“和のテイスト”を持つ人だけに許された美しさを考える【齋藤 薫エッセイ】

2019年3月7日
本誌で好評連載中の、美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんから悩める40歳へおくる、美と人生への処方箋。今回は、「和服が似合う女性が持つ美しさ」について。

和服が似合う=旬な女性

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 今、最も和服が似合う女性……そう言って、即座に思い浮かぶのは誰だろう。
 着物を着たCMを見るせいか、米倉涼子とか武井咲とか、一見、和服イメージのない女優たちをまず思い出す。むしろ、北川景子とか、水原希子とか、思い切ってシシド・カフカとか、対局にあるような美貌の人に和服を着せて、わーキレイと言ってみたいような衝動に駆られたりもする。和服は今明らかに、洗練されたスタイリッシュな装いとして、新しい命を宿していることは間違いないのだ。つまり、和服が似合いそうなこと、=今最も旬な女性、と言うことになる。
 かつて、和のテイストを持つ女性は、単に"古風な人"でしかなかった。でも今は、逆。和のテイストを粋に身に付けた人の粋にこそ、"最上級の洗練が宿っている"と考える時代なのかもしれない。非常にスタイリッシュな美人書家が、時の人となっているのも、同じ流れ。
 今、そういう意味での一つのシンボルとなっているのが、中谷美紀と言う人なのだろう。和服を好んで着る人でもあり、先日、結婚報告の毛筆での直筆お手紙も大いに評判となった。手紙の書き方も文章も、言葉一つ一つの選び方も、お手本のように完璧だったし、これがまた、国際結婚となるドイツ人ビオラ奏者との結婚報告だっただけに、またとりわけ注目度が高く、日本女性ならこのぐらいできなければね、と言う、静かな警鐘となったのは確か。これをきっかけに書を勉強し日本的なマナーを学ぶ人が増えたという噂がなくもないのだ。
 ちなみにお相手は、由緒あるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバー。そうしたことも手伝って、日本女性としての素養を身につけることが、今まさに強烈なインパクトを放つ事実を思い知らされた。

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