夏の健康は何よりも「胃腸」をいたわることから!今日からできるセルフケア5つ【40代 ヘルスケア】

アラフォー”夏の3大不調”を解決!【胃腸編】

マリソル読者のアンケート調査によると、夏に感じる不調で最も多かったのが胃腸のトラブル。その症状は、食欲減退が最も多く、ほかには下痢、胃のむかつき・げっぷ、便秘、腹痛とさまざま。夏になると、こんな胃腸のトラブルが起きるのはなぜ? 原因や対策を目黒西口クリニック院長の南雲久美子先生に教えていただいた。

 夏の胃腸はこんなに弱ってる!! 

「梅雨明けくらいから気温が上がるにつれて食欲が減退。お腹は空くのに、食べ出すとすぐに胸がむかむかしてしまって。だから暑い間は、冷たい麺とかスープなど、さっぱりしたものばかり選んでしまいがちで、夏痩せしてしまいます」(43歳・会社員)

「夏はスタミナをつけなきゃ! と、お肉や辛い物を食べることが多いのですが、以前は全然大丈夫だったのに、最近はそのようながっつりしたものを食べると必ず翌日お腹を壊してしまい、逆にぐったりしてしまいます」(39歳・会社員)

「暑いので毎日、冷たい飲み物やビールをたくさん飲んでしまうせいで、夏の間は常にお腹が緩い状態です。お腹を冷やしてはいけないのはわかっているのですが暑いのでやめられず…」(42歳・専業主婦)

子供を連れてプールに行くと、必ずその夜、下痢したり、キリキリと痛んだり、とお腹の調子が悪くなります。水遊びで体が冷えるせいなのでしょうが、30代半ばくらいまでは、1日中ビキニ姿でプールや海に入っていてもなんでもなかったのに、やっぱりこれって、年のせい?」(43歳・専業主婦)

夏になるといつもより「胃腸」にくるのはなぜ?

\ 私が教えます! /

南雲久美子先生

南雲久美子先生

目黒西口クリニック院長。杏林大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学第二内科入局、北里研究所附属東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。1996年に、西洋医学と東洋医学を融合して治療を行う。冷えなど女性の不定愁訴に強い。著書に『よくわかる最新医学 新版 冷え症・貧血・低血圧』(主婦の友社)などがある。

夏になると決まって胃腸のトラブルが起きるという人も多いと思うけれど、その理由とは?

南雲先生:「胃腸の不調が真っ先に出やすい人の多くは、もともと体質的に胃腸が弱い傾向があります。胃腸が弱いだけでなく、血圧も低く、疲れやすい虚弱なタイプで、東洋医学ではこれを“虚証(きょしょう)”と言います。こういうタイプの人は、夏が始まる少し前から、屋外の暑さと冷房がきいた室内との温度差や、湿度の高さなどの気候の変化によって自律神経のバランスを乱しやすく、食欲不振や下痢、胃もたれ、胃の痛み、便秘、お腹の張りなど、胃腸に関するさまざまな不調が出てきます。

このように胃腸がもともと弱い人は、早いうちから不調が起きるのですが、真夏になると今度は、普段は胃腸が元気な人も、元気であるが故に、冷たいものを摂りすぎたり、キンキンに冷えた冷房の中で過ごしたり、薄着でいたりすることで、お腹を冷やしてしまい、結果的に同じような胃腸の不調を起こしてしまうのです。暑い夏はキンキンに冷えたビールを飲みながら暴飲暴食をすることで、胃腸の調子を壊す人も多いですね。

また、ストレスがたまっていたり、不規則な生活をしていると自律神経がいっそう乱れやすくなり、胃の痛みはひどくなりやすいので、そういったことも原因になります」

では、病院に行ったほうがいい目安とは?

南雲先生:「通常、胃粘膜はどんどん入れ替わるので、ダメージを受けても、食事に気をつけていれば1〜2週間程で症状は治る場合が多いです。でもそれ以上、胃腸の不快な症状が続くなら、内科や消化器科を受診しましょう」

そのほか、自分でできるセルフケアを教えていただいたので、以下をチェック!

