今も20年先も愛せる時計、9つの提案【後編】

スタイリスト 伊藤美佐季さんPresents。40代で買った時計をこれからの「自分の美しさの軸」に

40歳前後を境に、若いころに買った時計がもの足りなくなってくる。肌や髪、体形が変わり始めると同時に、若いころには想像しなかった「20年後の自分」を意識し始めるのが40代。次に買う時計はいったい何がいい? レディスウォッチのスペシャリストでもあるスタイリストの伊藤美佐季さんの提案を参考に、そろそろ40代で買いたい「本気時計」を探そう。

※YG=イエローゴールド、RG=ローズ(レッド)ゴールド、PG=ピンクゴールド、WG=ホワイトゴールドを表します


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■JAEGER-LECOULTRE

"黄金バランス"と言われる長方形のケースに、スライドして裏返すともうひとつのフェイスが顔を出す、ブランドを象徴する名品「レベルソ」。「40代以降で買うならゴールドを。柔らかさを増した肌には、時計自体の知的さに加え、地金の光で女としての艶っぽさが表現されるとすごくいいバランスになると思います。"本気時計"を2本買うのはむずかしいけれど、これなら1本で2本分の違う表情を楽しめます」

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反転させて倍楽しめる「2つの貌(かお)」

1本に2つのダイヤルを備え、裏面はダイヤモンドがあしらわれたブラックフェイス。「ラフなセーターにこの時計をさりげなくしている女性がいたら、"なんて素敵!"と一目置いてしまいます」。「レベルソ・クラシック・スモール・デュエット」(PG、34.2×21㎜、手巻き)¥1,880,000/ジャガー・ルクルト(ジャガー・ルクルト)



■FRANCK MULLER

「天才時計師」と称えられたフランク ミュラー氏が生み出した最高傑作のひとつが、この「トノウ カーベックス」。トノウ(樽型)の三次元曲線を用い、どの角度から見てもラインが湾曲するデザインで、なだらかに腕にフィット。「フェイスから続く地金のブレスが流れるように腕に寄り添うと、まるで"第2の肌"のようなつけ心地。時計自体に主張があるので、地金の艶だけで十分華やかです」

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素肌を美しく照らし出す、華やかな地金

個性的なビザン数字と、放射状に輝くギヨシエ彫りにメゾンの精神と、高い技術力が宿る。「同じピンクゴールドでも、この時計の地金の色はとても華やか。成熟世代の肌をいきいきと見せる力があります」。「インターミディエ」(PG、30×22㎝、クオーツ)¥2,550,000/フランク ミュラー ウォッチランド東京(フランク ミュラー)



■A . L ANGE & SÖHNEARPELS

伊藤美佐季さんが、「次に自分で買いたい時計」と言うほど惚れ込んでいるのがこちら。ドイツのグラスヒュッテにアトリエを構え、表からは見えない小さなパーツも、ひとつひとつ職人が手作業で仕上げる、世界最高峰の時計メゾンのひとつだ。「"究極のシンプル"と言うべき、パーフェクトな美をたたえた時計。お父さんがしていたような、メンズライクでタイムレスな美しさのあるデザインに惹かれます。この時計が放つ"静謐な強さ"が、私の憧れる女性像にぴったりくるんです。声高に女を主張するわけではなく、でも、どこまでもエレガント。この時計が似合う女性になりたいと、強く思わせてくれる時計です」

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ピュアさが引き立つオールホワイト

ホワイトゴールドのケースに、ニュアンスのある白のマザーオブパールの文字盤、同じホワイトのアリゲーターストラップがノーブルの極み。「メンズの時計愛好家には、絶大な人気を誇るブランドですが、レディスでは"知る人ぞ知る"ブランドなのもいい」。「サクソニア」(WG×ホワイトマザーオブパール、径35㎜、手巻き)¥1,920,000/A.ランゲ&ゾーネ



■BREGUET

「一見シンプルに見えるけれど、手にすると、とても華があり"ただ者ではない"感が漂います。さすが、マリー・アントワネットが愛した世界最古の時計メゾンの名品。貫禄が違います」と伊藤さんが感嘆するのがブレゲの「クラシック 9067」。

文字盤に施された、精緻なクル・ド・パリのギヨシエ彫り、ブルー・スティールのブレゲ針、ケース側面に施された縦溝模様のフルート装飾、フェイスに刻まれた個別番号など、ブレゲの伝統を随所に受け継いでいる。「ブレゲの時計って、どこか貴族的な華やかさが香り立つ。装飾のひとつひとつにも存在感があって、"人に見せて、自分が何者かを語るもの"という、時計の社会的側面が貫かれているような気がします。でも、"知らない"人にはわからないところも貴族的(笑)。オフィシャルなスタイルにビシッとつけるのに合う時計だと思います」

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技術の粋を詰め込んだ華やかなディテール

女性にも男性にも合う33.5㎜という絶妙なケースサイズだから、パートナーとシェアしても。「女性がしても男性がしても華やかでエレガント。タイムレスな美を誇るブレゲだからこそできるデザインですね」。「クラシック 9067」(WG、径33.5㎜、自動巻き)¥2,060,000/ブレゲブティック 銀座(ブレゲ)



■PATEK PHILIPPE

ベーシック・ウォッチの最高峰として君臨する「カラトラバ」。シンプルを極めたデザインに、時を超えて輝き続ける「本物のもつ強さ」が宿る。「メンズライクなように見えますが、腕につけるととてもフェミニンで、一気に女の格が上がります。 深みのあるローズゴールドで彩られた、まろやかなラウンドケースに、ベージュのアリゲーターストラップが上品で、"本当に趣味がいい人がつける時計"だと思います。超薄型のケースで、つけ心地がいいのもパテック フィリップならではの高い技術がなせる業。スーツからカシミアのセーターにデニム、お着物まで、合わせる服も選ばずオールマイティ。やはり"王者"の名にふさわしい、名品中の名品だと思います」

今も20年先も愛せる時計、9つの提案9

不朽のエレガンスを体現する、完璧な造形美

「本気時計」の大本命にふさわしい、凜としたたたずまい。「正直、若い子では、到底太刀打ちできない"本物"のオーラがあります。この時計は、人生の何たるかがわかってきた40代以降だからこそ似合う時計。この先、"この時計の美しさにはまだまだかなわないわ"と思いながら、自分を磨き続けるかいのある時計だと思います」。「カラトラバ 7200」(RG、径34.6㎜、自動巻き)¥3,130,000/パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター(パテック フィリップ)

【Marisol12月号2020年掲載】撮影/長山一樹(S-14) スタイリスト/伊藤美佐季 構成・文/湯澤実和子

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