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高い服を着る女と、安い服を着ても高そうな女と…【齋藤 薫エッセイ】

本誌で好評連載中の、美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんから悩める40歳へおくる、美と人生への処方箋。今回は、「安い服も高く見せてしまえる才能」について。

価格だけでは価値を測れない時代こそ、センスを身に付けるべき

齋藤薫の大人キレイの処方箋
(左から)1 本で3 色グラデの目もとが簡単に。ケイト トリプルグラデエキスパート BR- 1 ¥1,500・メイクの仕上げに、肌にツヤを与えるフェイスオイル。ケイト グロウボリューマー¥1,600/カネボウ化粧品(値段はともに編集部調べ)・"とろぱしゃ"質感で、水のめぐりに働きかける。オルビスユー ローション¥2,700/オルビス・浸透しにくくなる大人の肌にむけた美容液発想の化粧水。ドレスリフト ローション¥3,296/アテニア 
 メーガン妃も高級品をちゃんとカッコよく着ることでは定評があり、逆にロイヤルっぽくないものを、元女優のプライドを持って着ているのは潔い。

 だから、どちらが良いという話ではないのだ。ただ、安い服を着ていても、〝高そうな女〟に見せる工夫こそ、最上級のセンスだということ、キャサリン妃が身をもって証明してくれたのは確か。少なくとも今は、安価な服も安かろう悪かろうばかりではない。それどころか、高級ブランドにも見劣りしないほど、高そうな印象も作れる安い服が明らかに増えている。高い服を着る喜びや、見るからに高級に見える高級品の醍醐味は、もちろん大人の女として知っておくべきだけれど、価格だけでは価値を測れない時代、だからこそ安い服を高く見せるセンスを身に付けるべきではないか。そういう意味でのお手本がキャサリン妃であるということ。

 化粧品でも今、プレステージブランドのクオリティーと、最先端を行くテクノロジーを併せ持つのに、びっくりするほど安価なコスメが明らかに増えている。その代表がこの3ブランド。まず何といっても高級品の品質を3分の1の値段で提供することにこだわるアテニア。遺伝子レベルのエイジングケアを行うドレスリフトは、まさしく最先端テクノロジーをも3分の1の値段で提供してくれる。美容液のようなローションはまさに高級品を凌駕する。オルビスも内容に反してびっくりするほどの価格、特に今度のオルビスユーは、潤わせ方も最先端にあるのに、信じられない価格が有難すぎる。メイクものでは、新発想、新形状、業界をリードするパイオニアなのに価格はプチ、そのギャップはケイトが1番だろう。

 そういう化粧品を敬意を持って使い、誰より美しくなる、それをテーマに美容するべき時代が来たのかもしれない。
齋藤薫 Kaoru Saito
美容ジャーナリスト、エッセイスト。美容やファッションの潮流に社会的な視点を
加え、美しくありたいと願うアラフォーの未来を照らす。『キレイはむしろ増えて
いく。大人の女よ! もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)など著書多数
【Marisol 2019年8月号】撮影/John Chan スタイリスト/郡山雅代

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