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映画『あの日、兄貴が灯した光』 ”演技の化身”チョ・ジョンソクさんインタビュー

映画『あの日、兄貴が灯した光』 ”演技の化身”チョ・ジョンソクさんインタビュー_1_1
韓国で今、最も影響力のある俳優トップ3に挙げられるのが、コン・ユさん、パク・ボゴムさん、そして、柔軟で卓越した演技力で知られる俳優チョ・ジョンソクさんだ。4月に訪れたソウルの街には、ジョンソクさんが顔を務める広告であふれ、その人気ぶりを目の当たりに。ミュージカル俳優として活躍、『建築学概論』でスクリーンデビュー、ドラマ「嫉妬の化身~恋の嵐は接近中!~」(7月5日DVD発売)、「ああ、私の幽霊さま」、「最高です!スンシンちゃん」などでトップスターの座を確立、数々の賞も獲得している。そんな彼が主演の本日公開の映画『あの日、兄貴が灯した光』は、『裸足のギボン』のクォン・スギョン監督、『7番房の奇跡』の脚本家ユ・ヨンアさんの兄弟愛を描いた作品だ。ハートウォーミングな映画で、エンディングのジョンソクさんと弟役ド・ギョンス(注目の”演技ドル”=演技派アイドル、EXOのD.O.)さんの歌声にも胸が熱くなる。さらに、”母胎美女”(生まれる前から美人)と言われるパク・シネさんもキャスティングされ、韓国で昨年末大ヒットした話題作だ。時の人なのに飾らないジョンソクさんが、この映画への想いなどを語ってくれた。映画の、そして彼自身の魅力があふれんばかりだ。

●『あの日、兄貴が灯した光』出演を決めた理由は?
ーこの作品を選んだ決め手はやはり物語の力だったと思います。初めてシナリオを読んだ時、強烈に僕の胸に響いてきました。これをやらないわけにはいかないと思いました。シナリオをもらった時は「ああ、私の幽霊さま」というドラマの撮影をしている時だったので、そこまで次回作を急ぐ必要はなかったんです。それにもかかわらずこの作品を選んだのはそれほどまでにシナリオが素晴らしかったからです。僕にも家族がいますし、兄を持つ一人でもあるので、とても作品が胸に響いてきました。

●現場の雰囲気はいかがでしたか?
ーギョンスと二人のシーンがとても多かったのですが、とにかく笑いをこらえるのが大変な現場でした!何がそんなにおかしかったのか、笑いすぎてよくNGを連発しましたね。

●ジョンソクさんにとって、どんな映画だったと言えますか?
ー気分のいい映画ですね。興行的にも良かったので。僕はヒットする俳優になりたいです。以前は信頼のある俳優になりたいとか、気分の良い俳優になりたいとか色々思っていたんですが、ヒットする俳優はその全てを持っているんですよ。以前、舞台をたくさんやっていた時期にも思いましたが、勿論一人の観客も大事ですが劇場に一人の観客がいるよりも100人の観客がいてくれることのほうが嬉しいですし、たくさん力をもらえます。僕のやっている作品をそれほどたくさん観てもらえているんだということ自体が本当にありがたいことです。いつでもヒットする俳優になりたいと思っています。

●友人役キム・ガンヒョンさんとの息もぴったりでしたが、旧知の仲なのでしょうか?
ーはい、そうです。演劇時代からずっと知っている兄さんです。一緒に舞台に立ったことはないんですが、(劇場が集まる)大学路(テハンノ)って狭い業界なのであちこちで当時も名前を耳にしていましたし、よく会っていました。

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●弟役ド・ギョンスさんは若手俳優として注目されていますが、どんな印象でしたか?
ーギョンスは本当に多才多能で集中力もすごいですね。見た目は可愛い末っ子のような感じだけど、知れば知るほど男らしさもあります。そんな面がドゥヨンのキャラクターにしっかり生きていると思います。

●ほかに注目している若手俳優さんはいらっしゃいますか?
ーそれが、本当にギョンスしかいないんですよ(笑)。ギョンスが少し前に「ボクらのラブ♡アカデミー」というドラマをやったんですが、それを見たら演技が本当によくて。それで本人に会った時に「おまえは最高だ!」と言ったほどです。そのドラマでギョンスは自分の魅力と演技の二つを完璧に見せていたんです。とても嬉しかったですし頼もしいですし、今後にとても期待しています。

●ミュージカル、映画、ドラマと幅広く活躍なさってますが、やはり舞台の魅力は大きいですか?またどのように?
ーライブ感ではないでしょうか。現場では実際に受けて返してということができるし、それを感じられるのが最大の魅力だと思います。僕が例えばミスをしたらそれは舞台を通じてそのままお客さんに伝わりますし、だからより緊張しますし興奮もします。俳優にとってはそんな魅力がありますね。

