化粧品テクノロジーの進化が、「白塗り」にならない白肌を作る
でも今、事情ははっきり変わった。白肌作りは今や一大トレンド。下地であれファンデであれ、積極的に白い肌を作っていく製品が増えている。しかも、決して白塗りにならず、極めて自然に肌を白く見せるベースが目立ってきている。ひとえに化粧品テクノロジーの進化によるものだけど、これによって日本女性の行いが少し変わるような気がしてならない。
まず今まで尻込みしていた赤い口紅が塗れる。いや赤だけでなくいろんな色に挑戦できる。憧れのベージュも、もう疲れて見えない。そもそも、化粧直しを必要とするのは、肌色がくすんだ時。だから白肌の実現で化粧直しの数が減り、自ずと自分の肌が好きになる。知らず知らず自分に自信が持てたりするのかもしれない。とても些細なことだけれど、そういう小さなことも毎日積み重なれば、生き方だって変わるはずなのだ。
だからこそ堂々と白肌を作って出かけたい。シャネルの白肌メイクアップベースを使い、ナーズのファンデに見つけた白肌タイプで肌を作り、ローラ メルシエのハイライトパウダーでさらなる白肌へと仕上げたい。大昔、本当に抜けるように白い肌の女性と電車の中で乗り合わせたことがあるが、その人の肌がいまだに忘れられなかったりするほど、透き通る白肌は大変なインパクトを持っている。白肌願望は間違っていないんだ。今こそせっせと見事な白肌を作りましょう!
美容ジャーナリスト、エッセイスト。美容やファッションの潮流に社会的な視点を
加え、美しくありたいと願うアラフォーの未来を照らす。『キレイはむしろ増えて
いく。大人の女よ! もっと攻めなさい』(集英社インターナショナル)など著書多数