「姫と呼ばれる女」の人生イロイロを考える【齋藤 薫エッセイ】

本誌で好評連載中の、美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんから悩める40歳へおくる、美と人生への処方箋。今回は、「姫と呼ばれる女の人生」について。

様々なコミュニティーに「姫」と呼ばれる女性がいる

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 昔、時々行ったジャズバーの常連に「姫」と呼ばれている人がいた。説明するまでもなく、様々なコミュニティーで誰からともなく「姫」と呼ばれるようになり、文字通り「姫」のように振る舞い、みんなより1段高いところにいる女性。もちろん別格の美人だったりするわけで、「姫」と呼ばれて「ハイ、なーに?」と答える自信と風格を備えた人でもある。で、その「姫」も完全に1段2段上にいた。ちょっと皮肉な話だが、沢尻エリカによく似た別格美人。いつも何人かの男たちを周りに従え、それこそ女王さまの如く振る舞い、そこだけスポットが当たっているよう。みな最初はその女性に憧れるものの、周りが全く見えていないような自己中心的なやりたい放題に、居心地が悪くなり、次第に足が遠のいてく。何年か経って、店が閉められたことを知った。「姫」に潰されたのだと。ふと彼女の行く末に思いを馳せていた。「姫」をやる場所がなければただの人。今頃またそういう居場所を探しているのだろうかと。

 ちょうど同じ頃、関わりを持っていた会社に、密かに「姫」と呼ばれている人がいた。女性社員が他にいたから、男性社員たちがこっそりと。その姫は、いわゆる美人というタイプではなく、ふっくらした笑顔の愛らしい人。なぜ彼女が「姫」かといえば、他の女子社員が皆やたら気が強く傲慢、その彼女だけが心優しく穏やかで、男性社員をほっとさせる存在だったから。白雪姫やシンデレラの世界である。そうしたお伽話を地で行くように、彼女はそれこそ一番優秀な男性社員と幸せな結婚をした。姫の人生もイロイロなのである。

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