この作品の見どころは“関係性”
━━先週ソウルで街を走るバスの「ハイパーナイフ 闇の天才外科医」のラッピング広告を見ていよいよ始まるんだなと盛り上がりを感じました。キム・ジョンヒョン監督が、ここまでやってもいいのかと、パク・ウンビンさんはじめ、役者たちの限界を超えた演技に圧倒されたとおっしゃっていました。実際、天才外科医でサイコパス、ダークヒーローのようなパク・ウンビンさんが演じるチョン・セオクがかっこよすぎて度肝を抜かれたのですが、ウンビンさんにとっての手応え、この作品の魅力とは？
パク・ウンビン：（他のキャストに）皆さんバスのラッピング広告観ましたか？ 私たちはまだバスのラッピング広告を観ていないのですが、ファンの皆さんから情報提供をかなりいただいていて、韓国のいろいろなところに広告を出してくださっているようで、この場を借りて関係者の方々にお礼を申し上げたいです。世界にももっともっと届くようにPRを頑張っていただきたいです。
私は新しい顔をお見せしたいというつもりでこの作品に参加したわけではないんです。作品の評価は視聴者の皆さんがするものだと思っているので、新しい挑戦だとか、イメージチェンジといったところにはこだわっていません。これからセオクを観てくださる視聴者の皆さんの意見が聞きたいです。こういったジャンルは初めてなので、心強い先輩がた、可愛いチャンヨンさん（笑）のおかげで、ドラマの中では笑顔になる場面はほとんどなかったのですが、撮影現場はおかげさまで楽しく笑いながら過ごせました。
そして、この作品の見どころは、やはり、この４人の関係性です。ほかのドラマではあまり観ることのできない、予想外の展開が繰り広げられますので。見どころは“関係性”と言いたいです。
ウンビンさんとの共演、こんな相手役は初めてでした
━━ソル・ギョングさんは、意外にも医者役は初めてということですが、チェ・ドッキを演じるうえで苦労なさった点はありますか？ また、演技者としてこの作品でとくに新鮮に感じた魅力は何ですか？ ギョングさんは、ウンビンさんとの共演で一番印象に残っているのはどんなことですか？
ソル・ギョング：そうなんです、医者役は初めてですね。大変だったのは脳外科の手術の動画を大学の神経外科の先生に説明を聞きながら全体のプロセスを見せてもらったんです。手術シーンに関しても、特殊メイクのチームが作った模型でやり、顕微鏡を通して見るんでが、時々ゾッとしました。この場で白状しますと、オペシーンのクローズアップは大学の先生が代役を務めてくださっているんです。毛細血管を間違えて触ったりしたら大事故につながりますので。その辺は自信がなくて先生にお願いしました。ウンビンさんは手が小さくて、代役ができるかたがいなくて自らやったんですよ。私の分厚い手では無理がありました（笑）。
このドラマに新鮮な魅力を感じたのは、台本を読んだ時に、この師弟関係はずいぶん奇妙だなと思ったところです。彼らがぶつかり合って生まれる感情が、一見単純に見えるんですが、その根底に微妙な感情が派生する。そこがとても興味深かったんです。
ウンビンさんと共演し印象に残っているのは、彼女とは現場に入るなり、ずっと話をしていたということです。プライベートな話から作品の話に至るまで撮影が続いている間ずっと、１日10時間ほど？些細な話も含めとにかく話していました。こんな相手役は初めてでした（笑）。パク・ウンビンさんに感謝申し上げます（笑）。
姉弟のようなケミストリーにも注目してほしい
━━ユン・チャンヨンさんは、セオクのヘルパーとして活躍しますが、ソ・ヨンジュ役を演じて一番面白いと感じたのはどんなところですか？ また、同じ子役出身のウンビンさんから学んだことはありますか？ デビューして12年、子役から応援しているファンも多いので、とくに注目してほしいところもお聞きしたいです。
ユン・チャンヨン：セオクとヨンジュの関係を考えることが、ヨンジュのキャラクターを演じるうえで大きな要素でした。セオクへの彼の想い、どんな想いを抱いているのか、そこに一番重点を置きました。