夏のモヤつく胃腸をスッキリさせるセルフケア

冷たいものを摂りすぎない

夏の健康は何よりも「胃腸」をいたわることから!今日からできるセルフケア5つ【40代 ヘルスケア】_1_2

「夏の胃腸の不調を改善するには、まずは冷たいものを摂り過ぎないことです。アイスコーヒーやスムージーや清涼飲料水、ビール、冷えたフルーツ、生野菜サラダ、素麺など、夏はこういった冷たいものばかり摂りがちですが、本来冷たいものは、暑い環境で摂ることで、暑さとのバランスを取るものです。冷房が効きすぎた部屋で大量に摂ると、お腹をどんどん冷やして、胃腸を弱らせる大きな原因になるので、控えましょう。」(南雲先生)

夜と朝の食事に気を付ける

昼間は活発に活動している時間なので、冷たいものも多少摂ってもいいけれど、意識して気をつけるべきなのは朝と夜なのだとか。

「胃腸が弱い人は、夏でも朝から体が冷えていることが多いのに、血圧も低めなので目が覚めにくいため、目を覚まそうとして朝イチでアイスコーヒーやスムージーなどの冷たいものを飲む人も少なくないようですが、これではお腹がてきめんに冷えてしまいます。朝はなるべく室温より温度が高いものを摂るようにするほうが、胃腸にも優しいし、体温が上がってエンジンもかかりやすくなります。時間がない場合はインスタントのものでもいいので味噌汁を飲むのもおすすめです。

また、夜にビールと一緒に冷たいおつまみばかり食べたり、お風呂上がりにビールを飲んでそのまま冷房がきいた部屋で寝たりするのもお腹を一気に冷やすので避けましょう。

それから、夏バテすると、スタミナをつけようと思って、食欲がないのに無理に食べがちですが、これは胃に負担をかけるだけで逆効果。胃腸の調子がよくないときは無理に食べないようにし、夜は、おかゆなど温かくて消化がよいものを腹八分目程度に食べるのがおすすめです。また、消化が終わらないまま寝ると胃腸に負担がかかるうえ、睡眠の妨げにもなるので、寝るまでにきちんと消化が終わるように、少なくとも寝る2時間前までには夕食を終わらせましょう」(南雲先生)

漢方に頼る

胃腸が弱ってしまったときには、漢方薬の力を借りるのも手。

「胃腸の不調によく用いられるのは、六君子湯(りっくんしとう)という漢方薬です。胃もたれや食欲不振、消化不良、胃炎など胃の不調のほか、気分の落ち込みからくる胃の不調にも効果的です。また、胃も腸も調子が悪く、下痢をしやすいようなタイプには半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)という漢方薬を用いることがあります。漢方薬にはたくさんの種類があり、体質や症状などによって、どれがその人に合うかが異なります。漢方薬はドラッグストアなどでも買えるので、まずは市販の漢方薬を試してみてもいいですが、漢方を扱っている病院なら、その人の体質や症状や原因により合った漢方薬を処方してもらえますし、保険診療をしている病院なら保険も効くので、胃腸の不調が続く場合は、一度受診してみるのがおすすめです」(南雲先生)

症状に合わせた薬で治療をする

「ここで上がっているような胃腸の不調の病院での治療法は、薬での治療が中心です。暴飲暴食や、不規則な生活、ストレスなどさまざまな原因で胃酸が増えると、胃粘膜が傷つき、それによって胃痛や、胃もたれ、胸焼けやけなどさまざまな不調が起きます。これを改善するためによく用いられるのが胃粘膜を保護する薬や、胃酸の分泌を抑える薬です。そのほかに、胃の動きを改善して胃からの排出を促す薬を用いることもあります。

また、病院の処方薬より効き目は穏やかですが、胃粘膜保護剤や、胃酸の分泌を抑える薬は市販もされているので、まずは市販薬から試してみてもOKです。胃もたれや食欲不振など胃の不調全般に効果的なのが「胃粘膜保護剤」ストレスからくる胃痛や、空腹時に胃が痛むような場合は「胃酸の分泌を抑える薬」を選ぶのが一般的ですが、自分の症状をお店の薬剤師に伝えて相談したうえで購入するのがおすすめです」(南雲先生)

ストレッチなどの運動を取り入れる

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適度な運動を習慣にするのも胃腸の不調の予防・改善に◎。

「運動をすると、血流がよくなってお腹の冷えが改善しやすくなりますし、ストレス解消にもなって、自律神経も整うので、胃腸の不調の予防・改善につながります。ただし、運動するといっても、冷房のきいたジムなどで激しい運動をしてたくさん汗をかいて、ガンガン冷たい物を飲んでいたら体が冷えて逆効果。ストレッチやウォーキングなど程よく汗をかきながら無理なくできる適度な運動を取り入れましょう」(南雲先生)

こんな場合は胃腸の病気のことも・・・病院へ

胃腸の不調がある場合、大きな病気が隠れていることもあるので要注意。「血便が出たり、便が黒かったりしたら、潰瘍や大腸の病気など、何らかの病気の可能性があるので、早めに受診しましょう」(南雲先生)

イラスト/佐藤由実  取材・文/和田美穂 構成/原千乃

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