●映画、ドラマの魅力とは?
ーディテールをよりたくさん見せられることですかね。舞台って少し離れたところから観ないといけないじゃないですか。そういう舞台ではお見せしきれない細かい部分や細かな顔の表情ひとつひとつをカメラはしっかりとらえますよね。それがドラマや映画の魅力だと思います。

●演技のどんなところがいちばん好きですか?
ー僕がギターをやっていていたことはご存じでしょうか。ギターをやってそのあと大学の演劇学科に入学しました。入学式の日に学校の門の前で「よし、死ぬ気で頑張ろう」と心に誓いました。学費も奨学金を借りて学校に通ったんですが、在学中にオーディションを受けて「くるみ割り人形」というミュージカルでデビューすることになりました。僕の演技でお金が稼げるということに当時は感激したものです。それからたくさん舞台に立っていた時期にチケット売り場であるカップルが近づいてきて僕に言いました。「チョ・ジョンソクさんですよね?僕たちチョ・ジョンソクさんのおかげで結婚しました」って言うんです。よくよく話を聞いてみると、二人はそれぞれチョ・ジョンソクという俳優が好きで僕の出る舞台を観に行っている間に出会って結婚するまでに至ったそうです。その時に実感したことがあります。「ああ、僕は人の人生が左右するほど重要な仕事をしているのだな。とても責任のある仕事をしているのだな」と。ドラマ「嫉妬の化身~恋の嵐は接近中!~」の撮影中にも(コン)ヒョジンとそんな話をした記憶があります。「僕たちは本当に重要な仕事をしているんだ。一生懸命にやろう」と。俳優という仕事は僕にとってとてもやりがいのある、責任のある仕事だと思っています。

●カメレオンのようにいろいろな役をこなす、”演技の化身”ジョンソクさんですが、どんな役者でありたいですか?
ー常に柔軟な役者でありたいです。ミュージカル俳優、映画俳優、タレントなどそんなふうに区別をするのではなく、区別なく柔軟に演技をしたいです。ありがたいことに、僕は舞台もドラマも映画もやらせていただいています。たくさん吸収して常に柔軟でいること、それが僕の魅力ではないかなと思います。

●最近ハマっていることや、ストレス解消法はありますか?
ー旅行に行くのが好きです。色々なところに行ってみようと思うほうです。最近ではキャンプに興味があって、やってみようと思っているところです。それから休みの日にはよく運動をします。運動が大好きで僕にとっては運動がヒーリングになっています。

●次回作は決まっていらっしゃいますか?
ーはい。『麻薬王』という映画です。

●挑戦してみたい役はどんな役ですか?
ー周りからは悪役も見てみたいとか色々言われたりもしますが、実は僕自身がわざと悪役はもったいぶっています。ジャンル的にはパニック映画やSF、ブロックバスターものなどにも挑戦してみたいです。

●マリソル世代は韓国によく旅もするので、韓国でおすすめのエリアや食べ物があったら教えて下さい。
ー三清洞はどうでしょう?三清洞は俳優さんたちが映画のプロモーションなどでよくインタビューをしている場所でもあります。偶然にそういう現場に遭遇できるかもしれませんよ(笑)。それと三清洞あたりは美味しいお店もたくさんあります。
ソウルではなく韓国の地方都市でいうと全州はおススメです。全州といえば食の都です!ふらっと入ったどんなお店でも本当に美味しいんです。
僕が良く行くお店は日本料理のお店だったり居酒屋が多くて、それなら日本の皆さんのほうがずっと美味しいものを日本で食べているはずなので、ここではあえて言わないことにしますね(笑)
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(c)Kim Daun(STUDIO DAUN)
『あの日、兄貴が灯した光』
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出演: チョ・ジョンソク 『建築学概論』 
     D.O.(EXO) 『純情』 
     パク・シネ 『7番房の奇跡』 ほか

監督: クォン・スギョン 『裸足のギボン』 
脚本: ユ・ヨンア 『7番房の奇跡』 

2016/韓国/韓国語/110分/シネスコ/カラー/5.chデジタル/日本語字幕:本田恵子
配給:CJ Entertainment Japan 

5月19日(金)、TOHOシネマズ新宿ほか全国順次公開

(C)2016 CJ E&M CORPORATION,CHOICE CUT PICTURES All Rights Reserved

桂まりさん●かつらまり 韓流予報士(?)。温泉保養士。「SPUR」や「eclat」などで、トラベル、フード記事など担当するライター。趣味は各国で料理教室に行くこと。「専門外ではありますが、泣いて笑って癒される韓流ドラマのお勧めを不定期で紹介します!」

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