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「みんなのベーシック、みんなのスタンダードになれたら」TICCA デザインチーム【私のおしゃれフィロソフィ Vol.4】

多くの人たちに支持されるブランドには理由がある。それはデザインだけにとどまらず、作り手の思いがしっかりと息づいているかどうか。ブランドを牽引するデザイナーやディレクターにその思いをインタビュー。連載4回目は、チームで服作りを続けるTICCAのメンバーに話を伺った。
TICCAデザインチームの皆さん
左から、上村 功さん、亀井 あいさん、鈴木夏梨さん、深民佳津美さん、鈴木ひとみさん
チャーミングな響きと共に、ブランド名の綴りの1文字1文字に、T(traditional)/伝統的・正統、I(individual)/個性的、C(contemporary)/現代的な、C(comfortable)/心地よい、A(attractive)/魅力的、カッコいい、との思いを込めたTICCA(ティッカ)。着る人に優しく寄り添う、タフさと上品さが備わったニューベーシックと真摯に向き合うチームワークを取材した。
______今年で7年目を迎えたTICCA。立ち上げ時の思いは?
鈴木 当初は金沢の直営店で扱うオリジナルブランドとして、着丈や襟の形を変えたベーシックなシャツだけが並ぶコレクションからスタート。それが思いがけず好評をいただき展示会でのお披露目が叶い、多くの方々に知っていただくきっかけになった幸運なブランドです。トラディショナルな匂いを大切にしつつ、新しさとこだわりを吹き込みたくて思考錯誤してきたので嬉しかったですね。襟の形、裾の始末、ボタンのつけ方といった小さなこだわりが息づくシャツは今も大切に作り続けていて、ブランドを代表するアイテムに育ちました。

上村 TICCAを好きでいてくれる方ならどなたでも、体型を気にせずきれいに着ていただける服作りを目指しています。例えばパターンを起こすときには、スタッフの中の高身長の人、小柄な人、細めな人、ふくよかな人に同じ服を着てもらい、誰もが一番きれいに見える長さや身幅などを決めていきます。さまざまな体型に合わせてカタチを決めていくことで、TICCAならではのフォルムに仕上げています。
______デザインチームの意味と長所は?
上村 個々のいいところを編集していけるのが強みですね。コンセプトや言葉、ディスプレイなどは鈴木さん、ボタンやテープなどセンスが光るセレクトなら知識も経験も豊富な深民さんに任せたい、というように、ここにいるメンバーにはそれぞれ強みがあります。そこを引き出し、ブランドの軸とすり合わせながらいい形にもって行くのがTICCAのチームワークです。
______メンバーの強み、そして心がけていることは?
深民 企画全体を担当していますが、TICCAには抜け感や遊び心を吹き込むように心がけています。まじめすぎるとつまらない服になってしまうので(笑)。また地域で育った技術や素材が継承されずになくなっていく現実がある一方、物づくりの現場にはまだまだたくさんの学びがあります。できる限り現場を訪ねて、日本の産地を元気にしていけたらと思っています。

亀井 企画や素材開発、デザインなどを担当しています。服作りは細かな修正の積み重ね。スタッフとの話し合いが終わった後には、この素材を生かすにはこの縫製でいいか、始末はこれがベストかという具合にもう一度、集中して素材に向き合う時間を持つようにしています。

鈴木(か) 営業事務として入社して3カ月ですが、早い段階でエプロンと軍手を渡されて(笑)。パソコン前の仕事だけでなく、私もチームの一員として関われていることが嬉しいしやりがいも感じますね。

鈴木 毎回こだわっている展示会のテーマや見せ方は、歩いていて閃くことも多いんですよ。世間の流れや世界の動向をはじめ、TICCAチームがすごい素材を開発しているよ、とか、工場の職人さんががんばってくれたとか、日々、耳に入ってくる小さな情報が私の中に蓄積されていき、それを自分でまとめることもあればテーマとして急にふってくることも(笑)。ディレクターとしてこれらの全てをいい形でアピールできる見せ方ができたら、関わってくれたみんなのためにもなりますし、その思いがお客さまにも届くと思っています。

上村 私の仕事は編集という言葉が一番しっくりきますね。素材開発からデザイン、お客様に商品を届けるまでのすべてに関わります。全体をチェックしてそれぞれのいいところを集めてまとめる、そんな立ち位置です。苦労が多そうと言われることもありますが、みんな思いやりがあって人間的にも素晴らしい! 1人だとできることも限られるので、チームのみんなへの感謝と尊敬は欠かせません。

