女としてズルくないかどうかを、 女は1番よく見ている
いやそもそも「1番許せないのは、ズルい女」ということ自体が本能。まさしく選ばれし雌になるためのプレゼンテーションがフェアでない女こそ、女の敵としてみんなで糾弾したいわけだ。うがった見方をするなら、美しさも時々ズルさに見える。ここはやっぱり理屈じゃなく、女が見るとわかるのだ。何だかズルい美しさって。だからこそ、"そう見えない美しさ"を的確に作っていくことが大切。
気配でわかるといっても一体どこで見分けるの? そう言うかもしれない。でも、目の輝きとか口元の美しさとか、透明感があるのに、まっすぐな力強さがあるとか……。これこそまさに女でないとわからない。なんだかフェアで、なんだかピュアで、なんだか清々しい、周囲まで心地よくなれそうな、濁りのない美しさ。これを意識して作りたい。ズルい美人になっても、愛されない。そういう意味で美しさをもう一度見直したいのだ。
以下、まさに見るからにフェアでピュアな美しさを作る化粧品たち。新生イグニス クレンジングは、肌の奥の澱みまでを取り去って、はつらつとした美しさへと洗い上げる一品。ランコム クラリフィック デュアル エッセンス ローションは、酵素の力で肌の奥まで澄み渡っているような、毛穴もキメの粗さも見えない、次元の違う透明な肌へ導いてくれる。そしてアンプリチュードのトランスルーセント プレストパウダーは、肌色の欠点をカバーしながら、奥行きある"透き通る感"をもたらす麗しきおしろい。いずれも春の新製品だが、今年は仕上がり透明度のレベルが明らかに違う。注目したい。
美容ジャーナリスト、エッセイスト。美容やファッションの潮流に社会的な視点を
加え、美しくありたいと願うアラフォーの未来を照らす。『キレイはむしろ増えて
いく。大人の女よ! もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)など著書多数