真冬に現れる肌のかゆみが、アラフォーになって悪化したという声が! それって加齢が原因? それともホルモンバランスの悪化? 体や頭皮など、顔以外に出現する冬のかゆみについて真相を探る!
皮膚科医 吉木伸子先生
婦人科医 福山千代子先生
〝冬のかゆみ〞の犯人は……?乾燥性敏感肌が主な原因
背中やすねのかゆみが年々ひどくなる……。これって、女性ホルモンが減ったせい? との不安の声が多々。 「女性ホルモンのエストロゲンは、コラーゲンの生成にかかわるので、多少は皮膚の乾燥に影響するといわれています。ですが更年期前のマリソル世代は、そこまで影響は受けていません。かゆみは、むしろ加齢による乾燥の影響のほうが強いのでは?」(福山先生)
「冬に体があちこちかゆくなるのは、世代を問わず乾燥性敏感肌がベースにあることが多いです。皮膚が乾燥する→バリア機能が乱れる→外的刺激を受けやすくなる→かゆくなる、という仕組み。私は皮膚が薄くて乾燥しやすい、私は敏感肌です、などという話をよく聞きますが、その多くは思い込みです。睡眠や食事、スキンケアなどから皮膚は影響を受けています。つねにかゆみが出やすいから“自分はそういう肌質”と決めつけずに、生活やケアを見直すことが大事です。 このかゆみを伴う乾燥を引き起こすものが、加齢による皮膚の乾燥だったり、ホルモンバランスの乱れだったりするわけです。そこへ洗いすぎ、うるおい不足となる外的要因も重なり、肌が敏感な状態に。アラフォーのかゆみを解決するには、乾燥を予防することがなによりも重要なのです」(吉木先生)
■皮膚のかゆみの原因&出やすい部分
[ピンクの部分]
ピンクの斜線部分は汗や過剰な皮脂分泌でかゆみが出やすい部分。頭皮を除き、冬よりも、夏場にかゆみが出現しやすい。
[グリーンの部分]
皮膚が乾燥し、冬にかゆみを発生しやすい部分。主に体を曲げた時に皮膚が伸びる部位で、角層の厚みが変化しやすい。
*エストロゲン低下で水分低下
*黄体ホルモン低下で皮脂減少
*成長ホルモン低下で皮膚が薄く
「更年期前のマリソル世代が、今後、影響を受けやすくなるのが内的要因。女性ホルモンのエストロゲンが減少することで皮膚の水分量が低下し、同時に男性ホルモンや黄体ホルモンも減少することで皮脂量も減り、うるおいを保ちにくい状態に。さらに15歳をピークに減少の一途をたどっている成長ホルモンは、皮膚や角層の厚みに関与します。ターンオーバーが低下してくるので、年々、皮膚は薄くなり、ささいな刺激でかゆみを感じやすくなります」(吉木先生)
*加齢による乾燥が進行
*空気の乾燥で、水分量が低下
*洗いすぎで皮膚が乾燥する
*下着やコスメの刺激
「ホルモンバランス以外に、加齢によっても皮膚が保水する力が弱まり、乾燥が悪化します。これもかゆみの原因に。さらに上記の外的要因は、アラフォーにかぎらず、どの世代にも共通して起因するものです。冬は空気が乾燥して、皮膚の水分量が低下するため、ふだんよりかゆみが出やすくなります。さらに清潔志向の日本人は、洗いすぎて乾燥を助長しやすい傾向に。かゆみが出ている時は、保湿と身につける素材に気をつけましょう」(吉木先生)
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