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“体の変化”との向き合い方【40代のエロスとヘルス 神崎恵×小田切ヒロ 大人のカウンセリング室】

神崎恵さんと小田切ヒロさん、おふたりが交代で読者の悩みに回答する連載。今回はアラフォーの体の変化について、自身も変化の真っただ中にいる神崎さんが答えます。

神崎恵さんと小田切ヒロさんのおふたりが、毎号交代で読者のお悩みに答える「大人のカウンセリング室」。鋭くパワフルに、そして愛をもって、あなたの抱える問題、解決しちゃいます!

回答者はこの人! 神崎 恵さん

回答者はこの人! 神崎 恵さん

美容家。アトリエ「mnuit」主宰。大人ならではの美しさはアラフォーの憧れ。最新刊の『神崎CARE』(ワニブックス)が話題を集めるほか、『服が似合う顔が欲しい』(大和書房)など著書多数

お悩み:「“体の変化”との向き合い方」

 昨年あたりから、生理の周期が乱れて、1回スキップしたり、量が月によって驚くほど違ったり。経験したことのないおかしな状態が続いた後、2カ月生理が来なかったため、婦人科で検査をしました。すると、私の年齢にしては、ホルモン値がものすごく低くなっていることがわかり、先生に「このまま閉経する可能性もある」と言われショックでした。結婚の予定もなく、今まで「どうしても子供が欲しい」と思ったことは正直ないものの、いざ「もう子供を持たないかも」という現実をつきつけられると、これまでの人生、これでよかったのだろうかと、不安な気持ちになって、いろいろなことをマイナスに考えてしまう自分がいます。また、生理が乱れ始めたころから、なんだか疲れやすく、肌や髪の調子も悪く、自分の体がどんどん変わっているのを実感し、さらに落ち込んでいます。人生100年時代と言いますし、このような体の変化となんとか上手に付き合って、いつまでもハッピーな気分で過ごしたいと思うのですが……。同じアラフォーなのに、いつも軽やかで美しい神崎さんは体の変化とどう向き合っていらっしゃいますか?このままだと心も体もつらくて……。
(41歳・自営業・未婚・子供なし)



■神崎恵さんの回答:閉経しても自分は自分。「人間として楽しく生きる」にシフト

 体の変化……みんな遅かれ早かれ通る道、だからこそ心が揺れるんですよね。以前、年上の女性が閉経について、「女じゃなくなるのは寂しいよね」と言っていて、いざ自分の番になったら、どうなるんだろうと思っていました。実は私も、去年から突然、生理の周期が乱れ始めました。今までものすごく規則正しかったのに、そういう年齢に近づいているんですね。でも私は、意外と自然に受け止めています。生理がなくなっても、自分は自分。年々、「女性であること」よりも、「自分自身でいること」の意味のほうが大きくなってきているからかもしれません。
 また、「女性であることより自分自身でいること」という話と矛盾するかもしれませんが、まわりの60代や70代の先輩を見ていると、年齢に関係なく、みんな“女性”。恋愛しているし、セックスライフもあるし、パートナーも彼女たちを女性として見ています。それに「女=子供を産む性」という刷り込みはそろそろ終わりにしてもいいのでは。いずれ産むかもと考えていたのに、いざ“強制終了”になるかもしれないと思うと、戸惑ってしまう気持ちはお察しできますし、私も、若い友人が妊娠したり、ベビーを抱いているのを見ると、「もうこういう経験はしなくなるんだな」と思ったりもします。
けれど、それがすべてではありません。閉経しても、好きな服を着て、メイクをして、変わらず生きていく。恋愛だってできる。子供を産むこと以外は、自分としての生き方は変わらないのですから。
 とはいえ、ホルモンにかかわる体の変化は、メンタルに響きます。このかたは婦人科で1回検査を受けたということですが、もう少し先生にお話を聞いて、何かできることがないか探ってみるのも。話をすることで心も落ち着きますしね。それでもダメなら、ほかのドクターにも意見を求めることもできますし、いよいよ方法がないのならマインドチェンジ。気持ちを変えて、生活を立て直して。
 私はホルモン値がまだそこまで低くなく、「すぐ治療を始めるほどではない」と言われたので、今は体を整えることを重視しています。くずれた生活リズムを正すため、なるべく23時にはベッドに入って、朝ごはんをしっかり食べる。朝食のスムージーをやめて、白湯やおかゆでカラダを温める。朝に限らず、疲れていたら、体調に合う食事をとる。デリケートゾーンのケアを始める……何年か後に備えて勉強しながら、取り入れやすい習慣から取り入れてみています。
 考えてみると、これまでずっと、男、女、性というものに縛られて生きてきたと、この年齢になって思います。けれど、結局は人間としてどうあるか。今は、女としての枠をはずして、人間として楽しく生きることにシフトしたい気分です。相談者さんもそんな気持ちで、人生に新しい楽しさを見つけてくださいね。


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「落ち込む時は、レッドの口紅をまとって気分をアップ。ケースが選べるのも楽しい」。ベルベットを思わせるマット仕上がりの、モーブ系プラム色リップ。なめらかで密着感の高いつけ心地にも癒される。
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【Mariol11月号2021年掲載】撮影/八木 淳(SIGNO/人物) 取材・文/入江信子 構成/原 千乃

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