教えてくれたのは…
パーソナルトレーナー 橋本はづきさん
STEP1 ストレッチの前にマスターしておきたい“疲れとり呼吸”
深い呼吸ができるだけで疲れはとれやすくなる本誌の「2度と太る気がしないダイエット」企画で、キレイにやせるメソッドを教えてくれて大好評だった美女組のはづきさん。最近、独自のメソッド〝のばしゆらし体操〟の本も発売され注目を集めているけれど、この体操、疲れにも効くというので、今回は疲れがたまりやすいマリソル世代のためにその方法を教えてもらうことに。
「疲れをとるためにまず大事なのは、深い呼吸ができるようにすることです。深い腹式呼吸ができると、リラックスをもたらす副交感神経が優位になって血流もよくなり、体と脳の疲れがとれやすくなります。それだけでなく、おへその下にある〝丹田〟という場所に力がつきます。丹田は体で最もエネルギーが集まる場所と言われ、ここに力が入るようになると骨盤がしっかり立つようになって座っていても疲れにくくなりますし、内臓下垂が改善して機 能が高まるので代謝も上がり疲れにくい体になるのです。現代人のほとんどは、ストレスが多くて呼吸が浅くなっているので、深い腹式呼吸ができるようになるだけでも疲れのとれ方がずいぶん変わりますよ」
そのほか、体を〝ゆるめる〟ことと〝のばす〟ことも大事なのだそう。「体に硬くなっている部分や、縮んでいる部分があると姿勢がくずれて筋肉がアンバランスになり、特定の筋肉が偏って使われ負担がかかります。すると肩や首のコリや腰痛などが起きて疲れやすくなり、睡眠の質も下がります。なので硬い部分はマッサージなどでほぐしてゆるめ、縮んだ部分はストレッチをしてよくのばす必要があるのです」
はづきさんがマリソル読者のために組んでくれた、疲れにくい体をつくるメニューを紹介!
■疲れない体をつくる3つのポイント!
①呼吸
現代人の多くは呼吸が浅いため交感神経が過剰に優位になりリラックスできない状態。深い腹式呼吸ができるようになると副交感神経が優位になって血流もよくなり体と脳の疲れが解消。
②体をゆるめる
体にはおなかの表面の腹直筋や、側頭部の筋肉など使いすぎて硬くなりやすい部分が。そんな部分をマッサージしてゆるめると、体の緊張がほぐれて血流もよくなり、疲れがとれやすくなる。
③体をのばす
ふだんの姿勢が悪いと、脇腹の腹斜筋や肩や首、腕など体のあちこちが縮んでしまい筋肉がアンバランスな状態に。するとコリや痛みが生じ、疲れやすくなるので、よくのばすことが不可欠。
●動かす筋肉はこれ!
まずは、ここから
「ほぐす呼吸」からスタート!
■腹直筋をほぐす呼吸
おなかの深部の腹横筋は丹田のある部分でもあり、しっかりと力が入らなければいけない部分。ゆるんでいる人が多いので力が入るよう練習を。
1.あばら骨の内側をもみほぐす
あおむけに寝て両膝を立て、足を少し開く。両手の指先をあばら骨の内側に入れて、よくもみほぐす。硬くなっていることが多いので、柔らかくなるまでもみほぐして。
2.胃に手を当て、息を吸う
次に、あばら骨の下の胃のあたりに両手を重ねて当て、息を吸っておなかに空気を入れてできるだけ大きく膨らませる。
3.息を吐き恥骨へなで下ろす
ゆっくりと息を吐いておなかをペタンコにしていき、胃から恥骨までをなで下ろす。これを2〜3 回。縮んでいる腹直筋をのばしてほぐすイメージで行って。
■腹斜筋をほぐす呼吸
1.両手をあばら骨の下に当てる
あおむけで両膝を立て、軽く足を開く。両手を左右のあばら 骨の下あたりに当て、息を吸っておなかを膨らませる。
2.腸骨へとなで下ろす
息を吐きながらおなかをへこませていき、腸骨(骨盤の左右に広がる骨)に向かってなで下ろす。これを3回。
STEP2 アラフォーのための肩こり解消ストレッチ|のばしゆらし体操
■デスクワーク中の肩こりを解消
肩甲骨ゆらし
硬くなりがちな肩甲骨まわりの血行がよくなり肩こりが改善。丸まっていた肩や背中がのびて姿勢もよくなる。
1.右腕を上げ、左腕は曲げる
椅子に座り、背すじをのばし、左右 の肩甲骨を中央に寄せ、首をのばし、肩を下げる。その状態を保ったまま、右腕をまっすぐ上にのばし、左肘は曲げて下ろす。
2.左腕を上げ、右腕は曲げる
次に、右肘を曲げて下ろし、同時に左腕をまっすぐ上にのばす。この腕の上げ下げを左右交互に30回。
【NG】
腕を上げ下げする時、肩が上がってしまうと効果が出ないのでNG。肩は下げたまま行って。
■ストレスからくる肩こりを改善!
長座~前屈
1.骨盤を立て、膝裏をのばして座る
骨盤を立て、両脚を前にのばして座り、左右のかかとを合わせて足先は開く。両手は後ろにつく。膝が浮いたり、骨盤が倒れたりしなければOK。
2.手を足首に置き、おしりを突き出す
足首のあたりに両手を置き、おしりを突き出す。
3.上体を前に倒す
そのまま上体を前に倒す。なるべく遠くに倒すこと。膝が浮かず、脚に顔がつくくらい倒せると理想的。そのまま3 呼吸。
【むずかしければ…】
むずかしければ膝を軽く曲げて、できる範囲で上体を倒して。続けるうちに膝を浮かせずに上体が倒せるようになっていくはず。