よく耳にするフレーズだけれど、これは褒め言葉か否か、一体どちらだろう。
言われた方は、まんざらではない。私って、それでも美人なんだ! と、強引に思うこともできるから。確かに言った方も、素直に相手を褒められずに〝照れ隠し”にそう言ってみることもあるのかもしれないが、大前提として〝喋り方ひとつ”で、美人はいとも簡単に台無しになることを、それは示している。実際どんな美形も、がさつな喋り方、ガラガラした声を耳にした途端、美人に見えなくなる。人間は情報の8割を視覚からとっていると言われ、聴覚は15%ほどに過ぎないのに、不思議だ。それは、情報量の問題ではなく、喋り方と声がよりその人の本質を表しているからで、言うならば内面そのもの。とりわけ人にとって何より大切かもしれない〝品性”と言うものを一瞬で図るバロメーターだからなのだ。