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才能もキャリアもあるいい女は、なぜ復活愛に走るのか?【齋藤 薫エッセイ】

本誌で好評連載中の、美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんから悩める40歳へおくる、美と人生への処方箋。今回は、「復活愛を実らせるエイジングケア」について。

才能ある女に必要な"理解されている安心感"を得られる復活愛

Autumn rose
今や何でもかんでもコロナ禍のせいにしがちだが、異性同性を問わず、旧交を温める人が増えたのは、とりあえず新たな出会いが少なかったせいという見方が一般的。単純に在宅時間が長かったことで、妙な郷愁に駆られ、あの人は今どうしているのだろうと、不意に近況を尋ねたくなったりしたのは確かだが、「お酒の勢い」を借りられないことも、初期段階で人と人が深まらない大きな要因だったりした。ともかくこの1年半の人恋しさに不安が負荷をかけ、どこかのスイッチがオンになり、旧縁を蒸し返したくなった人が増えたのは事実。

 ハリウッドで、アンジェリーナ・ジョリーが元夫と、またジェニファー・ロペスが元婚約者と“復活愛”を噂されていたりするのは、さすがにコロナの影響ではないのだろうが、まさにこういうタイプほど、つまりは“感情の起伏が激しく自信たっぷりな女性”ほど、復活愛に走りやすいとの見方があったりする。とても単純に激情に駆られて自ら破局を招きやすいのに、女として自信があればこそ逆に自ら再会を望んだりもできてしまう。 本来が恋多き女たちだが、キャリアを重ね分別と抑制が効くようになった分だけ、未知の相手より気心の知れた相手を求めるようになってくる。さすがにイチからの恋愛が面倒になる年齢でもあるし。

 そもそも多くの恋愛は多かれ少なかれオンとオフ、つまりくっついたり離れたりを繰り返しがちだし、同窓会恋愛が生じやすいのも、一度距離を置いた相手には、文字通りの懐かしみが加わってトキメキを感じやすいから。“昔よく聴いていた楽曲を聴くだけで涙が出てくる”のと同じ原理だ。加えて才能のある女は、自分を評価してくれる理解者への思い れが人一倍強い。恋愛感情よりも結果的に重要かもしれない“理解されている安心感”の中で、頑張ってきた自分を癒したいとの想いに駆り立てられるのだ。だからこそ才能もキャリアもあるいい女ほど復活愛に走りやすいのである。

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