家をオアシスにできた人はちゃんと外出もできる
そういう時、実際に大きな瞬発力を持つのが、筋肉とメイク。筋肉=気力、だから当たり前にトレーニングして少しでも筋肉が増えていると、難なく立ち上がれて、不思議に活動復帰が苦にならないのだ。
加えてメイクで見違えること。毎日のルーティーンになって感動がなくなったメイクにそうした効力は無いけれど、久しぶりだったり、またこれまでにない次元で自分を驚かせるメイク効果を引き出せた時、人は本能的に出かけたくなる。これはもう理屈抜き。きれいの振り幅が大きいほどその勢いに鼓舞されるように外出エネルギーが湧いてくるのだ。もちろん今はマスク必須。でも見違えた自分を鏡の中に見せるだけでいい。
そういう意味で重要な鍵となるのがやはりベースメイク。見違え感を生むのは内側からの輝きで、今はそうした発光感を作るハイライターが驚くほど進化している。例えばシャネルのレ ベージュ フリュイド アンルミネール ベル ミン。リアルで端正、華やかなのに神秘的な立体感をもたらすリキッドハイライターだ。これが陽の光なら、ジルスチュアートのムーンリット デューは、月の光。どちらもため息が出るほどドラマティックなツヤが光の進化を思い知らせるはずだ。そしてアルビオンのベリーレア エアーは、不思議なほど自然でありつつ、確かな欠点カバー力でまさに見違えるような美肌を難なく作ってくれる艶マット。ともかく出かけたくなるエネルギーの元。化粧品の力を思い知るはずだ。
美容ジャーナリスト、エッセイスト。美容やファッションの潮流に社会的な視点を
加え、美しくありたいと願うアラフォーの未来を照らす。『キレイはむしろ増えて
いく。大人の女よ! もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)など著書多数