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離婚しても「ふたり親」。知っておきたい“共同養育”の知識【アラフォーのための「シン・リコン論」】

「もう離婚したい!」気持ちで勢いのまま離婚に踏み出すと、ドロ沼離婚でぼろぼろになったり、感情のしこりを残したまま別れたりすることも。後悔せず、新たな人生に心地よく踏み出すためのシン・リコンの知恵を、識者の方に教えてもらいました

長引くコロナ禍によるライフスタイルの変化や、働き方が多様化しつつある時代の流れもあり、パートナーや家族との関係を再構築したい人が急増中。新しい離婚・結婚のスタイルについて考えます!



離婚しても「ふたり親」。知っておきたい“共同養育”の知識

一般社団法人 「りむすび」代表 しばはし聡子さん

一般社団法人 「りむすび」代表 しばはし聡子さん

しばはし・さとこ●共同養育実践のための相談、面会交流支援、離婚協議サポートを行っている。著書に『別れてもふたりで子育て』がある

「親がいなくなる離婚」を回避する共同養育

子供がいて離婚を考えている人ならば知っておきたいのが、「共同養育」という考え方。
「離婚をすると父親か母親、どちらかが育児をする、また別れた相手に子供を会わせたくないと考えがちですが、共同養育では、元配偶者を〝子育てのパートナー〞とし、離婚を経験した子供が両親を失うことなく、心の傷を最小限にする関係を目ざします

 そのためにも、夫を敵と見なす勢い離婚をしないことが大事に。
「感情的にこじれている場合はカウンセラーを交えて、お互いが気持ちを整理した上で離婚に向けた話し合いをする、妻側が経済的に不安があれば自活できるようにする……など、ていねいに時間をかけることがキモになってきます」


共同養育のメリット

・子供のダメージが最小限
・子供にもうひとつの居場所ができる
・親の話がタブーにならない
・親も自由な時間をもてる
・育児を分担できる
・自分に何かあった時の


「夫婦」→「共同養育のパートナー」へ
移行する時に大事な3つのこと

POINT 1
離婚を切り出す時は、「相手を責めない、奪わない」姿勢を

相手を責める離婚話は、夫の心をかたくなにし、お金や子供を奪うと感じさせてしまい、関係性がさらに悪化してしまいがち。離婚話は、子供の将来を見据えて争わないことがポイントになる



POINT 2

「親の心の都合」より 「子供の幸せ」ファーストで

シンリコン論3_1

虐待などがないかぎり、子供には夫も大事な親であることには変わりない。子供が親の顔色を見ないように夫の悪口は言わない、子供が夫にいつでも会える環境作りを。共同養育が最優先するのは子供の心の安定。

POINT 3

「親同士」、尊重し合える関係を再構築する

シンリコン論3_2

別れた夫と無理に仲よくする必要はナシ。ただし、お互いに親同士としての立場は尊重し合うのが、共同養育を成功させる秘けつ。子供のことでのやりとりで「ありがとう」と伝えられる関係が作れればベスト。

【Marisol7月号2021年掲載】イラストレーション/北構まゆ 取材・文/石井絵里

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