亀井 私もチームのメンバーをリスペクトしています。嬉しいことも大変なこともありますが、嬉しさは5倍に、反対に辛いことは1/5になる。私たちが服作りを楽しまなくては!
______すべてはブランド愛。その思いを感じるエピソードとは?
鈴木 うちのお客さまは20代~70代ととても幅広い。娘さんと共有している方、幼稚園に通う娘さんにTICCAの服を残したいからと、コレクションを発表するたびに買ってくださる方、母の日のプレゼントに贈ったことをきっかけに70代のお母さまがファンになってくださったり…毎回、新作の感想やお友達に褒められたことなどをメールや長い手紙で知らせてくださる方もいらして。それを共有することで、チーム全体のモチベーションも上がりますね。
シャツの襟、ボタンのアップ
スクエアビッグシャツ¥24,200
______世代を越えて支持される服。具体的にどう工夫しているの?
鈴木 TICCAの服は基本、フリーサイズ。例えば人気のテントコートの場合、ボリュームのあるシルエットですが、重さがストレスにならないように軽量な素材に仕上げています。そして袖付けがドルマンタイプなので中に厚手のニットを着ることもできるし、袖が長ければ折り返してもさまになる。肩と袖のつぎめがないので肩幅が広い人でも落ち感で華奢に見せることができるなど、誰もが素敵に着こなせるように工夫されているんです。

上村 シャツにもいろいろな工夫が詰まっています。襟や袖口の芯地を生地に接着させず柔らかさを出したり、脇線をほんの少し前にすることで細く見えたり、本来、ドレスシャツに使われる生地にあえて加工を施して程よく着こんだ風合いを出したり…。その先にあるのは着心地の良さや、TICCAの服を着ることで気分よく過ごせるということをお客さまに感じて欲しいからです。
______これからのTICCAに思うことは?
上村 TICCAの服はベーシックなデザインが多いですが、時代が変われば必要とされるベーシックも変化していきます。作り続けているベーシックアイテムも常にアップデートして、袖を通すたびに喜んだり楽しんだりしていただける服を目指していきます。そして皆さんのスタンダードになれたら、こんなに嬉しいことはありません。
<今日のスタイル>
営業事務の鈴木さん
ブラッシュカモという迷彩プリントをのせたベロアパンツに爽やかなサックスブルーのシャツは、暑さがぶり返す9月にぴったりの組み合わせ。「ハードルが高いと感じていた迷彩柄ですが、おしゃれにアレンジしたこのパンツなら気負わずはけるので、自分らしく定番シャツを合わせました。パンツの裾はまっすぐでも絞っても着られますが、今日は絞ってクラシックな靴合わせで。冬はニットと合わせてブーツインスタイルにも挑戦します」。ノーカラーシャツ¥25,300・ベロアパンツ¥28,600
<推しアイテムをCHECK>
  • テントラインコート

  • ボアのショートジャケット

(左)素材をアップデートさせて毎年登場する人気のテントコート。今季は糸をメランジベージュに先染めし織り上げた撥水加工ウールを採用。体型を選ばず着られて驚くほど軽量、保温性にも優れています。テントコート¥64,900

(右)日本製のボア生地を作ったチャーミングなノーカラーコートは、すっきり見えるショルダーラインがポイント。無染色のナチュラルカラーは、きれいめにもカジュアルにも着こなせる。ウールファーショートコート¥53,900
  • チュニック丈のストライプシャツ

  • パープルのライン入り濃紺パンツ

(左)デビュー当初から作り続けられる定番シャツの着丈を長くしたチュニックバージョン。体のラインを拾わないすっきりとしたシルエットで、両脇には便利なポケットつき。パンツやレギンスに合わせて着こなして。チュニック丈シャツ¥29,700

(右)こだわりの濃色ネイビーにパープルの細いラインを入れたマリソル別注のパンツ。TICCAらしい遊び心と落ち感のきれいなやや太めなテーパードラインは、毎日はきたくなる。ラインパンツ¥31,900
TIICA金沢店外観
TICCA 金沢店

石川県金沢市高岡町23-24
☎076-221-5355

 

 

▼「マリソル世代に聞く!私のおしゃれフィロソフィ」バックナンバー

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