエクラ OC10 SPF25・PA+++¥9,000/資生堂インターナショナル 

撮影/John Chan スタイリスト/郡山雅代
 しかし、さらに大切なのが行動力。何かしたくても、動き出さなければ何もできない。気持ちだけあっても、行動しなければ、いつまでたっても気持ちだけ。ネックになるのは日本人の場合、そこなのではないかと思う。
 かくして正義感があって、行動力がある、そして魂をちゃんと使って仕事ができる人が早々と社会性に目覚める訳だが、自分も人並みに何か人のために役立たなきゃと思い立ったものの、結局今まで何もできていない。先日行方不明の2歳の子供を見つけた尾畠さんの、太陽のような笑顔を見て思った。恥ずかしいって。
 化粧品業界でも、正義感と実行力と魂レベルの高さ、3拍子揃ったメーカーは、そういうアピールもせずに影で黙々と社会的な活動を行っている。そもそも化粧品会社の立場から、一般の女性たちにもチャリティー精神の何たるかを教えてくれたピンクリボンを先導したのが、言うまでもなくエスティ ローダー。一方、日本のメーカーとして誇りに思えるくらいにキメ細かい活動を地道に続けているのは資生堂、そしてポーラ。もちろん他のメーカーも追随しているが、この2ブランドが今のコスメ市場において、商品開発でも化粧品の進化を引っ張っていることを考えると、やはり人をきれいにしたいという使命感と正義感と行動力は見事に繋がるものなのかもしれないと思ってみた。ちなみにポーラのV リゾネイティッククリームは、「あなたは、だれかの勇気だ」というメッセージを放った。まさに周りの人まで幸せにし、勇気を与える美しさへと導くクリームとして、いよいよ化粧品自体が社会性を持ち始めたことを物語ったのである。


(Marisol 2018年11月号)
齋藤薫 Kaoru Saito
美容ジャーナリスト、エッセイスト。美容やファッションの潮流に社会的な視点を加え、美しくありたいと願うアラフォーの未来を照らす。新刊『されど“男”は愛おしい』(講談社)をはじめ、著書多数

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