現場でたくさんの先輩がたと共演をして、皆さんプロフェッショナルだなと感じました。カメラの前だけでなく、演じていない時も皆さんのプロらしくかっこいい姿を拝見して、それがすごく印象に残っています。ウンビンさんも子供のころからずっと演技をなさってきたじゃないですか。何か、今回自分が向かうべき道が見えてきた、そんな気がしました。目指す道標を示していただいたような。
パク・ビョンウン：僕の道標はイマイチだったのか？（笑）
ユン・チャンヨン：先輩も素晴らしかったです（笑）。日本のファンの皆さんがこれからご覧になる「ハイパーナイフ 闇の天才外科医」は、僕としては大人役として演じた数少ない役です。セオクは実の姉ではないのですが、姉と弟のようなやりとり、ケミストリーが好きな方々にはそんな要素も見どころで、楽しんでいただけるのではないかと思います。
人間の感情をよく理解しているすごい人
━━パク・ビョンウンさんは、「ムービング」に続くディズニープラスの作品ですね。セオクの理解者の麻酔科医ハン・ヒョンホを演じていますが、キム・ジョンヒョン監督の演出で特に感心したことがあれば教えてください。また、ウンビンさんとの共演はいかがでしたか？
パク・ビョンウン：キム・ジョンヒョン監督の作品に初めて参加したのですが、監督の作品は拝見していたので、個人的にとてもいい作品を作られるかただなと思っていました。今回台本をいただいた時にはほかの３人の出演がすでに決まっていて、僕が最後に決まったのだと思うのですが、監督とこの３人の俳優の皆さんと共演できると聞いて快く引き受け、とても光栄でした。監督は、現場でほかの俳優たちとのコミュニケーションがうまいかたで、大声を上げることもなく、とても落ち着いて現場を回していく姿を見て、とてもいい監督だなと思いました。
ウンビンさんとの共演は、なんというか、私としてはすごいスーパースターに会ったような気がしたんです。これは冗談ではありません。彼女はご存じのように物凄いヒット作をいくつも生み出していますし、たくさんのファンを持つウンビンさんとご一緒できるということで作品への愛情も強くなりました。彼女はこんなにも大スターなのに、現場に来ると先輩後輩の分け隔てなく、先に声をかけてくれるんです。僕のあまり面白くないギャグにもオーバーなリアクションをして人の心を鷲掴みにする。俳優としてだけではなく、人間として素晴らしい人だなと思います。僕も見習って相手が面白くないジョークを言っても、最近は笑うようになりました。これこそ本当に人間関係だなと、自分よりずっと若い後輩ながら、人間の感情をよく理解しているすごい人だなと思いました。
パク・ウンビン：私、作り笑いをしていたんじゃないんですよ、たぶん記者のかたもお気づきになったと思いますが、ビョンウンさんはすごく面白いかたで、おかげでこの作品の現場ですごく笑えたんです。先輩の気配がするだけでも笑えました（笑）。
パク・ビョンウン：日本で僕の人気は具体的にどのくらいありますか？
━━名バイプレーヤーとして人気がありますよ！
パク・ビョンウン：（日本語で）ありがとうございます。
「ハイパーナイフ 闇の天才外科医」
ディズニープラスのスターで３月19日（水）より独占配信開始
ストーリー／天才外科医セオクは、その卓越した技術で医療界の未来を担う存在として注目を浴びていた。しかし、恩師であり指導医でもあるドッキと衝突したことで、突然医師免許を剥奪される。栄光から一転、彼女の人生は暗闇へと転落したが、絶望の中でもあきらめないセオクは、路地裏で密かに違法手術を行いながら日々を生き延びていた。そんな彼女の前に、突如ドッキが現れる。不治の病に侵された彼は、自らの命を救う最後の希望を、かつて自分が人生を破壊させたセオクの手に託そうとしていたのだ。滅多にない手術を行うチャンスと復讐の間で揺れ動くセオクは、自分の人生を台無しにした男を救うのか、それとも痛みに苦しみながら死ぬのを放置するのか？
「ハイパーナイフ 闇の天才外科医」
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