ーキム・ボム 僕の場合は、このドラマが新しいジャンルだと感じ興味が湧きました。ただの医療ドラマではなく、ファンタジーとコメディが合わさった作品であり、挑戦したいジャンルでした。そして何よりも共演したかった RAIN さんが出演されると聞き、僕も出演を決めました。
ーRAIN 僕は台本がとても気に入り、また今作は今までお見せできなかった医療ドラマの初めての作品でした。医療ものを演じきれるかどうか大変な部分はありましたが、キム・ボムさん、ユイさん、ソン・ナウンさんとも息がぴったりで出演を決めてよかったと感じています。無事に撮影も終えて、視聴者の皆さんの反応も良くてうれしい気持ちです。
●視聴者の皆さんにドラマの魅力や見どころを教えてください。
ーキム・ボム 医療だけでなく、コメディやファンタジーも混ざっているドラマなので見どころがたくさんあるジャンルだと思います。重たいストーリーではなく漫画を読むような感覚で気楽に見ることのできるドラマです。
ーRAIN 僕も同じ考えで、家族みんなで集まって楽しんで見てもらえるドラマだと思います。
●撮影前のお互いの印象と、撮影を終えての今の印象を教えてください。
ーキム・ボム 最初に出演を決めるときに悩んだのが医学的な部分が多いことだったので、最後まで演じきれるか心配でした。なので、まず RAIN さんに手術などの医療分野について詳しいかを聞いてみました。そうしたら「できない(得意ではない)」と答えたんです。それにも関わらず、やはり現場の演技は素晴らしく、実際の医師の方に演じてもらえる場面も RAIN さん自身が演じていたほどでした。なので、よくできるのにすごく謙遜される方なんだなと思いました。そして RAIN さんは自分のことを不器用だと言いますが、僕からしたら金の手(器用)の部分の方が多かったなと、撮影後に感じました。
ーRAIN 僕は反対に、キム・ボムさんは何でもこなすイメージで、さすがは名俳優だと思いました。彼は後輩にも関わらず、僕よりもプロフェッショナルに演じていて、息もとても合いました。またキム・ボムさんだけなくすべての出演者が、体力を使う大変な撮影の中でも気持ちは楽しんで撮影をできたと思います。
●おふたりとも医師の役に挑戦するのは初めてでしたが、何か特別に準備したことはありますか?
ーRAIN 僕は医師の友人がたくさんいます。なので、例えば手術室に入って行う癖やルーティンは何か聞いてみたら、様々な答えが返ってきました。大きい声を出す方や、軽くふざけて戯れる方もいるそうです。もちろん人の命に関わる仕事なので、ただふざけているのではなく、疲れている周りの人たちに対してユーモアを感じさせることをすると聞きました。僕はそういったことを学びたく、チャ・ヨンミンのルーティンはどうなるのか、キム・ボムさんに憑依するときに欠かせないポイントは何かなど、意見交換もしてたくさん考えました。そのおかげでルーティンなど行動をするときの息も合わせることができました。実際、急に数十年も医療に携わっている方の真似をするのは難しいので、所々のポイントをうまく掴んで準備しました。手の力の入れ具合や、表情はマスクで隠されてはいますが目線など、そういった特徴がある行動を勉強しました。
ーキム・ボム 僕たちが手術をするシーンもあったため、実際に大学病院に訪問して教授の方々に施術の動きを勉強しに行きました。ですが、コロナ渦ということもあって現場の出入りに制限があったので、電話上やメッセージのやり取りだけでも自分ができるかぎりのことをして学ぶ努力をしました。また他の医療ドラマを見て参考にしたりして、医療ジャンルという特性に向けて準備をしました。
●このドラマはシリアスな要素とコミカルな要素が混じっていますが、演じられる際にどのように差別化を図りましたか?
ーRAIN 重いシーンが多かったので、視聴者の皆さんが息ができるように、本当の兄弟のように見せようと、キム・ボムさんと試行錯誤してアドリブなどをたくさん取り入れました。なので、台本にないシーンがかなり多いです。
ーRAIN ほとんど全部なので、これといったものはありません。大抵のシーンというか、面白いシーンはアドリブだと思って見て下さい。
ーキム・ボム 僕たちが、手術室の中ではそういったコメディな要素を取り入れて演技するシーンだったので、反対に手術室の外で面白いシーンを作るところから始めました。先ほどもあったように、僕たちのシーンには本当にアドリブが多かったです。なので、こういったシーンがというよりかは、状況や場所にあうように、そのシーンを感じられるようなセリフや演技をしました。幸い、RAIN さんとは考え方やカラーが似ているので、演技をするのがとても楽しかったです。
●このドラマではチャ・ヨンミンがコ・スンタクに憑依しますが、もしもその能力があったら、誰にのりうつりたいですか?
