2020年7月8日

だんだん「これが私！」と思えなくなってきてしまった【40代のエロスとヘルス神崎恵×小田切ヒロ大人のカウンセリング室】

自分の好みがはっきりしていて、“男ウケ”しないという女性から相談です。小田切さんの答えは？

「親身な回答がしみる」と評判の「大人のカウンセリング室」。神崎恵さんと小田切ヒロさんのおふたりが、交代で読者のお悩みに答えます。今回は、小田切さんの出番。読者の思いをくみとった回答は、納得度満点。自分の方向性に迷ってる人も、そうでない人もぜひ読んでみて！

お悩み：「私は私、と思えなくなって “沼化”してます」

　中学時代からの友達が、今度結婚することになりました。仲よし4人組のうち、2人はすでに結婚しているので、ついに独身は私だけに。結婚願望が強いわけでもないのですが、独身仲間だった彼女から婚約の報告を聞いたあたりから、なんだか自分だけ取り残された気がして、猛烈に「結婚したい。そうでなくても、パートナーと呼べるお相手が欲しい」と思うようになりました。でも、メイクもファッションも自分の好みがとてもはっきりしていて、人からは＂個性的＂とよく言われる私は、はっきりいって、＂男性受け＂するタイプではなく、友達からも「あなたは少し近寄りがたいよね」と言われることも多々。「これが私！」とスタンスをくずさず、今までやってきたものの、正直、このままではきっと一生独身だろうな、と思ったりして……。かといって、いわゆる男性に好かれそうな＂好感度＂高めないでたちは、似合わないのが自分でもわかっているし、今さらこの歳での方向転換なんて……と思うと、どんどん落ち込んでしまい、自分に自信がもてなくなってきました。いったい私はどうすればいいのでしょうか？
（43歳・会社員・未婚・子供なし）
　
　

回答者はこの人！小田切ヒロさん

ヘア＆メイクアップアーティスト。LA DONNA所属。メイクの美しさはもちろん、小顔テクニックにも定評あり。近著の『美容中毒』（幻冬舎）大好評発売中！

■小田切ヒロさんの回答：「信じれば出会える ! 今の自分に自信をもって」

　結論から言いましょう。このかたは変わる必要はありません。少し前なら世間では、万人受けするスタイルがよしとされていたかもしれないけれど、今は「個性＝自信」の時代。相談を読んだだけでも、僕は、このかた、素敵だなと思いましたよ。
　自分をきちんと主張できる人は、そういう人を理解する能力のある人が思いを寄せてくれるもの。なにも不特定多数の人に愛されなくても、１人に愛されればいいんです。個性を貫いて磨いてきた魅力を、モテたいからと捨ててはダメ。違和感のある変わり方をすれば、よけいに“沼化”してしまいます。でも、 43歳まで自分を貫いて、バリバリやってきた人が、弱気になるのは、ちょっとお疲れぎみなのかも……。 30代までならこういうゆらぎ感を覚えるのもわかりますが、 40代に入ってゆらぐのは、ね。
　では、どうするか。まず「一生独身だろうな」と思うのをやめる。言霊ってあるから、そう思ったら一生ひとり。「個性的な私に、いい人がよきタイミングで現れる」と念じたまえ！（笑）　そして今の環境でマッチングする人がいないのだったら、行動のテリトリーを広げてみて。旅をしてもいいし、時間がないなら、よく行くごはん屋さんを変えてみるとか、生活や行動範囲を変化させる。そうすることで出会いのチャンスが広がると同時に、自分のことも客観的に見られるようになるんです。
　あと、仲がいいのはわかるけど、思考の軸が中学時代の友達 4人というのも少し問題。世界はそこだけではありません。もし付き合うなら、4人が集まって刺激し合う関係になるべき。このかたも、ほかの 3人と比べてネガティブな感情を抱くのではなく、3 人に対して刺激を与えられる自分になったほうがいい。
　対男性では……先ほども言ったように、基本的に自分のスタイルはくずさずにそのままで。ただ、どんなファッションをしていても、肌だけはキレイに、を心がけて。湿度と透明感は絶対に必須です。海外の人は骨格がしっかりしているので、あまりメイクしなくても格好いいけれど、日本人の骨格の場合、下地とファンデーションをうまく駆使したい。モードな服にツヤツヤの肌は合いづらいから、内側からのうるおいを感じさせる程度のセミツヤを目ざします。
　また、言葉や声も大切。トーンを落としてゆっくり話すほうが、人が言葉に耳を傾けてくれやすくなるし、余裕を漂わせることができます。そうして個性的な外見とのギャップを感じさせる。そう、ギャップ萌えです。さらにいろいろなギャップを自分で楽しむ、相手にギャップ萌えさせている自分に酔うくらいの気持ちを抱くことができればもっといい。「また新しい自分を見せちゃった、ウフッ」って感じで（笑）。
　とにもかくにも自分に自信を。「合う人はきっといる」という信念をもって、自身を貫いてください。