☆私が解説します!
臨床家・鍼灸師 若林理砂先生
梅雨時期の体調不良の原因、“湿邪”撃退法 その3
「滞った身体の巡りを上げて除湿!」
体を動かす習慣をつけることも湿邪の予防・改善には不可欠。
「体を動かすと、自律神経が整うだけでなく、筋肉がついて体の水はけがよくなるので、こまめに動かすようにしましょう。特に湿邪になると、脚がむくみやすいので下半身を動かす運動がおすすめ。ウォーキングをするのもいいですし、家の中でなら踏み台昇降運動をするのもおすすめ。“もしもしカメよ”の歌くらいのペースで、1曲分行うのを習慣にするのもいいと思います。また、特別な運動をしなくても、床掃除などの家事を積極的に行って体を動かすだけでもOK。梅雨の時期は、家がカビつきやすいので、掃除をこまめにすれば、カビ対策にもなって一石二鳥。会社でも、座りっぱなしの時間が長いとむくみが悪化するので、1時間おきに立って体を動かしましょう」(若林先生)
idea 1
「のびのびストレッチ」で固まった身体を解放!
若林先生がおすすめするのが“のびのびストレッチ”。
「運動が苦手な人でも手軽にできるのが、体を伸ばして深呼吸をしながら行う“のびのびストレッチ”です。床に寝て、深呼吸をしながら体を上下に伸ばすことで、滞っていた血液の循環がよくなります。続けると、体に必要な筋肉がついて姿勢が改善して、呼吸が深くなり、自律神経も整うので、湿邪の改善につながります」(若林先生)
1.床にうつ伏せになり、両腕を頭のほうに伸ばして肩幅程度に開き、タオルの両端を持つ。脚も肩幅程度に開く。
2.タオルを持ったまま両腕だけを床から10cmほど上げる。
3.次に、両脚も10cmほど上げる。腕は前方に、脚は後方に伸ばし、おなかは上に引き上げ、横から見た時、体の芯が一直線になるようにする。そのまま鼻から息を4秒吸って、口から6秒で吐いてひと呼吸。
【NG】
背筋を鍛える筋トレのように、腕や頭、脚を上げすぎると腰を傷める場合があるのでNG。
以上ストレッチ監修/米倉竜太
idea2
ペットボトル温灸で、優しく的確にツボを刺激!
湿気を体から追い出すためには、若林先生が考案した「ペットボトル温灸」も◎。「お灸は不調の改善や体の温めに高い効果がありますが、自分ですえるのはハードルが高め。でもペットボトル温灸なら、お湯を入れたペットボトルをツボに当てるだけなので、誰でも簡単にできます。湿邪の改善によいツボは、ひとつが足裏の失眠(しつみん)。これは不眠に効くツボで、むくみの改善にも効果的。また、冷えが強い場合は湧泉(ゆうせん)、胃の不調には陰陵泉(いんりょうせん)にペットボトル温灸をしてみて」(若林先生)
ペットボトル温灸の方法は、まずホット専用ペットボトルに、水100ml+熱湯200mlを入れる(必ず水を先に入れること)。こうすると70〜80℃程度のお湯になる。これをツボに押し当て、アチッ!と思ったら離す。これを繰り返す。目安は3〜5秒を3〜5回。
★“湿邪”撃退に有効なツボはこちら!
【失眠 】
かかとの真ん中にあるのが失眠。ペットボトルの底面を失眠のツボのあたりに押し当て、アチッ!と思ったら離す。3〜5秒を目安に、3〜5回繰り返す。左右の足ともに行って。
【湧泉 】
足の裏をぎゅっと握るようにした時に、一番くぼむ部分が湧泉。ペットボトルの底のきわを湧泉のあたりに押し当て、アチッ!と思ったら離す。3〜5秒を目安に、3〜5回繰り返す。左右の足ともに行う。
【陰陵泉 】
内くるぶしからすねの骨の内側を上へとたどっていき、指が止まるところが陰陵泉。ペットボトルの底面のきわを陰陵泉のツボのあたりに押し当て、アチッ!と思ったら離す。3〜5秒を目安に、3〜5回繰り返す。左右の足ともに行う。
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