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口ぐせは「芸人たるもの」。何かと空回りしております。

職業:美術館職員
My favorites:アート鑑賞、宝塚鑑賞、建築鑑賞、K-POP鑑賞、とにかく鑑賞。

昨今はおしゃれ迷子ですがなんとか生きています。
猫、夫、自分の3つの生命体で一つ屋根の下に生息。酒は飲めないが四文屋にいがち。

身長:168cm

「祈り・藤原新也」世田谷美術館にて2023年1月29日(日)まで開催中

写真家・藤原新也氏の初の大規模個展。写真だけでなく書、絵画や文筆にまで及ぶ秀でた才能を堪能できる珠玉の展覧会です。
ご機嫌いかがでしょうか、皆様っ。

東京・世田谷美術館でスタートした「祈り・藤原新也」展に参じてきました。

写真家として著名な藤原新也氏は、写真のほかに文筆、書、絵画といった才を縦横無尽に発揮する(しかも個々の道において卓越している)まさに多才な存在です。
今回の展覧会はそれらを一堂に集めた大規模個展。
会期:2022年11月26日(土)–2023年1月29日(日)
開館時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:毎週月曜日、12月29日(木)~1月3日(火) ※1月9日(月・祝)は開館、翌1月10日(火)は休館
※チケット等詳細は美術館ホームページをご確認ください。
「祈り・藤原新也」世田谷美術館にて2023年1月29日(日)まで開催中_1_2
祈り(2022年)
祈り(2022年)
展覧会名「祈り」はこれまで様々な国で撮影・作品作りを続けながら見つめた生と死、
そして天変地異やパンデミックといった災厄に見舞われ続ける人々への思いがこめられているといいます。

「若いころ、なぜか焦るように各国の「熱気」を撮影し続けていたのは、当時未来であった現在の人々の姿を予見していたからかもしれない」と藤原氏は振り返っています。
バリ島で撮影された蓮の花が鑑賞者を出迎える
バリ島で撮影された蓮の花が鑑賞者を出迎える
「祈り・藤原新也」世田谷美術館にて2023年1月29日(日)まで開催中_1_5
「祈り・藤原新也」世田谷美術館にて2023年1月29日(日)まで開催中_1_6
いつの時代にも激動があり、大地は黙って浸食され、人間の生々しさこそが醜くく、そして美しいということを訴えかけてくる作品群の数々。

藤原氏の生み出す写真と文章、強いメッセージが眼前に押し出されてくるようです。
インドの街中で突然揮毫したという「大地」の書。誰も写真など取らず、自分の目で見てやろうという周囲の人々のエネルギーを感じたという。
インドの街中で突然揮毫したという「大地」の書。誰も写真など取らず、自分の目で見てやろうという周囲の人々からエネルギーを感じたという。
「祈り・藤原新也」世田谷美術館にて2023年1月29日(日)まで開催中_1_8
  • 周庭(アグネス・チョウ)さんと香港の情景。

    周庭(アグネス・チョウ)さんと香港の情景。

  • 雨傘運動の最中、市内各所に貼られたポストイット。

    雨傘運動の最中、市内各所に貼られたポストイット。

興味深いのは瀬戸内寂聴さんとの書簡(展示は寂聴さんから藤原氏に宛てられた手紙、そして今際の出来事がつづられる)。

被写体からにじみ出る人間性みたいなものは、撮る側と撮られる側の関係抜きにしては作品に投影できないのかもな、とぼんやり考えました。
藤原氏による「死ぬな、生きろ」の書と瀬戸内寂聴さん。
藤原氏による「死ぬな、生きろ」の書と瀬戸内寂聴さん。
藤原氏に宛てられた瀬戸内寂聴さんからの手紙
藤原氏に宛てられた瀬戸内寂聴さんからの手紙
「生と死」は生物の永遠のテーマであり、「生」を想い「死」を想う、それ自体に各々の答えがあることを教えてくれます。
  • 「ムーンハウス」リトグラフ

    「ムーンハウス」リトグラフ

  • 「祈り・藤原新也」世田谷美術館にて2023年1月29日(日)まで開催中_1_12-2

人が燃えている火の明るさを想う
人が燃えている火の明るさを想う
展覧会では藤原氏自らのコメントや作品に付随する文章が添えられています。
ぜひ現場でこの空気を感じ取っていただけたらと思います。私の写真でイメージが変わってしまうとあまりにもったいないので割愛しております…!

砧(きぬた)公園の中にあるこちらの美術館、お天気の良い日にはご家族連れもたくさん集っている、大きな森のような場所です。
お近くを訪れた際はぜひにのぞいてみてはいかがでしょうか。
ひっそりインスタやっております。

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