今の私たち、何だか「情熱」が足りない。モノ、コト、ヒトに対して。人生に対して……【齋藤 薫エッセイ】

本誌で好評連載中の、美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんから悩める40歳へおくる、美と人生への処方箋。今回は、「さまざまなことに“冷めている”日本人」について。

若者だけではない、アラフォー世代も冷めているのでは?

今の私たち、何だか「情熱」が足りない。モノ、コト、ヒトに対して。人生に対して……【齋藤 薫エッセイ】_1_1
 日本人は勤勉で誠実、そして穏やか……私たちは私たちの国民性について少なからず誇りを持っている。これでいいのだと。極端な話、誰かが喧嘩をふっかけてきても、それを黙って受け流せるような冷静さは、とても正しいと。

 でも冷静と無関心とは違う。最近の日本人は、冷静と言うより無関心になってはいないか。単純な比較は無意味だけれど、同じアジアの香港や韓国の若者たちが社会の動きに対して極めて敏感で、たちまち行動を起こすのに、日本の若者の多くは見事に無関心。何が起きてもデモなどやらないだろう。東北の震災の時、台湾はあっという間に200億円(最終的には250億を超えた)という義援金を集めてくれた。良い悪いではなく、エネルギーの量では明らかに負けている。やはりアジアの中では日本人だけ冷めている。それが将来の日本においてどういう影響をもたらすのかと、どうしても考えてしまうのだ。そう、恋愛もあまりしなくなったこと、海外旅行にも興味がなく、ひたすら人生守りに入っていることも含め、冷静と言うより、モノやコト、ヒトに対して冷めていると言わざるを得ないのだ。

 このコラムの前回のテーマは、“社会性ある女”についてだった。そして、社会性を持つことの難しさについても考えた。ただ、そもそも日本人は社会に対する関心が薄い。参議院選挙の翌日のTVのニュースワイドが、なぜか例の「吉本問題」一色になっていた国なのだから。

 つまり若者ばかりではない、人生で1番熱く今を生きなければいけないアラフォー世代もどこかちょっと冷めていて、社会の動きに無関心になりがち。それは他人に対して無関心ということでもある。とても身近な、半径数メートルのことには心を動かしても、それ以上広くには興味を持てなくなっていたりはしないか。

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