上村 TICCAを好きでいてくれる方ならどなたでも、体型を気にせずきれいに着ていただける服作りを目指しています。例えばパターンを起こすときには、スタッフの中の高身長の人、小柄な人、細めな人、ふくよかな人に同じ服を着てもらい、誰もが一番きれいに見える長さや身幅などを決めていきます。さまざまな体型に合わせてカタチを決めていくことで、TICCAならではのフォルムに仕上げています。
亀井 企画や素材開発、デザインなどを担当しています。服作りは細かな修正の積み重ね。スタッフとの話し合いが終わった後には、この素材を生かすにはこの縫製でいいか、始末はこれがベストかという具合にもう一度、集中して素材に向き合う時間を持つようにしています。
鈴木(か) 営業事務として入社して3カ月ですが、早い段階でエプロンと軍手を渡されて(笑)。パソコン前の仕事だけでなく、私もチームの一員として関われていることが嬉しいしやりがいも感じますね。
鈴木 毎回こだわっている展示会のテーマや見せ方は、歩いていて閃くことも多いんですよ。世間の流れや世界の動向をはじめ、TICCAチームがすごい素材を開発しているよ、とか、工場の職人さんががんばってくれたとか、日々、耳に入ってくる小さな情報が私の中に蓄積されていき、それを自分でまとめることもあればテーマとして急にふってくることも(笑)。ディレクターとしてこれらの全てをいい形でアピールできる見せ方ができたら、関わってくれたみんなのためにもなりますし、その思いがお客さまにも届くと思っています。
上村 私の仕事は編集という言葉が一番しっくりきますね。素材開発からデザイン、お客様に商品を届けるまでのすべてに関わります。全体をチェックしてそれぞれのいいところを集めてまとめる、そんな立ち位置です。苦労が多そうと言われることもありますが、みんな思いやりがあって人間的にも素晴らしい! 1人だとできることも限られるので、チームのみんなへの感謝と尊敬は欠かせません。
亀井 私もチームのメンバーをリスペクトしています。嬉しいことも大変なこともありますが、嬉しさは5倍に、反対に辛いことは1/5になる。私たちが服作りを楽しまなくては!
上村 シャツにもいろいろな工夫が詰まっています。襟や袖口の芯地を生地に接着させず柔らかさを出したり、脇線をほんの少し前にすることで細く見えたり、本来、ドレスシャツに使われる生地にあえて加工を施して程よく着こんだ風合いを出したり…。その先にあるのは着心地の良さや、TICCAの服を着ることで気分よく過ごせるということをお客さまに感じて欲しいからです。
(右)日本製のボア生地を作ったチャーミングなノーカラーコートは、すっきり見えるショルダーラインがポイント。無染色のナチュラルカラーは、きれいめにもカジュアルにも着こなせる。ウールファーショートコート¥53,900
(右)こだわりの濃色ネイビーにパープルの細いラインを入れたマリソル別注のパンツ。TICCAらしい遊び心と落ち感のきれいなやや太めなテーパードラインは、毎日はきたくなる。ラインパンツ¥31,900
石川県金沢市高岡町23-24
☎076-221-5355
▼「マリソル世代に聞く!私のおしゃれフィロソフィ」バックナンバー
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「中庸でその人らしさが香る余白を大事にしたい」 YLĒVE デザイナー 田口令子さん 【私のおしゃれフィロソフィ Vol.3】
多くの人たちに支持されるブランドには理由がある。それはデザインだけにとどまらず、作り手の思いが息づいているかどうか。6月から始まった新連載では、ブランドを牽引するデザイナーやディレクターにその思いをインタビュー。連載3回目は、YLĒVEの田口さんに話を伺った。
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「ファッションには足りないものを補う力がある」Whim Gazette ディレクター&デザイナー 若林美緒さん【私のおしゃれフィロソフィ Vol.2】
多くの人たちに支持されるブランドには理由がある。それはデザインだけにとどまらず、作り手の思いが息づいているかどうか。6月から始まった新連載では、ブランドを牽引するデザイナーやディレクターにその思いをインタビュー。連載2回目は、Whim Gazetteの若林さんに話を伺った。
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【Marisol世代が支持するプロに聞く! 私のおしゃれフィロソフィ Vol.1】Chaos ディレクター・櫛部美佐子さん
多くの人たちに愛され、支持されるブランドには理由がある。それはデザインだけにとどまらず、作り手の思いが息づいているかどうか。今月から始まる新企画では、ブランドを牽引するデザイナーやディレクターにその思いをインタビュー。記念すべき連載第1回目は、自他ともに認めるスーパーポジティブ マインドの持ち主、Chaosの櫛部美佐子さんに話を伺った。