今、再注目されているエドワード8世
それこそ、「あの女のどこがいいのか?」というスタンスでのあら探しが国を挙げて行われた。失礼ながら「決して美人ではないし、女性としての魅力にも欠ける」というのが大方の見方だった上に、エドワード8世はプレイボーイとして鳴らし、数々浮き名を流してきた人。それが一体なぜ? というわけだ。
もちろん憶測に過ぎないが、エドワード8世は母親の愛情に飢えていて、年上の女性、しかも経験豊富な人妻が好み。母性的だったというウォリスに、子供っぽかったという王が惹かれても不思議ではない。チャールズ皇太子がカミラ夫人に執着したのと同じパターンである。
加えてウォリスは、英国社公界でもたちまち花形となったと言われ、それもまたなぜ? これについては、ダンスと話術に長け、褒め上手で甘え上手、辛口の意見も取り混ぜながらもアドバイス上手で、男性に自信を持たせる術を見つけていたとも言われる。しかし見落とされがちなのがファッションセンス。ハッとするほどの洗練された服で社交場に現れる人は、それだけで発光するようなオーラを生み、毎回注目を浴びれば必然的に社交界の花形になっていく仕組み。