ーRAIN おかしいかもしれないですけど、僕は女性になってみたいです。特に綺麗な女性。なぜなら、様々な生き方がありますが、成功したキャリアウーマンのような女性になってみたいですね。他のものは全部なれるじゃないですか、一生懸命勉強したら医者や裁判官になれて、起業家になることもできるし。でも性別を変えることは無理じゃないですか、急にイーロンマスクになれるかもしれませんが、ですが一回女性になるのはどうかなと思うことはあります。
ーキム・ボム いちばんよく受けた質問の中の一つなのですが、何度考えても医者の仕事はしたくないですね。撮影をしていて、大変さや苦労、そしてこの仕事をやるにあたって、人々の葛藤など様々な部分をみてきたので、そういった憑依をドラマで演じた人からしたら、憑依をしてみたいという考えは一度もしたことがないですね。
ーRAIN 僕もよく考えてみたら、誰かになってみたいという気持ちはないですね。間違った考えをしていたみたいです。無かったことにしますね。
●記憶に残ったアドリブや場面は?
ーキム・ボム 特定の単語やセリフはこれというものはなく、話が進んでいくにつれてだとか、即興劇をするようなそういった形ですからひとつだけを選ぶのはできないですね。そういったところに注目してみていただけたらなと思います。
●撮影現場のメイキング動画をみると雰囲気がとてもよく見えたのですが、撮影時の記憶に残っているエピソードもお話していただければと思います。
ーRAIN エピソードある?
ーキム・ボム 僕は、面白いというよりかは、いちばん記憶に残っているのは手術室で撮影した部分です。1回2回の手術だけでなく、何回か手術をしながら、僕はチャ・ヨンミンから、人間の大切さや生命の大切さを学び、医者としての使命感を感じながら、最後の場面も最後の手術をして終わるんですね、なので手術をしながらスンタクというキャラクターが成長したり学んでいくところが記憶に残っているので、手術室の場面が記憶に残っています。
ーRAIN 僕もそうです。
●お二方のブロマンスやキャラクターで話題になったと思うのですが、お互いに気を使った部分はどうですか?
ーRAIN この質問もたくさん受けましたが、お互い気を使った部分がなかったです。顔色をうかがうこともなく、――変なところがあればふたりで変えたりして、そしてお互い隠すことなくたくさん会話をしました。それがこのドラマに近づく第一歩だったと思います。お互い会話もなく、これは違うんじゃないの?とかはなかったですね。
ーキム・ボム 僕も悩みや不便なことや辛いことがあったら、RAIN さんにまず話しました。そういった状況や大変さを感じる時が違うだけで、目指している場所は似ていたので、シーンについて悩むときは、家でひとり悩みながらも、RAIN さんも同じように悩むだろうなという信頼や考えをしました。現場に来てみると、RAIN さんとのシーンで間違いや状況的に大変な部分があったとき、楽に話をすることができました。幸い息が合うので、コメディな演技をするときも、楽に RAIN さんと演技をしました。
●相手のここは器用だ、または不器用だという部分があれば教えてください。
ーキム・ボム 僕は撮影前に初めてお会いした時に、RAIN さんが不器用だという話をしました。手で作業することが得意ではないというお話を。ですが、体の使い方がわかっている俳優ですから、ある意味こういったものもひとつのアクションやスタントになるので、手術場面の撮影でも自然に演技をされているのを見たら、さすがアクション俳優という風に感じました。
ーRAIN 僕は、器用というか、体の一部がというより、キム・ボムさんのセンスが素晴らしいです。言葉では表しにくいのですが、融通が利くというか、本人が持っているセンスが素晴らしいです。これを良く言えばセンスで、言い換えれば気を遣っている、ということなのですが、それがぼくとすごく合っていて、ありがたく演技をしましたね。
●日本には、おふたりの活動を期待しているファンの皆さんが多くいると思うのですが、日本での活動の予定はありますか?
ーキム・ボム 実は、僕は次期作品の「九尾狐伝2」の撮影の最中でして、それで忙しくなると思うので、残念ですが今年はまだ日本での活動ができそうにないです。
ーRAIN 僕は、コンサートができるようになったので、韓国を始めとして、日本でもツアーをすると思います。なので公演で皆さんとお会いすることになると思いますし、ファンの皆さんと一緒にできるイベントもあると思いますので、期待していてください。
●最近新たに始めたことや、新しい趣味などがあれば教えてください。
ーキム・ボム 僕は去年から、ゴルフを習っているのですが、最近いろいろな規制があったりしてこういった外でできることが嬉しくて、楽しみながらしている最中です。でもまた、すぐに次の撮影が入っているので、今後あまりできそうにないですね。
ーRAIN 僕は、知っている方も多いと思いますが、未だにバイクに乗っています。そして僕もキム・ボムさんと一緒にゴルフもしていて、かなり時間が無くて惜しいですが、趣味生活をする予定です。
●コロナがもう少し落ち着いたら行ってみたい国や場所はありますか?
ーキム・ボム 知っている方は多いと思いますが、僕は日本が大好きなんです。最後に行ってから時間が経っていますが、日本の通りを歩くことや食事がとても恋しいので今一番行きたい国ですね。あえて日本と言っているのではなく、撮影中に僕たちの間でも日本に行った話をしたりしていました。距離は近いけれど、長い間行けていないので日本を選びました。
ーRAIN 僕は最近、仕事の用事で L.A.に行きました。2 年ぶりに飛行機に乗って海外を訪れたので、不思議な気分でした。それに僕もキム・ボムさんと同じで、日本の食べ物や文化が大好きなので、時間を作って今度行きたいなと思っています。