高い服を着る女と、安い服を着ても高そうな女と…【齋藤 薫エッセイ】

本誌で好評連載中の、美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんから悩める40歳へおくる、美と人生への処方箋。今回は、「安い服も高く見せてしまえる才能」について。

安い服も高く見せてしまえる才能のありかとは

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 いわゆるロイヤルファミリーが高価な服を着るのは、この世の道理。エリザベス女王がどれだけ高価な服を着ようと、誰もその金額に関心を持たない。逆にキャサリン妃が「ザラ」を着ると、それ自体がニュースになるくらい。そんな中で、今月は衣装代に一体いくら使ったか? みたいなことが計算されてしまうのがメーガン妃。実際、わかりやすい高級ブランドの新作をとっかえひっかえ、計算がとてもしやすいという側面もあるけれど、この1年間の衣装代を比較すると、メーガン妃はキャサリン妃の約6倍のお金を使った。

 もちろんまだ結婚1年目、ロイヤルファッションのワードローブがまだ揃っていないからと擁護する声もある。でもメーガン妃が選ぶ服はロイヤルファッションぽくない服が非常に多いという批判がまた返ってくるといった形。そこにはやはり「国の税金を使って」という単純な王室批判と、アメリカの女優だったことへの複雑な思いがあるのだろうか。

 一方のキャサリン妃は一流ブランドのものも着るけれど、未だにザラもよく着ていて、ザラの着回しまでしていることが、好意的に報道される。それでもこんなに綺麗で、こんなに品格があると。 そこで改めて考えさせられるのは、安い服も高く見せてしまえる才能のありか。よく言われるのは、安い服と安っぽい服は決定的に違うということで、実際“安くても高そうに見せる服”に共通しているのは、ちゃんと着痩せし、スタイルを良く見せること。ザラの服もその一つだからこそ、キャサリン妃は堂々とそれを公の場にも着ていくのだろう。7,900円のワンピースを公務に着て来て、なお美しいって、結局のところ価格では測れない服の力を見分けるセンスがある上に、本人の品格もさることながら、安い服も丁寧に着てあげようという誠実な心意気があることの証。税金を無駄遣いしないというだけでなく、そういう意味でのバランス感覚に評価が集まるのだろう。

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