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“和のテイスト”を持つ人だけに許された美しさを考える【齋藤 薫エッセイ】

本誌で好評連載中の、美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんから悩める40歳へおくる、美と人生への処方箋。今回は、「和服が似合う女性が持つ美しさ」について。

さりげなく和のテイストを加える

齋藤薫の大人キレイの処方箋
(左)1 月に発売された、和素材配合コスメ。ジンジャーアイシャドウパレット カナリアイエロー¥7,000・がごめ昆布 アイブロウパレット ダークグレー¥4,400/ローレル(shiro)(中)夜寝る前になじませる美容液。ワソウ ビューティ スリーピング マスク 81g¥4,500/資生堂インターナショナル (右)京都発のオーガニックコスメブランド「KOTOSHINA」の茶の実オイル70%配合のオイル。KS 美容オイル GT 30ml¥7,500/バル 

撮影/John Chan スタイリスト/郡山雅代
 ただ、正直難しい。和のテイストは今の時代、妙にこだわりすぎるとある意味それだけで何だか慇懃無礼な印象が醸し出されてしまい、面倒臭い存在に見えてしまいかねないから。そこをちゃんと踏まえ、さりげなく和を取り入れる……それは絶対的なセンスを持っていないとできないこと。ゆえに洋のイメージと和のイメージを巧みに融合させることが大切なのであり、米倉涼子や水原希子の着物姿にこそ憧れてみたい時代であるのを物語る。正しいさじ加減で和のテイストを加えること、それが今、私たち日本女性が最も美しく魅力的に見える決め手であると言っても言いすぎではないほど。
 どちらにせよ、和のテイストを持つ女性だけに許された美しさがあるのは確か。凛とした静寂のようなものを感じさせること、それは私たち日本女性が最も誇りにすべき美しさの特権であるとさえ思う。自分の中に息づくそういうものを目覚めさせるためにも、時々は和服を着たいもの。珍しいからでなく、かっこいいから振り向かれる和服姿を目指したいのだ。
 同じ意味合いで今、和のテイストを持ったコスメが大きな注目を浴びている。中でも今最も気になるのはワソウ。和食を発想の源にし、肌が求めるもの以外は与えないと言う、新しい自然派。ゆずエキス配合のおいしそうなビューティ スリーピング マスクが人気だ。
 国産の素材にこだわり、メイクものまで各種名産を素材にしたのがshiro。ジンジャーアイシャドウパレットは生姜の匂いがし、がごめ昆布 アイブロウパレットには育毛効果もある。
 一方、京都宇治のお茶の実エキスを配合し、お茶の匂いも芳しいのがコトシナの美容オイル。かくして和テイストはコスメ界でも最新鋭。いわゆるご当地コスメもどんどん進化している。そういうことも踏まえ、今改めて、自分が日本人であること、日本的なもの、日本のものに、新しいプライドを持ち直すべきである。未来の美しさのためにこそ!

(Marisol 2019年3月号転載)
齋藤薫 Kaoru Saito
美容ジャーナリスト、エッセイスト。美容やファッションの潮流に社会的な視点を
加え、美しくありたいと願うアラフォーの未来を照らす。『キレイはむしろ増えて
いく。大人の女よ! もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)など著書多数

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